にゃんこと黒ラブ

猫達と黒ラブラドール、チワックスとの生活、ラーメン探索、日常について語ります

学費高騰の影響(苦学生は死語)

2020-02-04 14:52:00 | 日常

 私が大学へ入学したのは、昭和53年で、その来年度から国公立大学入学のためには共通一次試験を受けて二次試験に進まなくてはならない入試システムになっていた。

 幸い地方の国立一期校と地元の公立薬科大学に合格した。国立二期校の医学部は不合格だった。工学部か薬学部のどちらに進学するか、少しだけ悩んだが、下宿して一人住まいをしたかったという安易な理由で工学部を選択した。

 その当時の国立大学の年間授業料は48,000円、入学金が2〜3万円だったから、前期授業料と合わせても入学手続き時に5万くらいで足りた。下宿生活のための家賃、敷金、礼金の方がよほど高くついた。

 僕らの学生の頃は苦学生がたくさんいた。国公立大の学生は、親から仕送りをもらわないで生活する者が結構いたし、効率良いアルバイト口が見つかりやすい学部3、4年生は、親から仕送り無しでも十分にやっていけた。

 それが今や、国公立大ですら年間授業料が60万近く、入学金が30万、これに一人住まいで1Kのマンションでも賃貸しようものなら、都市部であればさらに30〜40万、新居用の生活道具揃えるとさらに10万〜。

 入学時100万を超えるお金なんて、学生本人が何とかなるお金ではない。ほとんどが親が当たり前のように肩替わりするか、教育ローン組んで工面することになる。













 授業料が引き上げられたせいで、苦学生がいなくなった。それで1番変わったのは進路の選択ができなくなったこと。昔は、学部学科の選択は自分がしていた。親がダメだと言っても、「じゃあいいよ。自分で学費払うから」と言えれば、親の干渉を退けられた。

 今は100万以上要るわけでしょ、18歳の子どもにそんなお金の工面ができるわけがない。結局、自分のやりたいことがあっても、最終的にはお金を出す親の希望に従うしかない。そうなると、相当数の学生が「不本意入学」になる可能性がある。

 親がどれだけ反対しても、自分で進学先が選べて、自力で授業料が払えて、卒業できるようなシステムにしないダメかなと思う。完全に親離れして、自立して、自活できる子どもの年齢がどんどん高くなり20代の半ばまで親のすねかじりする若者が増殖している。