sweet キャンディキャンディ

伝説のマンガ・アニメ「キャンディキャンディ」についてブログ主が満足するまで語りつくすためのブログ。海外二次小説の翻訳も。

水仙の咲く頃 第7章-3 |キャンディキャンディFinalStory二次小説

2011年09月05日 | 水仙の咲く頃
キャンディキャンディFinalStoryファンフィクション:水仙の咲く頃
By Josephine Hymes/ブログ主 訳


アーチーの粗末な予想に反して食事は和やかに進んだ。不愉快な出来事は何も起きず、会話は素晴らしく円滑に進んだ。キャンディは常に何か話していたし、アルバートさんとテリィは非常に気が合って、どんな話題に関しても、何でもないようなことについてでも延々と話していられた。アニーは滅多に発言しなかったがそれは彼女にとってなんら珍しいことではなかったし、夫のアーチーもほとんど黙っていたが、かつての因縁のクラスメートとの再会の初日から彼がいい雰囲気でいることなど誰も期待していなかった。

昼食後、キャンディとテリィは着替えをするためにめいめいの部屋に退いた。二人は夕方に手ごわいエルロイ大おばさまと顔を合せることになっていた。大おばさまは自室で昼食をとり、お茶の時間に自分の応接間でテリュース・グレアムと対面することを望んだのだ。

キャンディの早急な結婚について、案の定大おばさまは気難しくなっていた。長い間キャンディをアードレー家の一員として認めたがらずにいたけれど、過去数年の間にこの娘を養女として受け入れる気持ちが育っていて、今では手放すことをあまり喜べなくなっていた。アルバートさんが最初に結婚の報告をした時、大おばさまはまず警戒心を抱いた。相手の男性は育ちがよくないか、もしくはアードレー家に禍をもたらしかねない縁故のある遺産狙いかもしれず、しっかりした調査もせずにそのような結婚を許可すれば大変なことになるかもしれないと心配したのだ。

そういう訳で、エルロイ大おばさまはアードレー家を代表する夫人として考え得る限りの質問を、その若いカップルの結婚の知らせを持って来たアルバートさんにぶつけた。アルバートさんは大おばさまが受け取れる範囲で、喜んで詳しい説明を行った。キャンディが相手のテリュースという男性と最初に出会ったのがセントポール学院だという出だしの情報はまずまずだった。良家の子息でなければそのような学院に入学することはできないからだ。一方、テリュースがキャンディの結婚相手として相応しいかどうかを決めるうえでやっかいだったのは、彼がエンターテイメント業界にいることだった。大おばさまは保守派の人間で、男優や女優などというものは単なる不道徳な自由主義者であり、アードレー一族のようなまじめな共和党支持者の家族の人間が関わりになるものではないと信じていた。しかしながら、テリュースが有名人で経済的にもゆとりのあるシェークスピア劇の俳優であることや、特に彼の高貴な出自を考慮すると、大おばさまも少しへりくだった気持ちに傾くのだった。何といっても、いくらテリュースと父親との関係が上手く行っていないとは言え、イギリス貴族との縁故はアードレー家にとって収穫だった。ある意味では、キャンディがここまでの相手を見つけてくるとはエルロイ大おばさまは思っていなかった。キャンディがニール・ラガンとの結婚を拒否してからというもの、いつかこの娘が下品な田舎の無骨者と結婚するのではないかと恐れていたのだ。

そういった理由に加え、この男性は独身で、子どもはいず、年齢的にも問題はなかった。そのためアルバートさんが説明をあらかた終えると、エルロイ大おばさまは大なり小なり満足していた。そして決まりきったことのように、アードレー家の利益を守るためのしっかりとした結婚前の同意書を準備し、キャンディの信託について適切な処理をすることを甥のアルバートに約束させた。

結婚式の日取りに関しては大おばさまは強く反対した。アードレー家の人間はその社会的地位にふさわしい栄誉を持って結婚するべきであり、そのためには準備期間が必要だと言うのだ。当然ながら大おばさまもこのような早急な結婚に対して疑念を抱かずにはいられなかった。それに対してアルバートさんは、二人は深く愛し合っていて断固として離れ離れになりたくないからなのだと訴えてから、キャンディはこれまでも自分の意志を貫き通してきたので、早くに結婚したいという希望がかなえられなければ駆け落ちしてしまうかもしれないと故意に仄めかした。アルバートさんのこの最後の発言がローズマリーとブラウン船長の30年まえの駆け落ち事件を思い出させ、あのような世間に顔向けのできない不祥事をもう一度繰り返したくはなかった大おばさまは、まずは新郎になる男性に会ってからという条件付きで了承した。

面会を終え、アルバートさんはその成功を喜んだ。本当のところはキャンディもテリィも大おばさまの許可を得ることなど少しもかまっていなかったのだが、心の優しいアルバートさんは――昔のように大おばさまを驚かせたいという当初の願望はあったけれども――二人の結婚の計画について事前に同意を取っておくのが良いだろうと決めていた。アルバートさんは何も知らされない悔しさで大おばさまの健康を危うくしたくはなかったのだ。こうしてキャンディが婚約者を大おばさまに紹介する段までに、抜け目のないアルバートさんによって道は申し分なく整えられていたのだった。

その老女に紹介された時、この面会はアルバートさんの家の平和を維持するためにとても重要なものなのだということを何かしら感じたテリィは、出来る限り礼儀正しく振る舞う努力をした。簡潔にではあったけれど、テリィは仕事や財産に関することまで自分の状況を説明することを応諾した。父との関係について聞かれた時には少しよそよそしくなって、過去11年間連絡を取り合っていないと簡単に言うに留めた。しかし、キャンディに対する愛情は積年の思いであり、彼女に必要なものを提供できるだけの財産があることについて、テリィは大おばさまに言葉を尽くして説明した。

エルロイ大おばさまがキャンディの信託についての話に触れると、テリィは自分にはお金の心配はなく、自分の介入や利益なしに、キャンディが一番良いと思える形でそのお金を処置できるようにアルバートさんと取り決めを交わすつもりだとはっきり言った。この最後の言動でテリィは結果的に信用を勝ち取り、事前準備なしの結婚式の承諾を得ることにも成功した。しかし式をポニーの家の教会で挙げることを知らされると、大おばさまは危うく気を失いそうになった。結婚式は内々のもので、どこで挙式が行われたかなどの詳細はシカゴの上流階級の人たちに知られることは決してないからとキャンディが巧妙に説明した――大おばさまを含む最も近しい者たちだけが招待されるのだ……と。

エルロイ大おばさまは自分もその招待客に含めてもらったことに感謝はしたが、いつもの慣れ親しんだ快適な環境は得られないだろう見知らぬ場所へ旅をすることに不安を感じ、結婚式は自分なしで挙げてもらわねばならないと言った。さまざまな心中の心配はあったけれども、結果大おばさまは二人の結婚を承諾した。シカゴで盛大な結婚式を挙げてもらいたいという希望に関しては、キャンディとテリィに考えを変えるつもりがなかったので、ただ二人の幸運を祈った。



それからの数日、テリィはアーチーボルド・コーンウェルを注意深く観察し、相手の方でも同じように自分を観察していることも承知していた。最初は、結婚しているにもかかわらずアーチーボルドがこの長い年月の間まだずっとキャンディを思い続けているのではないかと心配した。しかしながらアーチーボルドが妻と触れ合う様子を綿密に観察した結果、テリィはその仮説を却下した。物静かで洗練されたアニー・コーンウェルの佇まいが夫の心を勝ち取っていたのは明らかで、このことに関してテリィは安心した。

それでも自分がキャンディの人生に再登場したことをアーチーボルドが歓迎していないことは予想通りで、テリィはある意味その気持ちを理解できるのだった。自分たち二人が長年離れ離れでいた間の思いをキャンディはアーチーボルドに完全には話していないだろうとテリィは確信していた。さらに、アーチーボルドは近しい友人の一人として自分と別れた後のキャンディの深い悲しみを目撃し、その過程で自分が果たした役割を快くは思っていないだろということもテリィにはわかっていた。少なくともこの点ではテリィもアーチーボルドの気持ちに共感できるのだった。しかし問題は、彼のキャンディに対する兄のような熱意はテリィの許容できる範囲を超えていて、気の短い自分があとどれくらいそのお節介に耐えられるかということだった。

しかしテリィは、キャンディと結婚するためにはアーチーボルド・コーンウェルよりも厄介な問題があることもわかっていた。大晦日の舞踏会ではラガン家の人たちやその他の親族と顔を合わせるのだ。もし自分一人であれば、テリィはそういった人たちをどう扱うかなど一向に気にしなかったのだが、彼らはキャンディとアルバートさんの一族の人間であり、二人のためにもその日は誰かに無礼を働くことがあってはならないし、血を見るような争いなどはもっての他なのだ。

テリィはアルバートさんを待ちながらそんなことをぼんやりと考えていた。アルバートさんの書斎で結婚前同意書の資産の取り決めについて話し合いをする約束をしていたのだ。そこの雰囲気に馴染もうと、テリィは目で部屋の中を吟味した。

思い出の中の暗く重々しい父の書斎とは違い、この部屋の壁は暖かみのある色で塗られ、家具は洗練され豪華ではあったが父の書斎の物よりも仰々しくはなかった。

テリィは大理石の暖炉に歩み寄り、マントルピースの上にかけられたローズマリー・ブラウンの肖像画をじっくり鑑賞した。婚約者のキャンディとアルバートさんの姉であるローズマリーとの驚くべき類似性というのを、じっくり観察する時間がこれまで持てなかったのだ。

(もし画家がこの肖像画をモデルに忠実に描いたのだとしたら……) テリィは右手であごを撫でながら考えた。(金髪の色は完全に同じではないな。キャンディの髪の色の方が少し暗いし、カールももっと強い。この肖像画の女性にはそばかすもない。それから鼻は……) テリィは目を細めた。(キャンディの方が小さくて上を向いている) こうして愛するキャンディのことを思い出していると、テリィはその鼻の頭にキスしたくなってくるのだった。

それから肖像画の目を注意深く見た時に、テリィの評価が変わった。

(目だ……この目だ!) 肖像画のローズマリーの目がキャンディに驚くほど似ていることに気が付いてテリィはその場で固まった。ヒスイの緑の色だけでなく、自分の心を虜にしたその形も表情もそこにはあった。さらにテリィは卵型の輪郭やはにかんだ笑顔を浮かべる唇のカーブの仕方などにもキャンディとの類似性を見た。

(キャンディの笑顔はいつでももっと開放的だけど、でも、それでも、この肖像画の笑顔にはキャンディを思わせる何かがある。これは本当に驚くべき偶然だな)

テリィはキャンディに会いたい気持ちでため息をついた。この数日間はいつも親せきたちに囲まれていたので、二人きりになる機会がほとんど持てなかったのだ。あれほど長い間キャンディに会わずに何とか生き延びてきたというのに、ようやく互いの気持ちを確認し合えた今となっては、一日に最低一度でもキャンディと口づけを交わさずに過ごすことが耐えられなくなっている皮肉を思い、テリィは半笑いを浮かべた。しかしここ数日間はちゃんとした口づけを交わすことなど事実上不可能と言ってよかった。

(特にあの番犬みたいなコーンウェルがいる時は何もできやしない……ちくしょう! あいつはいったい自分を誰だと思っているんだ? 自分は毎晩のように奥さんとよろしくやっているくせに、おれたちの監視役のつもりだなんていい気なもんだ)

毎日キャンディと顔を合わせるだけではテリィにはもう満足できなくなっていた。欲望は一瞬ごとに募り、今ではもう耐えられないところまで来ていたのだ。テリィは煙草に火を点けて部屋を歩き回った。それはイライラが高まっている明らかな兆候だった。テリィは窓にもたれ、ステンドグラスの窓ガラスの模様を観察してみたが気持ちは落ち着かなかった。そして振り返りアルバートさんの机の方を見ると、そこに置いてある銀の写真立てに収められた一枚の写真に目が留まった。

よく近づいて見ると、それはテリィがこれまでに見たことのないような明るく大きな瞳の、天使のように色の白い少年の写真だった。その穏やかな笑顔の表情からは少年の優しさがにじみ出ていたが、同時にそんな穏やかな外見の裏の、その年齢にはそぐわない哀愁を帯びた、大人びた表情も写し出されていた。

何故かはわからなかったが、テリィには今自分が手にしているのは遠い昔に亡くなったアンソニー・ブラウンの写真だということがわかった。テリィは胸に馴染みのある痛みを感じ、その顔をこれ以上見続けることができずに無意識に写真を伏せた。その時アルバートさんがちょうど部屋に入ってきて、テリィのその行動を目撃した。

「そうだよ、ぼくの甥のアンソニーだ」 アルバートさんが机の方に歩み寄りながら言った。

「なんとなく……わかりました」 机上に置いてあるクリスタル製の灰皿で煙草の火を消しながらテリィは返事をした。

先ほどの写真を伏せた行為に加え、その声に含まれていた妙な落ち着きのなさがテリィの心情を完全に表していた。

アルバートさんは笑い出したい気持ちを抑えようと口をぎゅっと結んでいたが、広い肩は微妙に揺れていた。そして、遂にこらえきれなくなると、頭を後ろに少しのけぞらせながら大声で笑い出した。

「何がそんなに可笑しいのか是非とも説明してください」 アルバートさんの笑いに不快感を示してテリィは聞いた。

「きみってヤツはほんとに……」 アルバートさんはまだ笑いを抑えられず、机の前に座りながら答えた。「まったくきみは面白いよ、相棒!」

「ぼくのことを面白いと思ってもらえるなんて嬉しいですよ」 アルバートさんの前の椅子に腰を下ろしながら、いつもの平然さを取り戻そうとテリィは言い返した。「これまで一緒に仕事をした舞台監督たちは、ぼくは良い喜劇役者にはなれないと思っていますから」

「そろそろぼくの甥を許してやってくれないか?」 写真を元の位置に戻しながらアルバートさんは笑顔のままで問いかけた。「もういいじゃないか。きみは生きていてキャンディと結婚するんだ。もう少し余裕を持てないのかい?」

テリィは目をそらし冷静になるように努めると、アルバートさんがあのように笑い出したのも無理のないことだと認めざるを得なかった。

「わかりました。ぼくが時々愚か者になることは認めますよ」 テリィはしぶしぶ受け入れた。

アルバートさんは足を組みながらため息をついてテリィを見た。

「それがわかったのはいいことだ、テリィ」 アルバートさんはそう言い返すと真面目な表情になって付け加えた。「しかし気を付けないといけないよ。きみがこれから結婚しようとしている女性は、いくらきみを愛していようが、きみの言うことを聞いて大人しく檻の中に閉じ込められているような精神の持ち主ではないからね。緑の目をした怪物(*)は、決してきみの良い味方ではないということは覚えておいた方がいいな」

「わかってますよ、イアーゴ(*)。ぼくもできるだけの努力はしていますから、信頼してください」

「心からそう願うよ」 アルバートさんがそう言葉を返したその時にジョルジュ・ヴィレルが部屋に入ってきて、3人は事務的な話を始めた。

(*訳者注:「緑の目をした怪物」と「イアーゴ」はシェークスピア悲劇『オセロ』からの引用。「イアーゴ」は『オセロ』の登場人物。イアーゴの有名な台詞に「お気をつけ下さい、将軍、嫉妬というものに。それは緑色の目をした怪物で、ひとの心をなぶりものにして、餌食にするのです」というのがあることから「緑の目をした怪物」は英語で嫉妬に狂っていることを意味し、作者はここでキャンディの瞳の色とかけていると思われる。)




キャンディは今夜着るドレスをこれまでに何度も確認していた。このドレスで本当に良いのかどうかまだ迷っていたのだ。淡いクリームがかったシャンパン色に魅かれ、その場で直観的に購入したドレスだった。クリスタルビーズ製のゴールドの三日月形の装飾によって片側の腰で結ばれている胴体部分もとても気に入っていた。ただ、もう一度よく見てみると、背中の部分が開き過ぎていることと、マーメイドスカートの形が少し気になるのだった。スカートの形は動きづらいし、背中の開き具合にもためらいを感じた。

このようなことに悩んで時間を過ごすことがキャンディには馬鹿らしく感じられた。今宵はやり遂げなければならないもっと重要な問題があるのだ。シカゴのエリート層の中でも最も上流階級の人々に婚約者を紹介することになっていて、その人たちの顔に難色を示す表情が浮かぶだろうことは確実だった。もちろんキャンディには親せきたちが機嫌を損ねようがそんなことはどうでもよかったが、彼らが一晩中臆面もなく嫌味を投げつけてくるだろうことはわかっていた。頭を鋭く働かせて優雅さでもって防御し、世紀の結婚式を挙げて親せきたちのご機嫌をとる必要など自分にはないのだということを世間に知らしめたかった。

ハイエナたちはどんな餌にでも食いつこうと待ち構えているだろうが、キャンディはそんなに簡単に彼らを満足させるつもりはなかった。ラガン家で働いていた子どもの頃は拳を使って自分を守ったが、大人になってからは言葉を使って戦う術を習得していた。そのようにして、キャンディはこれまで何人もの頭がカラッポな女性たちの見当違いを正してきたのだ。もし誰かが孤児を舞踏室で食い物にするいいカモだと思っているとしたらとんだ的外れだ。そういう訳で、今夜の戦略を考えることにもっと集中するためにもキャンディはようやく用意したドレスに着替え始めた――というよりもまずは着ている物を脱ぎ始めた。何故ならその背中の大きく開いたドレスを着るためにはキャミソールを脱がなければならなかったのだ。

着替えが終わり鏡に姿を映してみると、不便さは確かにあったけれどそのドレスは自分にとても馴染んでいると思えた。そしてお化粧をしながらキャンディは、今宵のもう一つの重大で、真に自分にとって大切な事柄について考え始めた。それは今日が12月31日だということだった。

今朝キャンディに、これまで見たこともないような華やかな深紅色の12本のチューリップの花束が届けられた。中央が黒くベルベッドのような質感で、チューリップの中でも珍しい品種だった。キャンディはその深紅と黒のコントラストが作り出す効果にしばらく魅了された。花束に添えられていたカードには署名がなく、『Auld Lang Syne(過ぎ去りしなつかしき昔)』(*訳者注:スコットランド民謡『蛍の光』のことも指す)とだけ書かれていた。

送り主が誰で何のためにこの花束を贈ってきたのかを知るのにこれ以上の言葉は必要なかった。12年前のこの日キャンディは運命の男性と出会い、彼もそれを忘れていないことを自分にこのようにして知らせてくれたのだ。その思いにキャンディの心はときめいた。ハイエナの群れがいたとしても、テリィと今夜の会を楽しむ方法はあるはずだし、もしかしたら二人きりになれる瞬間を見つけられるかもしれない。ただそれをどうやって実現するかはまだわからなかった。

キャンディは手に持った口紅をいたずらっぽく見た。その明るい赤の口紅は最先端の流行なのだとアニーは力説していた。キャンディもその考えは気に入ったのだが、こんなに明るい色の口紅をしている人はこれまで見たことがなかった。お化粧をするという新しい風潮自体が年配のご夫人たちにはまだ完全に受け入れられていなかったし、キャンディも流行を熱心に追いかける方ではなかったが、こんな重大な夜には何か大胆なことをする価値は十分にあると考えて笑顔になると、その口紅をひき始めた。その時ドアをノックする音がしてキャンディはびくっとした。

「どうぞ、開いてます」 キャンディはルイ16世様式の化粧台に座ったままで言った。

ドアが開くと、三面鏡越しに華やかな姿のテリィが部屋に入ってくるのが見えた。ダブルブレストの燕尾服を着たテリィは見事という他なかった。何の動揺を感じることもなくその姿を見られる日がいつかはやって来るのだろうか……と、キャンディは訝しんだ。

いつものすました態度ではあったけれど、テリィもキャンディと同じように心が揺り動かされていた。部屋に入ってキャンディを見た時、その存在に魅惑されずにはいられずに、少しどぎまぎとしながら部屋の真ん中で立ち止まってしまったのだ。

「まだ支度の途中みたいだな。あと数分したらまた戻ってくるよ」 テリィは部屋を出ようとして後ろに向きながら言った。

「あっ、待って。このネックレスを着けたいんだけど、留め金を留めるのにいつも苦労するの。手伝ってくれない?」 ゴールドのチェーンにカボションムーンストーンがあしらわれたネックレスをテリィに手渡すために立ち上がりながらキャンディは頼んだ。

返事はなかったが、テリィがそのネックレスを手に取ったのでキャンディは頼みを聞いてもらえたものと判断し、彼に背中を向けると留め金を留めやすいように頭を少し前に垂れた。すると間もなく首回りの正しい位置に磨き上げられた石の感触を感じ、それから留め金がはまる音を聞いた。そして、後にはただ沈黙だけが残った。

琥珀色の明かりがキャンディの肌をマザーオブパールのように輝かせていた。テリィに背を向けてはいたけれど、キャンディは彼の目が自分の裸の背中を見ているのをはっきりと感じた。ピッツバーグでの夜にも同じように感じたことを覚えているが、今回は自分の呼吸もどんどん重くなっていくのがありありとわかった。テリィの体はキャンディから数センチ程離れていて二人は触れ合っていなかったので、彼の強い視線に激しく刺激されて体の震えを感じるなど、理屈ではほとんど説明できないことだった。キャンディは目を閉じて、体の奥深くに感じる感覚に意識を集中させた。その肌をぞくぞくさせるような鋭いけれど心地よい疼きは、腹部の中心から放出されてすべての細胞へと広がった。

少しの間、まだまぶたを閉じたまま、キャンディはその日の午後に頭を悩ませていたすべての考えから解き放たれて、自分が液体になっていくように感じた。キャンディの心がただ一つ望んだのはテリィを近くに、これまでにない程近くに感じることだった。この何にも勝る衝動の激しさがキャンディを恐れさせた。二人はまだ触れ合っていなかった。――これが欲望というものなの……? キャンディは沈黙の中で思いをめぐらせた。

「感じられるのか、キャンディ?」 優しく低い声でテリィが聞くと、キャンディは気づかぬうちに止めていた息をつきながら目を開けた。キャンディからの返事はなかったが、テリィには彼女が自分の言葉の意味を理解していることがわかった。「もしおれが今きみに触れたら……」 テリィは言葉にするのを難しく感じながら言った。「おれときみの間のあらゆることが変わるだろう。おれにとってこれ以上の喜びはないけれど、きみがそれをどう感じるのかおれには確信が持てない」

「わから……ないわ」 キャンディは返事をした。そうされてもまったく構わないと言ってしまいそうな自分がいることに狼狽したが、その思いは声に出さなかった。

「きみがまだ決めかねているのなら待つべきだな。差し当たり、おれは外できみの支度が終わるのを待つよ……きみさえそれでよければ」 テリィが提案した。

その提案は賢明だと理解したキャンディはテリィを行かせた。



(一体おれに何が起きてるっていうんだ?) キャンディを部屋の外で待ちながら、テリィは自分に問いかけた。結婚の誓いの前にそのような関係になることをキャンディに事実上暗示した自分が、半ば信じられなかった。彼女の心の平安のためを思い、二人の間の事柄を安全な状態に保ってきたこれまでのすべての努力を吹き飛ばしてしまうところだったではないか。

世間がどう思おうがそんなことはテリィにとってどうでもよかった。もしこの世界が彼の基準に則して成り立っていたとしたら、あの山小屋で過ごした夜にテリィは確実にキャンディを抱いていただろう。しかしテリィはキャンディが違う視点から人生を見ていることもわきまえていたので、彼女のために結婚式が終わるまで待つつもりでいたのだ。これまでのところ、二人の急な結婚に対して向けられる疑いの眼差しに、何の隠し立てもなく向き合えてきた事にも満足していた。つまるところ、あとたった数日のことなのだ。大人の男であれば、自らの衝動など完璧にコントロールできないはずがないではないか。

しかし、それならばキャンディにあのような問いかけをした時に自分は一体何を考えていたのだ……?

(自分のことがわからないよ……そして驚いたことにキャンディも現に迷っていたんだ! おれの言ったことを明確には拒絶しなかった!) テリィはこぼれる笑顔を抑えきれなかった。

はっきりものを言うキャンディの性格をよく把握していたので、もしさっきのことで彼女が気分を害していたとしたら、ほとんどためらうことなく自分にそう伝えてきただろうことをテリィは理解していた。しかしキャンディはそうしなかったのだ。テリィはそのわずかな考えに喜び震えた。

その時キャンディが廊下に現れたので、二人は共に舞踏室へと下りて行った。何人かの招待客はすでに到着していたが、その人たちは概ねアルバートさんとエルロイ大おばさまへの表敬挨拶に勤しんでいた。招待客たちが入り交じり挨拶を交わす傍らでは、ストリングオーケストラが広い舞踏室の片隅で静かなバックグラウンドミュージックを奏でていた。階段の下でアニーが二人を迎え、ダイニングルームの近くにすでに集まっていた一族の長老たちにテリィを紹介するのに付き添った。

アードレー家の娘がシカゴの上流階級をなおざりにして、内輪だけの挙式で著名な俳優と結婚することになったという知らせに、何人かの眉が持ち上がった。それでも一族の長老たちから断固として反対する者は出てこなかった。新郎の縁故を理由にエルロイが二人の結婚を承認したということを聞いていて、少なくとも公にはその決定に異を唱えるつもりはなかったのだ。

夜が深まるにつれますます多くの招待客がやって来た。おしゃれなターバン風の小さな丸い帽子に羽飾りやラインストーンの縁取りのヘッドピースをつけた淑女たちと、燕尾服の下に最新の白いベストを着た紳士たちで間もなく舞踏室はいっぱいになった。女性たちの目は、キャンディス・アードレーの婚約者として紹介された華やかな男性の存在に奪われた。それらの女性たちの多くは過去にこの男性を少なくとも一度は目にしたことがあったが、それは彼が他の人物になっている舞台上だけのことだった。このような至近距離で彼を見てちょっとした会話を交わすことができるのは、紛れもなく忘れがたい体験になることだった。

テリュース・グレアムは億万長者ではないかもしれないが、もしこのような男性に結婚の申し込みをされたなら、銀行預金の残高など気にはならないだろう……と、その晩の舞踏会に集まった多くの裕福な女性たちが思った。それなのに、どんな女性でもよりどりみどりの彼が選んだのは、一族の長によって幸運にも養女となった親もいないただの下品なキャンディス・アードレーなのだ。なんという皮肉! なんという幻滅! なんという損失!

キャンディはアードレー一族の女性たちのことがよくわかっていた。自分が彼女たち……中でも特に若い女性たちのお気に入りでないことはちゃんと認識していて、作り笑顔の下の隠しきれない妬みや、心のこもっていない祝辞に気づいた。しかし舞踏室を移動しながら彼女たちと会話を交わしていても、テリィの腕にしっかりつかまってさえいればどんなことでもやり過ごせる気がした。それ故に、自分の婚約者に対して向けられる女性たちの熱心な眼差しも、時折投げつけられる毒のある言葉もまったく気にならなかった。キャンディはゲームを演じ、大きな不安におののくこともなくしっかりと自分の立場を守り抜いた。

テリィも女性たちの熱い視線を感じていたが、それはこれまでも慣れ親しんだものだった。それよりもテリィが気になっていたのは、自分の腕にしがみついている美しい小柄な金髪の女性に向けられる男性たちの視線の方だった。同年代や少し年配の男性たちが、彼女の姿やとても表情豊かな瞳に自然と称賛の目を向けることは理解していた。それでも時折その眼差しの中に、しぶしぶ負けを認める時の典型的な態度で自分を見ている男性が何人かいることに気が付いた。

(こいつがキャンディの見合い相手の一人か?) テリィは考え込みそうになった。その考え一つで血が煮えたぎってくるのだったが、できるだけ素早くそのような考えを消し去る努力をした。何といってもキャンディは自分の傍らにいて、自分が贈った指輪を嵌めているのだ。

いつもの慣習通り、ラガン家の人たちは他の招待客よりも遅れて到着した。甘美な金糸のドレスに身を包み、羽飾りのヘッドピースを頭に巻いた赤毛のイライザ・ラガンが部屋に入って来た時、舞踏会はまさに始まろうとしていた。両親と兄が少し離れた後ろからついてきた。イライザは入口の間で立ち止まると、ここで正しいポーズを決めれば紳士たちが自分の姿をじっくり鑑賞できるだろうと考えて、その場でぐずぐずと時間を費やした。それから舞踏室を見渡して人混みを観察し、その中に背が高く堂々としたテリュース・グレアムの姿を見つけた時にはイライザは自分の目が信じられなかった。急いで自分の姿を見直して申し分ないことを確認すると、テリィが会話に加わっているグループの方へ決然とした様子で歩み寄った。

「まあ、まあ、まあ! なんて嬉しい驚きなのかしら。お久しぶりね、テリィ!」 その時テリィと話していたのがエルロイ大おばさまその人だとは気づかずに、イライザは口づけをしてもらおうと手を差し出しながら意欲的に割って入った。

「若い者たちはまず年長者を敬うのがしきたりだと思いますよ、こんばんは、イライザ」 不快感を露わにしてエルロイ大おばさまが口を挟んだ。

「申し訳ありません、大おばさま。古くからの友人のテリィに挨拶をしようと急いでいて、大おばさまがいらっしゃるのがわからなかったのですわ。お許しください」 テリィには口づけも、握手をする気もないと見て、差し出した手を慎重に引っ込めながらイライザは言った。

「それはよろしい」 エルロイ大おばさまはそう答えてから付け加えた。「グレアムさんとの旧交を温めることに熱心なのは喜ばしいことです。この方は間もなく家族の一員になられるのですからね」

「家族の一員に……なる……ですって?」 つかの間混乱したイライザは、言葉につまりながら聞いた。

まさにその時、他の親せきたちにしばらくの間つかまっていたキャンディが戻ってきてエルロイ大おばさまとテリィに加わった。テリィはすかさずキャンディの肩に腕を回してイライザに言った。

「あのね、イライザ、きみのおばさまが言おうとしているのは、ぼくとキャンディは婚約していて、この1月に結婚するということなんだ。だからきみとぼくはいとこ同士とかそんなような間柄になるということだ」 テリィは特に《いとこ同士》という言葉を発する時に軽蔑を込めてイライザに対して言った。

イライザは瞬間青ざめた。イライザにとっては、キャンディが社交界で自分よりも上位だとみなされるというささいな事でさえ許せない一撃だったのだ。それなのに、格段にきれいで名家の出の自分が正式な結婚の申し込みを未だに受けたことがないというのに、この馬番の娘がこのような男性と間もなく結婚するなどというのは最大の侮辱だった。激しい怒りがどんどん募り、イライザはいよいよ攻撃を開始した。

「まあ驚いた!」 すぐにそれとわかる作り笑顔を浮かべてイライザは言った。「そんなこと誰も言ってくれなかったわ! ニールにもこの良い知らせを教えてあげなくちゃ」

それからイライザはお辞儀をすると兄を探すためにその場を離れた。エルロイ大おばさまはこの機会を捕らえて他の招待客と話すために移動して二人を好きなようにさせた。キャンディも舞踏室の他の場所に移動しようとしたが、テリィが手をしっかりと掴んで行かせなかった。

「ここにいるんだ。奴らにここへ来させてしたいようにさせてやろうじゃないか」 テリィはキャンディの左耳に囁いた。

「テリィ、そんな必要ないわよ。あの二人と争わずにまだ楽しい夜を過ごせるのよ」 キャンディは慎重になって言った。

「そんなこと言うなって、そばかすちゃん。おれに任せてくれ、いいだろ?」 テリィは素早くキャンディにウィンクをしながら聞いた。

そしてその時、混雑した舞踏室の中をまさしく兄を引っ張ってイライザが戻ってきた。テリィを目の前に見た瞬間、ニールは顔面蒼白になった。妹のイライザは何も話してくれていなかったので、このような再会への心の準備ができていなかったのだ。

「こちら、セントポール学院にいたテリィよ。覚えているわよねぇ、ニール?」 イライザが兄に聞いた。テリィはイライザに気安くその名を呼ばれるたびに気持ちが萎えたが、外見上は落ち着いた表情を保っていた。

「テリィがここにいるなんてびっくりでしょう?」 イライザが続けた。「でもそれだけじゃないのよ、ニール。これを聞いてちょうだい。彼はキャンディと結婚するんですってよ。どう思う?」

ニールは呆然としてその場に立ちつくし、こんなばつが悪い状況に自分を引っ張ってきたイライザへの怒りがこみ上げてきた。

「おまえは絶対に結婚しないつもりでいるのかと思ってたよ」 ニールはテリィの方を見もせずにキャンディに言った。

「わたしだってそう思っていた時もあるのよ」 こんな予期せぬ再会に混乱して居心地悪そうにしているニールを見て、少し気の毒に思いながらキャンディは答えた。

「わかるわ、キャンディ」 最初の嫌味を投げつけようとイライザが口を挟んだ。「テリィが最初にあなたの元を去ってしまった時の激しい絶望の後だもの。ぞっとするような残酷な仕打ちだったわね! そんな彼と寄りを戻せるなんてとても優しいのね、キャンディは。わたしだったら許さないところよ、テリィ」 イライザは表情の読めないテリィの方に向きながら言葉を足した。

「本当はキャンディの方がこいつを振っていたとしたら、おまえは間違った断定をしていることになるぜ、イライザ」 イライザの発言をきっかけにニールが言いだした。「グランチェスター、ぼくがおまえだったらキャンディが最後まで結婚の約束を守るかどうか気が気じゃないところだよ。キャンディには……何て言ったらいいかな?……結婚をすっぽかした歴史があるからな」 ニールが言葉を投げつけた。

キャンディは今では怒り心頭だった。ニールに対して多少なりとも抱いた同情心は跡形もなく消えていた。

「とても紳士や淑女の発言とは思えないわ」 キャンディは応酬した。

「おまえに淑女についての何がわかるというの?」 イライザは辛辣に言い返し、もっと言葉を投げつけようとした時にテリィがそれを遮った。

「きみには到底理解できない程わかっているよ、イライザ」 テリィが左の眉を持ち上げながら言った。「きみたち二人は凄まじいよ! セントポール学院に通わせるためにご両親はかなりな大金を使ったはずだけど、おれが見たところじゃあきみたちのその下衆な態度を洗練させる役にはまったく立たなかったようだ。でもよく聞くんだ。あと数日でおれの妻になるこの女性は、きみたちみたいな低能な人間の愚かな意見に煩わされるにはレベルが高すぎるのさ。じゃあ、すまないがおれたちにはきみたち二人と話しているよりもっと良い事があるんでね、失礼するよ」

イライザとニールのどちらかが何か言い返す前に、テリィはキャンディを部屋の別の方向へと引き寄せて行った。そこではオープニングダンスのために男女のペアが集まってきていた。ワルツ曲『ディープインマイハート』の最初の音色が奏でられると、テリィは自分たち以外の事は全て忘れてキャンディをダンスフロアへ導いた。

「下衆な態度ね!」 キャンディはテリィに笑顔を向けながらその言葉を反復した。「あなたの舌がどれだけ鋭くなれるか忘れていたわ」

「あいつらの方から教えてくれって頼んで来たんだぜ」 テリィは答えたが、その目はキャンディの艶のある赤い唇に奪われていた。「それでもあいつらに本当にふさわしい仕返しの半分にも満たないさ。言葉なんかよりもっと強烈な方法であいつらに学ばせてやりたいくらいだ」

「落ち着いてよ。あの二人にはそんな価値ないわ」 キャンディはテリィに言った。その手は優しく彼の肩を撫でていた。「今からあの二人は部屋の暗い片隅に引っ込んで、傷ついたプライドを舐めながら次の攻撃の計画を練るはずよ」

「何をしてこようがいいさ。おれたちには露ほども影響しないよ」 テリィは笑顔で言った。実を言えば、テリィはダンスでキャンディの体に腕を回しながら、その手を置く位置に関する問題の方に意識を集中していたのだ。もしその手を少しでも上に動かすと彼女の裸の背中に触れる指が燃え始めてしまうだろうし、少し下に動かすとその腰のカーブを感じてしまうのだった。いずれにせよそれは自分の正気を試すことになり、唯一の解決法はキャンディを一晩中自分の部屋で人質にとることになりかねなかった。

そのような悩ましい問題はあったにせよ、夕食のアナウンスがあるまでテリィはためらうことなくキャンディとすべての曲を踊った。キャンディは喜んでテリィに身を預けた。




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思いが溢れてしまいます・・・ (ヘップバーン)
2011-09-04 14:26:06
子供の頃 愛読していた なかよし・・・ 当時連載されていた キャンディ・キャンディ に夢中でした 語り出したら止まらなくなるかも・・・ 私はテリィ派でした アニメで声をあてられていたのが大好きな富山敬氏だったのも嬉しい事でした キャンディのその後のお話は沢山の方が沢山描いていますが こちらのサイトを覗かせて頂いた時驚きと喜びで胸が熱くなりました 例えるなら 風と共に去りぬの続編スカーレットを読んだ時のような衝撃だったんです 気持ちが纏まらず 何を書いたらよいのか言葉を探していますが 更新を心待ちしている私です 取り留めなくすみません・・・
続きを楽しみにしています 季節の代り節です 御自愛下さい
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ペップバーン様 (ブログ主)
2011-09-04 18:34:15
コメントありがとうございます。
コメントから、ヘップバーン様の熱い胸の内が伝わってきました。スカーレットと比較されたなんて知ったら、この作者さんもびっくりすると思います

この二次小説は構成がしっかりしているというのもありますが、やはりファイナルストーリーの出版が大きかったのではないでしょうか。ファイナルストーリーのお蔭で物語の強固とした基盤できているので、ここまでの説得力を出せたのだと思います。ファイナルストーリーの二次がこれからたくさん出てくるでしょうから楽しみですね。

続きをお楽しみに
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こんにちは (ゆっちぃ)
2011-09-05 15:29:50
いつも楽しみにしています。
テリィが素敵すぎますね。

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ほんとに… (ぶいちゃん)
2011-09-05 18:17:43
ブログ主さん 更新ありがとうございます♪

お話を読みながら 頭の中で漫画化して楽しんでます。舞踏会のテリィ 超カッコいいんだろうな~(^O^)
だけど なんだか欲望に耐えてるテリィがかわいそうになってきました。
キャンディも待ってる感じ!?でもこの時代、結婚前にそんな関係になるということは 大変なことだったのでしょうね…
がんばれテリィもう少しだから~(*^^*)
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Unknown (もも)
2011-09-05 21:59:32
本当にテリィ素敵すぎです。

テリィのタキシード姿、一度でいいから漫画の中で見たかった・・想像(というよりもう妄想です)してにやにやしています。外で携帯からこちらの小説読む時は、気合い入れてにやけないようにしています。アラフォーのおばちゃんが携帯見ながらにやにやしてたら不気味ですもんね・・

ブログ主様、いつも翻訳ありがとうございます。あまり会話のないシーンはなおさら大変なのではないでしょうか?
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ゆっちぃ様 (ブログ主)
2011-09-05 22:39:32
こんにちは。
ほんとに、素敵すぎです
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ぶいちゃん様 (ブログ主)
2011-09-05 22:42:21
コメントありがとうございます。
27歳の健康な男子が禁欲的な生活を長い間送った末に長年思い続けた女性の近くに居続けていたら気も変になりますよね。
テリィのリビドーの行き着く先は……生暖かく見守っていてください
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もも様 (ブログ主)
2011-09-05 22:48:30
こんばんは。
テリィの姿、ブログ主も想像&妄想しまくってますよ~。燕尾服姿のテリィはそれはそれはかっこいいはずです

確かに会話の少ないシーンは訳すのが大変ですね。会話のシーンになるとほっとします。
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ぶろぐ主様 (おてんば娘)
2011-09-06 09:21:47
いつも更新ありがとうございます。

ファイナルストーリーを読み終えて‥その先が気になってしかたがなかったのですが、このブログを見つけて

毎日あたたかい気持ちになっています☆
ブログ主さまのおかげです!
本当に感謝しています☆

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おてんば娘様 (ブログ主)
2011-09-06 12:39:19
コメントありがとうございます。
社会ではいろいろ起きておりますが、一時でも心配ごとなどすべて忘れて、温かい気持ちになっていただけたら嬉しいです。

今夜も更新がありますからどうぞお楽しみに
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