耳は節穴

レコード・CD・オーディオ・歌・楽器などの音楽関係のことを書いていきたいと思います。

コンサイスコンポ

2011年01月30日 | オーディオ

テクニクス(松下電器)のコンサイスコンポ。初代の発売は1978年。
その後シリーズでプリメインやらレシーバーなどが発売されたようですが、どんなものがあったのか覚えておりません。
プリアンプ(SU-C01)・パワーアンプ(SE-C01)・チューナー(ST-C01)は数年前に手に入れましたが、本宅に仕舞ったきりです。

ネットオークションでそのシリーズと思しき3点セットが出品されていたので、後先考えず手に入れてしまいました。
プリメインアンプ(SU-C04)・チューナー(ST-C04)・スピーカー(SB-F2)というセット。アンプとチューナーは1981年発売で、スピーカーのみ1978年発売の初代コンサイスコンポの一員です。

開梱してみるとタバコ臭い。それに相応の年数を経ているので汚れもひどい。
接続して鳴らしてみると音はきちんと出るし、接触不良などもないようなので、見える部分の手入れをはじめます。

アンプのフロントパネルはプラスチック製。風呂用洗剤をかけてみました。

つまみ・スイッチの類はヤニとサビがこびりついているので、漂白剤にしばらく漬けてから雑巾で磨きます。
完全にはきれいになりませんが、そこそこのところでがまんします。

アンプの中身。ホコリがたまっているので、可能なところだけ拭き取ります。
「New Class A」というスイッチング歪みを減らす動作方式が搭載されているとのことですが、部品のグレードは普通のようです。

チューナーの中身。
初代のチューナーはバリコン式でしたが、これはクオーツロック式。密閉されていたので中身はきれいです。右側の3つのコンデンサが膨張しているので、できれば交換したいところです。
このチューナーは感度が非常に良く、他のチューナーで受信できなかった「FMとよみ(糸満市)」がモノラルながら受信できました。
チューナーのスイッチ類はフロントパネルから外れないため、念入りに拭くだけとしました。

こうして並べてみると、外見はちょっと安っぽいですが、昭和のコンポという雰囲気が漂ってきます。
音の方は絵に描いたようなドンシャリでしたが、サッカーアジアカップなどを見ながら約一昼夜音を出し続けましたら、幾分マシになってきました。しかし、今ブルックナーの8番のテレビ放送をこのセットで聴いておりますが、ちょっとアタマが痛くなってきました。
スピーカーのキャラクターがかなり派手な音のようなので、トーンコントロールで高音を落とし低音を持ち上げて調整してはいるのですが。
FM放送のスタレビはそれほど悪くなかったので、クラシック系には向いていない音なのでしょう。
次の帰省の折りにSB-X01と交換しようかと思っています。


The ROSE ENSEMBLE

2011年01月29日 | CD

アメリカの声楽アンサンブルで「ローズ・アンサンブル」というのがあります。
録音は中世・ルネサンスのほか、アメリカのキャロルやハワイのトラディショナルな音楽などもあり多彩です。
このグループ、恐ろしくうまい!それとCDの録音もなかなかの音質。なのに、なぜか日本ではほとんど紹介されていない様子。
私はまだ3枚しか持っていませんが、ちょっとここでご紹介したいと思います。

「Fire of tha Soul」
私が気に入っているポーランドの作曲家ゼレンスキー(Mikolaj Zielenski ca.1550-1616)の作品6曲とロシアのティトフ(Vasily Titov ca.1650-ca.1715)が4曲そのほかが収録されています。
ゼレンスキーの12声のマニフィカトは一人1パートで歌われている様子。(YouTubeに映像あり
この曲は4種の演奏のCDを持っていますが、その中で間違いなくベストです。

「SEASONS OF ANGELS」
最初に収録されているゲレーロのモテット「マグダラのマリア」が絶品。
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンやバンショワ、さらにシャイとやフックスまで広い時代の作品が入っています。一部オルガンの伴奏が入ります。
ちょっと左右の広がりが狭く感じる録音です。

メキシコのバロック期のクリスマス音楽が集められているようです。
このCDは声だけでなく各種楽器が入り、楽しく聴けます。この録音は良いです。


プレクトラ

2011年01月23日 | CD

アメリカのマイナーレーベルと思われる「PLECTRA MUSIC」というのを見つけました。
フランスのクラヴサン音楽を中心にリリースしてるレーベルで、演奏者にデイヴィット・モロニーの名前があったので気づいた次第です。
USAのアマゾンを物色していたら、とても値段が安いのでまとめて注文しました。
 ・バッハのチェンバロ協奏曲全曲(3枚組)
 ・ボレル写本からの音楽(2枚組)
 ・マルシャン/クレランボー
 ・シャンボニエール
 ・ド・ラ・ゲール/クープラン

上記5タイトルを注文して、合計で$82.07+送料$18.52=$100.59
日本円での請求額は8,674円でした。輸送費がかかっても日本のアマゾンへ注文するより明らかに安い。ドル安のおかげですね。
ちなみに写真は6枚写っておりますが、1枚(ボワモルティエのチェロソナタ集)はそれと気づかずに以前日本のアマゾンから購入したものです。

まず、バッハの協奏曲を聴いておりますが、演奏・音質ともに良く、実に楽しそうに演奏しているのが見えてくるかのようです。録音場所があまり広くないようで、チェンバロが3台~4台並ぶとちょっとやかましい感じになりますが、これは仕方ないでしょう。

楽器は4台ともオリジナルで、Nicolas Dumont (Paris 1707), Ioannes Ruckers (Antwerp 1635,) Anon. (Salamanca Spanish c.1700), Domenicus Pisauriensis (Italian 16th Cent.) となっています。独奏コンチェルトではほとんどDumontが使用されており、BWV1053と1058のみRuckersで演奏されています。

思えば、バッハのチェンバロ協奏曲の全曲セットを購入するのはピノック盤以来、約三十年ぶりくらいになります。
アナログ盤ではテレフンケンのレオンハルト盤、ドレフュス他のエラート盤、上記ピノック盤と3種類持っているので、あえてCDで買う気が起きなかったのですが、この間に名盤がいくつも出ているんだろうなぁ。不覚でした。


「オーディオ巡礼」を読んでみた。

2011年01月22日 | 書物

五味康祐氏は、オーディオフェアで講演をしているのを見たことがあります。五反田のTOCでやっていた頃だから、随分昔のことになりますなぁ。
展示されていたパラゴンを指して「こんなもの日本に持ってきたっていい音が出るわけないんだ!」と喝破していたのを覚えています。すごく尊大な態度という印象でした。

作品はこれまで読んだことがありません。剣豪小説は趣味の範疇外だったし、たまにオーディオ雑誌に掲載されている文章をよんでも、正直あまりいい印象は持てなかったですね。
先日購入した「analog」誌の永六輔氏へのインタビュー記事で五味氏のことを少し話しておられたのがきっかけで、何となく読む気になり「オーディオ巡礼」(ステレオサウンド)と「いい音いい音楽」(中公文庫)を購入してみました。

読んでみて、やはり自分の聴いているものなんかとは次元が違いすぎるため、あまり面白くはなかったです。「いい音~」の方はFM放送のエアチェックの記事が多く、最早昔話です。懐かしくはありますが。
でも、ベートーヴェンやモーツァルトだけではなく、ヴィヴァルディの「ヴィオラダモーレ協奏曲」や「ラ・チェトラ(作品9の協奏曲集)」を聴いていたのには少々驚きました。モノラルの時代にそんなレコードが既に存在していたのですね。

記憶に残った記述としては
「若いうちは、あまり装置はいじらず一枚でも多くレコードを聴くこと、音楽そのものに時間をさくことを、私はすすめる。」
そして、
「安価な装置で適度な美音を鳴らすより、高級な装置で真に高級な美しさをひき出す方がはるかにむつかしい。一般に知られざるこれはオーディオの罠だ。泥沼は実にこの、『高級な』と錯覚されたものへの『期待』からはじまってゆく。理屈はともかく、要するに高級な装置ほどうまく鳴り難いと知っておいた方がいい。」
これはそのとおりですな。まあ裕福ではありませんから罠やら泥沼にもはまりようもありませんけど。
でも、今のオーディオ装置ってそういう「高級な」ものばかりになってしまっています。適度な美音はi-podか・・・

「オーディオ巡礼」で取り上げられている音盤の中で1枚だけ持っているものがありました。フランクの「前奏曲、フーガと変奏曲」です。五味氏は「E.Biggsなるオルガニストの弾いたコロンビア盤」を最初に聴いたと書いています。エドワード・パワー・ビッグス(1906-1977)のことですね。さすがにこれは現役盤はありません。
後年シャルラン・レコードから出たので聴き直したと書いているのが写真のガストン・リテーズ(1909-1991)演奏のもの。マスターテープの傷みが気になりますが、今聴いても録音は悪くありません。ワンポイント録音だけに音場に独特の広がりが感じられます。演奏もすばらしい。個人的には「前奏曲~」よりも「コラール第3番」の方が感動的に思われます。

ついでにワタシのおすすめのフランクとしては、ジェニファー・ベイト盤がなかなかいい演奏でした。それとジャンヌ・ドゥメシュの1959年録音のものがベストとおもわれるのですが、これは中古盤を探すしかありません。


文字化け

2011年01月19日 | 雑多

ほとんど更新ができていない「バッハの周辺」ですが、この中の「CDご紹介」コーナーの一部が文字化けしているとのご指摘をメールでいただきました。
確かに「04/01/01」以降の記事が文字化けしています。リロードすると読めるようになるのですが、以前表示されていたものが、さてどうしてこうなってしまったのでしょうか。

それ以前の記事と異なる部分は、文字コードに「ISO-2022-JP」を使ったこと。「SHIFT_JIS」だと文字化けするのでこっちの方がいいと何かで読んだのだと思います。
ネット上で検索してみますと、どうやらインターネットエクスプローラーがこの文字コードをフォローしなくなったらしい。では、そこだけ以前の「SHIFT-JIS」に書き換えればいいかというと、それだけでは直りません。どないせーっちゅうねん!

ということで、対策を考えております。
ちなみに、ワタシはホームページ作成ソフトは使っていなくて、いまだにエディタでしこしこと打ち込んでおります。完全に時代遅れなので、そろそろどうにかせんとイカンなぁ。


最近購入したレコード

2011年01月09日 | レコード

最近ネットオークションで購入したレコードです。
他にもまだあるのですが、差し当たりいいのがこの2つ。

左がスコット・ロスの「ラモー:チェンバロ作品集」(テレフンケン6.35346FK)。1975年リリース。
オリジナルはフランスのSTILからのリリースですが、これはアナログではお目にかかったことがありません。CDも高くて手が出なかった。
テレフンケンは1970年代にフランスのヴァロワやアストレなどのタイトルをかなりの数リリースしていました。どういう契約関係なのかわかりませんが、フランス盤よりも安価で入手しやすかったので、ミシェル・シャピュイの弾いた北ドイツのオルガン作品などは、当時ほとんどテレフンケン盤を購入しました。
このロスのラモーも、約30年前に石丸電気で購入しようかどうか迷った末、諦めた記憶があります。4枚組ですし、当時スコット・ロスなんて全く知らない名前だったですし、更に当時ラモーにはあまり魅力を感じていなかったもので。
まだ全部を聴き通していませんが、これは名盤との評価が高いだけにじっくりと取り組まねばと思っております。

そして右がアーノンクール指揮によるバッハのロ短調ミサ(テレフンケン6.35716)1986年リリース。
アーノンクール2度目のロ短調ミサの録音と思います。最初の1960年代録音のレコードは持っておりますが、さすがに20年の時を経ると随分違います。まず、楽器の演奏技術がすごく向上している。それと年齢から来るものか、鋭角的な表現が取れて円熟味を感じます。他の大作~マタイ受難曲~なんかも新しい録音を聴いたことがないので、欲しくなってきました。

ロ短調ミサといえば、先日、アーノンクール来日公演の生演奏をNHKFMで放送したのですが、沖縄は選挙速報で放送が中断しました。報道が大事かもしれませんが、休憩時間あるいは放送終了まで待ってくれても良さそうなのに、今のNHKはそのような配慮は思いつかないのでしょう。優先順位も考えられず送りっ放しにする放送局なんぞいらねぇや!と思わずにはいられません。
じつはこれが元で購入に至った次第です。


SU-C1000MK2(その3)

2011年01月05日 | オーディオ

しつこく3回目です。
MCヘッドアンプのSU-300MCを追加しました。1977年頃の発売で、当時の定価が10,000円。単一乾電池6本で駆動するバッテリードライブアンプなので、変なノイズも出ません。
同じTechnicsブランドとあって、音色に全く違和感がないのがうれしい。
SU-C1000MK2のMCポジションではぼやけた音なのが、このヘッドアンプを通すと、ビシッと鮮明な音に。
これもネットオークションで購入したもので、これまであまり出番がなかったのですが、この組み合わはいい。ベストかもしれない。

さて「あくせる」さんから電池の接続について質問をいただきました。
こういうふうにしています。

赤いリード線のつながっているところが電池の+(プラス)で、8本の電池を直列につないでいます。
純正の電池はニカド電池なので、ニッケル水素電池が充電できるかどうか少々不安があり、ネットで調べたのですが、充電方式がそれぞれ違うので充電器の共用はできないと書いてあるサイトと、共用可能としているサイトがありました。
実際に充電できているし急速充電ではないのでまあ大丈夫だろうと思っているのですが、あくまでも個人責任です。

リード線をPCOCCに換えてみました。少し太くなりますが硬くて扱いにくい線です。でも、残念ながら音の変化はありません。

基板側の端子も秋葉原で入手できました。外側のハウジングと中の端子が別売りで、それぞれ10円と5円でした。

最後に、電池側の端子の赤丸で囲った部分、受け側の端子と噛み合って外れないようにするストッパーなのですが、これを折り取っておかないと電池ボックスが外れなくなります。
些細なことですが、要注意。


EPC-100CMK4

2011年01月02日 | オーディオ

明けましておめでとうございます。
我が家は年末に愛猫が腎不全で死んだため、あまり明るい気分にはなれませんでしたが。

さて、今年一発目はこんなものを。
テクニクスのカートリッジ、EPC-100CMK4です。
家内の職場のマニアの方からカンチレバーが折れて無くなったものを以前いただいておりましたが、このたび交換針を入手(パチパチ)。

1983年の発売で、当時の定価が75,000円。交換針(EPS-100ED4)が35,000円と、とてもおいそれと購入できるものではありません。
でも、現在売っているメチャクチャ高いカートリッジに比べたらリーズナブルに見えてきます。
ちなみに現在我が家にあるカートリッジで高いものは、サテンのM-18BX(42,000円、1975年発売?)・ヤマハのMC-3(37,000円、1981年発売)・パイオニアのPC-1000/Ⅱ(30,000円、1976年発売)あたりが上限。

本体と交換針を並べてみます。針は本体にしっかりとネジ止めする構造。
ボロンの極細カンチレバーなので、解像度の悪いカメラでは写らない。
ちょっとしたミスですぐ折れてしまいそうで、使うのが怖いし針交換も怖い。

本体から針を外して交換針(手前)と並べてみたところ。何とかカンチレバーが写りました。
ヘッドシェル一体型の本体は、もう1ヶ所ネジをゆるめてオーバーハングの調整をしなければなりませんが、今日のところは新しい針を取り付けたところで終了。いや~神経使って疲れました。小心者なものですから(笑)。

単身宅にあるプレーヤーはアームリフターがないので、過ちを犯す可能性が大きいです。
よって単身宅へは持ち込まず、音出し確認は次回帰省の折にやりたいと思います。
プレーヤーはKP-9010が無難かな。