2024年4月27日(土)
πが無理数であることの初等的な証明を紹介したい。本文にあるように、
小平邦彦編『数学の学び』」(1987.10.8岩波普店)収録の「数学に王道なし」
で紹介されていたI.Nevenによるに証明である。じっくり読んで、理解していただきたい。
ネピア数eが無理数であることの証明をこのブログのどこかで書いたような気がして探してみたが、なかった。
πが無理数であることの証明より遙かに簡単なので、何れこのブログで紹介したい。
ところで、「eやπが無理数である」ことの初等的でない証明は、超越数に関するリンデマンの定理の系を利用
する方法である。後に示すように、簡単に証明できる。リンデマンの定理の系とは、
0 でない代数的数 α に対して eα は超越数である
との命題である。超越数とは、どの有理(数)係数の代数方程式
- (n は正の整数、各 ai は有理数)
の解にもならない複素数のことをいう。
実数の超越数⇒無理数
である(注)から、 eやπがリンデマンの定理の系を用いて、超越数であることを言えばいい。
<ネピア数eが超越数、無理数であること>
代数的数α=1に対して、リンデマンの定理の系から
e¹=e は超越数
である。よって、eは超越数、無理数である。
<円周率π が超越数、無理数であること>
π が代数的数であると仮定する。すると、iπ も代数的数であるから、リンデマンの定理の系より
e^(iπ)は超越数
である。しかし、オイラーの公式より
e^(iπ)=-1は代数的数
となり、矛盾する。よって、πは超越数、無理数である。
(終了)
このように、リンデマンの定理の系より簡単に「eやπが超越数、無理数である」ことを示すことができる。し
かし、私自身がリンデマンの定理そのものをよく理解していないので、指摘だけにとどめておく。
(注)
超越的な実数はすべて無理数であるが、無理数のすべてが超越数であるとは限らない。例えば
x=√3
は無理数であるが、
x²-3=0
の代数方程式の解となる。したがって、√3は無理数であるが超越数でなく代数的な実数である。
ちょっと休息
(1)4月26日のFacebook投稿より
○自損事故で廃車になった車に代わって、昨日新しい車を納車して いただきました。車種は、写真のようにヤリ
スZ ハイブリッドです。2023年5月登録された中古車です。走行距離は、1500kmです。私の年齢から
考えて、これが最後の車になりそうです。
今日、海津医師会病院まで試運転をしてきましたが、乗り心地がいいので気に入っています。
○昨日送ってもらって岐阜学習センター研修室で14時から開かれた『おもしろ物理』サークルに参加しました。
くわしいことは書きませんが、テーマは蜂の巣などの正6角形で平面が覆われている構造物についてと他のテーマで
す。16時30分頃に終了しました。
サークルが始まる前に、学習センターの事務室で成績(単位修得)証明書と卒業証明書を申請しました。30分ほ
どですぐに発行してもらえました。写真のように、厳封されていますが、学位授与機構への申請は開封して提出する
ことになっています。
これで、学位授与機構に提出する岐阜大学・玉川大学・岐阜聖徳学園大学と大学院・放送大学の単位修得(成績)
証明書は、すべて揃いました。岐阜大学の卒業証明書は、申請の基礎になります。放送大学の卒業証明書は、現在
(申請時に)放送大学の全科履修生(正課生)に在籍していないことの証明になります。
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