sweet キャンディキャンディ

伝説のマンガ・アニメ「キャンディキャンディ」についてブログ主が満足するまで語りつくすためのブログ。海外二次小説の翻訳も。

本ブログの今後の方針について

2024年06月18日 | 本ブログの方針
堅苦しいタイトルですが、ご容赦ください

本ブログは、2011年に「小説キャンディ・キャンディ Final Story」が出版されたことを機に、ブログ主が子供の頃から大好きだったマンガ・アニメ「キャンディ・キャンディ」について満足するまで語りつくすために開設しました。

そして、このブログを通してたくさんの同じ思いを抱く「キャンディ・キャンディ」ファンの方々と語り合ったり、自分の考えを書き記したり、海外のファンが書いた二次小説をじっくり翻訳したりすることで、その当初の目的はありがたいことに達成することができ、非常に満足しています。

そんな中、今年2024年、漫画原作と二次使用にまつわる非常に悲しいことがありました。

「キャンディ・キャンディ」とその悲しい出来事には何の関係もないことではありますが、その出来事を通して、原作を生み出す方々の想いや、二次使用の問題点などが表面に現れ、本ブログは営利を目的としていないとはいえ、原作の二次使用をしている以上、このブログを閉じるべきかどうか、非常に悩みました。

悩みながら、過去の記事に投稿された読者の方々のコメントを読み返していくうちに、簡単に非公開にしてはいけないなという考えに至り、自分が納得できる範囲で公開を続けようという結論を出しました。

今後は下記の方針でこのブログの公開を続けたいと思います。

1)現在ブログ主自身が気づいていない著作権に関する新たな問題に気づいたり、指摘があった場合には再検討・対応する。

2)goo blogの規定で、無料版では60日記事の更新がない場合テンプレートが自動で切り替えられgoo側の広告が表示される仕様なため、60日毎にトップの記事の日付を更新し、綺麗なテンプレートで公開をつづける。この作業が難しい状況になった場合には、ブログの閉鎖を検討する。

3)いただいたコメントは60日毎の記事の更新時に公開させていただく。コメントへの返信はできない場合もあることをご留意いただく。

4)当ブログが原作者の方の意志やお気持ちに何らかの形で反していることがわかったら、法令に照らし、またはブログ主の判断において適切な対応をする。

読者の皆様の「キャンディ・キャンディ」への想いが、満足し尽くしますように。そしてその想いが、この輝かしい作品を生み出した原作者様、そして作品の制作や出版に携わった皆様のもとへ届きますように。

2024年4月18日 ブログ主
*4)を追記しました 2024年6月18日
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え?両手をひろげてない?

2024年06月14日 | もろもろ
当ブログの今後についていろいろ考えていた期間、久しぶりにいくつかのキャンディ・キャンディファンの方のブログを拝読させていただいていました。

どこまでもいつまでも続いていく「あのひと考察」。その魅惑の世界に身を浸していると突然、「漫画の最後にアルバートさんは両手を広げていない、両手を広げているのはキャンディ」というような内容にぶち当たりました。考察の中で堂々とアルバートさん両手を広げてる説を語っていたブログ主の額に冷や汗が

まさか、そんな思い違いをしていたの!?という驚きと同時に、記憶の思い込みの力強さに思いを馳せてみたり、アルバートさんが両手を広げていないとしたら、自分の考察を書き換えたり、何か補足したりする必要はある?としばし考えてみたり。

その場で最終巻の最後を確認すればいいものを、冷や汗をかいたまま数ヶ月放置した後、やっと昨日、最終巻の最後を確認してみました。

アルバートさん両手広げてました(ホッ)
まぁ、その後キャンデイがさらに両手を広げてアルバートさんの方に走っていってはいますが・・・。それでもアルバートさん、謙虚に両手広げてキャンディを迎え入れる体勢でございました。

ということで、当ブログの過去の考察を書き換えたり、補足したりする必要はなさそうではありますが、ブログ主も、そしておそらく原作者様や当時作品に濃厚に関わった方々も含め、人の記憶は激しく思い込みに左右されているのですよね。

ブログ主のあのひと考察も、そんな思い込みにしっかり影響を受けているのではないかと思いつつも、当ブログでは相変わらず、あのひと=テリィということが「事実」となっておりますので、何卒よろしくお願いいたします
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キャンディキャンディFinalStory二次小説「水仙の咲く頃」目次

2022年11月29日 | 水仙の咲く頃 目次



海外ファンによるキャンディキャンディFinal Story二次小説の日本語訳です。



小説キャンディキャンディFinal Storyファンフィクション
水仙の咲く頃(原題:The Season of the Daffodils) 
By Josephine Hymes/ブログ主 訳

はじめに/プロローグ
*本二次小説作者(Josephine Hymes)によるプロローグをお読みいただき、内容にご納得いただいた上で本文へとお進みください。
第1章:2通の手紙 : 1頁, 2頁
第2章:希望の花 : 1頁, 2頁
第3章:恋に落ちたマクベス : 1頁, 2頁, 3頁, 4頁
第4章:家族の肖像 : 1頁, 2頁, 3頁, 4頁
第5章:隔たり : 1頁, 2頁, 3頁, 4頁
第6章:山小屋 : 1頁, 2頁
第7章:白い水仙と赤いチューリップ : 1頁, 2頁, 3頁, 4頁
第8章:バラード第1番、作品23 : 1頁, 2頁, 3頁
第9章:白いタイと日記とオルゴール : 1頁, 2頁, 3頁
第10章:ミセス・グレアム - ミセス・グランチェスター : 1頁, 2頁, 3頁, 4頁, 5頁
第11章:水仙の咲く頃 : 1頁, 2頁, 3頁, 4頁
エピローグ:イングリッシュ・ガーデン : 1頁
翻訳者あとがき
おまけ



*引用の範囲を超えた当サイトのコンテンツの無断転載はお断りいたします

 

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キャンディキャンディ FINAL STORY あのひと考察目次

2021年12月18日 | FSあのひと考察 目次



あのひと考察1【あの人はこの人】

あのひと考察2【なぜ今、愛の物語か】

あのひと考察3【小説のテーマ】

あのひと考察4【3つの愛】

あのひと考察5【あの人はどんな人1】

あのひと考察6【あの人はどんな人2】

あのひと考察7【手紙の時期】

あのひと考察8【あの人はどんな人3】

あのひと考察9【エイボン川】

あのひと考察10【グランチェスター家とアードレー家】

あのひと考察11【シーザーとクレオパトラ】

あのひと考察12【ラッパ水仙】

あのひと考察13【ポニーの家の油絵】

あのひと考察14【アンソニー】

あのひと考察15【アンソニーVSテリィ】

あのひと考察16【キャンディとアルバートさん】

あのひと考察17【ラストシーン】

あのひと考察番外編【イタリア語版】

あのひと考察セカンドシーズン1【親子の愛の物語】

あのひと考察セカンドシーズン2【キャンディの初恋】

あのひと考察セカンドシーズン3 【ふたつの似顔絵】

あのひと考察セカンドシーズン4 【ふたりの家】

あのひと考察セカンドシーズン5 【アルバートさんが見つけた生き方】

あのひと考察セカンドシーズン 【まとめ】

あのひと考察スピンオフ【ルイーズ・ラベの古詩@王立セントポール学院】
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ルイーズ・ラベの古詩@王立セントポール学院 小説キャンディキャンディFINAL STORY あのひと考察スピンオフ

2021年04月17日 | FSあのひと考察
もうすぐキャンディのお誕生日月の5月がやってきますが、皆さまお元気ですか?
さて、約4年ぶりに記事を更新しているのですが、その理由は先日ヒロ様からいただいたこのコメントにあります。
キャンデイがセントポール学院でルイーズラべの詩を暗唱するシーンがありますが漫画の中では、ソネット8番 我は生き我は死に...という、まるでキャンデイとテリィのその後を予言するような内容ですが、finalstoryではソネットの3番から5番に変わってるんです。これって原作者からの何かのメッセージのような気がして...
このコメントを読んで、ブログ主は心の中で大きく(まじかーーー!!)と叫びましたよ、えぇ。そして確認したところ、本当に変更されていたのです。

覚えていますか? キャンディがイライザたちのいじわるでフランス語の古詩の暗唱のプリントのことを知らず、シスタークライスから黒板に「わたしはうそつきです」と書かれても堂々と反論し、根負けしたシスターから「明日の授業までに覚えてらっしゃい」と渡された宿題。


漫画(講談社コミックスなかよし)キャンディキャンディ3
© 水木杏子/いがらしゆみこ

漫画でキャンディが暗唱させられたのはルイーズ・ラベによるソネット8でした。ところがファイナルストーリーでは下記のように変更されています。
シスターはキャンディから顔をそらさずにうなずいた。冷ややかな表情は変わらない。
「あなたが、そこまで言い張るのなら、次のこの時間までにルイーズ・ラベのソネットの三番から五番まで暗唱して来なさい!」
(上巻P278)

このように明確に変更されているからには、そこに意味が込められていないはずがありません。しかも1つのソネットを、わざわざ3つにまで増やしている! そこで、ソネットのそれぞれの詩を確認してみました。原文がフランス語なため、英語に翻訳された詩を読んでみたのですが、大まかな内容は下記の通り……


ソネット8番(漫画)
(超簡約)
われは生き われは死す われは熱火にたえつつ しかも氷のごとく冷ゆ
わたしが感じることにはほぼ意味がない。変転きわまりない愛に疲れ果て、このような呪われた宿命から切り離されたいと願う。幸運の女神の車輪が猛烈に回転しながら、この理不尽で、激しく、強烈で、凄まじい痛みを生み出す。
(超簡約ここまで)

解釈が間違ってなければ、愛に振りまわされて疲れ切ってしまったので愛から降りたい…という内容の詩です。漫画では、この疲れ切ってしまったキャンディを癒すために、最後にアルバートさんが両手を開いて迎えるわけですね。


では続いて、ファイナルストーリーでキャンディが暗唱することになったソネット3〜5番を見ていきましょう。

ソネット3番(ファイナルストーリー)
ファイナルストーリーでは、キャンディがこの詩の冒頭を口ずさむ場面があります。
「"ああ 久しい願望ねがいよ、いたずら希望のぞみよ"……」
バルコニーで、ソネットの第三番を口ずさみはじめたキャンディは次の瞬間、ハッとして思わずガラス扉の陰に身を引いていた。
(テリュース……)

(上巻P293)
(超簡約)
ああ 久しい願望ねがいよ、いたずら希望のぞみ
あなたがここにいるときに、再び湧き上がっておくれ。あなたの顔に広がる突然の笑みは、太陽の輝きのように明るく曝け出し、愛の尖った矢のように私に突き刺さる。そしてあなたは次には嵐のように切り裂き、あっという間に落ちて暗闇をつくり、私に新たな痛みを生じさせる。キューピットが狙いを定めて悪戯な弓を引くように、矢が素早く落ちてきて印をつける。
(超簡約ここまで)

セントポール学院でシスターにこの古詩を暗記するよう命じられた頃、キャンディはまだテリィと出会ったばかりで、ニールたちに虐められているところをかっこよく助けてもらったり、お酒に酔ったケガした状態で部屋に乱入されたり、笑顔を向けられたかと思うとエレノアの件で「(人に言ったら)お前をめちゃくちゃにしてやる」と脅されたりと、心を乱されまくっているのですが、まさにそんな状況を詩にしたようなのが、このソネット3です。

ソネット4番(ファイナルストーリー)
(超簡約)
愛がやってくるとき、私は身を隠してしまう。焼けつくように苦しい欲望で思考はいっぱいになり、私のハートは昼も夜も炎に焦されている。愛がやってくるほどに、私は包囲され、力を集めてもこの守りのどこかに致命的な割れ目があることを恐れる。愛の射手が引く矢は、どれだけ強固な要塞を築いても私たちのハートに刺さってしまう。
(超簡約ここまで)

ブルーリバー動物園!メイフェスティバル!スコットランドの夏休み!…説明不要ですね、皆さま。

ソネット5番(ファイナルストーリー)
(超簡約)
空をさまよう輝く愛の女神よ、私の悲しい歌声を聞いてください。失って独りぼっちで何もできず、涙とため息で枕を濡らすだけ。夢に彼は現れて、私は彼が故郷を離れてどんなふうに居なくなってしまったかを考え、一晩中苦しみの中で泣き明かす。
(超簡約ここまで)

テリィが学院を出てアメリカに渡ってしまった後のキャンディの心境とも言えるし、スザナの事故があってテリィと別れなければならなくなった後の心境とも言えますね。


まとめ
こうして内容を見てみると、キャンディが暗唱するソネットがファイナルストーリーで変更されたのには、明らかに理由があるように見えます。

ソネット3〜5でテリィとの出会いから熱愛、そして別れまでの流れが暗示されていますが、キャンディが独りになってしまった悲しみの状態から、漫画で使用されたソネット8の逆らえない宿命の愛に疲れ果ててしまうところまでは、今回は行かないのです。

なぜかというと、ファイナルストーリーでのキャンディの愛は、いったんは失われても報われるからです。「生きていればきっと会える! いつかきっと…」であり、「今までつらいわかれはいくつもあった。けれど、生きてさえいればまた巡り会うことができるのだ。だから、わたしはもう、別れを怖れない。」であり、「曲がり角を曲がったところには何が待っているかはわからない。」なのです。だからソネット8は不要・削除・deleteなんですね。

しかし、キャンディが暗唱するソネットの内容まで変えてテーマを貫いている原作者さまの緻密なストーリーテリングに改めて驚かされました(ここに気づいたヒロ様もすごい!)。漫画連載の時から、このルイーズ・ラベの古詩に意味を持たせていたということでもありますから、これだけの内容を子供として読めていたという事実がとても贅沢なことだったんだなぁとも思いました。


外はもうバラの季節、アンソニーのバラの香りを妄想の中でかぎながら、素敵な5月をお迎えください。 またいつか。
コメント (24)
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