ある数学愛好者のひとり言

数学好きな私がひとり言をつぶやきます。

ヒルベルト空間3 ~ヒルベルト空間である必要十分条件

2023-11-03 00:00:27 | 数学・数学教育

2023年11月3日(金)

 

 ヒルベルト・ノイマンの定理は、実数R上または複素数C上のノルム空間において中線定理が成立す

ることが内積空間になる必要十分条件であると主張している。このことから、ベクトル空間Vバナッ

ハ空間であるならば、Vは必然的にヒルベルト空間となる。このことから、Vがヒルベルト空間である

必要十分条件として、①Vはバナッハ空間(完備なノルム空間)である、②中線定理が成立するとおき

かえていいであろう。

 本ブログでは、このヒルベルト・ノイマンの定理の証明は省略させていただいた。後述する古田孝之

氏の著書を参照にしていただきたい。

 

 関数解析学は,よく無限次元の線形代数と言われることがある。本文でも触れたが、本ブログが参考

にした

   古田孝之『線形作用素への誘い 行列からヒルベルト空間上への有界線形作用素へ』

                               (培風館、2001.0405 初版)

は、ヒルベルト空間についてもいい入門書・参考書になっていると思う。

 

 

 本文2枚目の例題に登場するL²空間L²[0,1]と表す)はヒルベルト空間の例であり、量子力学では

重要な役割を果たす。

 

 

 

ちょっと休息  来週は、忙しい日々

 来週の8日(水)から放送大学2学期の通信指導課題のWebからの提出が始まる。私は、9日に

提出したいと考えている。来週は、予定が詰まっているので効率よく振る舞いたい。

 10月 8日(月) 8時30分頃       理髪店へ

 10月 9日(火) 9時頃から14時近く   岐阜学習センター 

                         通信課題の問題を解く

 10月10日(水) 8時20分頃から午前中  人間ドック

                         海津市医師会病院

           午後14時頃       通信指導課題の提出(Webにて)

 10月11日(木) 9時30分から11時まで セミナー『百人一首の世界』に参加

                         小川陽子先生 zoomによるオンライン

 なお、放送大学の通信指導課題の提出期間は、Webの場合11月8日から11月29日まで

である。なにがあるかわからないので単位認定試験も同様であるが、いつも早めに提出すること

にしている。

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基本対称式

2023-11-01 12:36:50 | 数学・数学教育

2023年11月1日(水)

 

 対称式は、高校数学で数学1・数学Ⅱの「数と式」「式と証明」の単元などで登場してくる。とりわけ、

2次方程式や3次方程式の解と係数の関係においては、基本対称式が重要な役割を果たす。

 2次方程式 ax²+bx+c=0において、解α、βについて

     α+β=-b/a   αβ=c/a 

であり、3次方程式 ax³+bx²+cx+d=0において、解α、β、γについて

     α+β+γ=-b/a   αβ+β γ+γ α=c/a   αβγ=-d/a

である。 2次方程式や3次方程式の係数が,基本対称式で表すことができるわけである。

 また、対称式

     α⁴+β

は、次のように基本対称式で表すことができる。

     α⁴+β⁴=(α ²+β ²)²-2(αβ)²

                              ={(α β )²-2(αβ)}² -2(αβ)²

                              =(α β)⁴-4 αβ (α β )²+2(αβ)²

 一般にすべての対称式が、基本対称式で表すことができる。このことの証明は、ここではとりあげないこと

とする。

 

 

 

 

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