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朝日新聞「原発アレルギー」キャンペーンはこわい …「天声人語」を書き写すための“本”が売り出されたおかしさ

2023年10月22日 15時22分29秒 | 全般

以下は、2013/12/10に出版された高山正之の下記の本からである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。

朝日新聞「原発アレルギー」キャンペーンはこわい
「天声人語」を書き写すための“本”が売り出されたおかしさ
大江&半藤本が新刊書の棚に   
二子玉川の紀伊国屋書店に行って驚いた。
もともとここはまともな司書もいないようで、本の並べ方がひどかった。
自分の本でいうのもなんだけれど、例えば『サダムフセインは偉かった』は中東問題のコーナーに、『サンデルよ正義を教えよう』は哲学書のコーナーに置かれていた。   
中身でなく本のタイトルで仕分けている風で、スペインの衰亡を描いたフィリップ・パウェル『憎悪の樹』などはさしずめ園芸書コーナーで探すことになる。   
そういう何も考えない人たちがちょっと知性派ぶるとき、日本では朝日新聞を使う。
この店もそうで、新刊書の棚に「朝日新聞の書評に載った本」コーナーがあり、詭弁で食う大江健三郎とか半藤一利などが麗々しく並んでいる。
驚いたというのはその新刊書コーナーに平積みされた“本”だった。
開けて見ると、大きめの桝の原稿用紙が綴られている。
そして注意書きに、ここに朝日新聞の天声人語を書き写せとある。 
あれははっきりいって各紙朝刊コラムの中で一番つまらない。
文章も下手だ。
何が悲しくてそんなのを筆写するのか意味が分からないが、それが結構売れているというから驚いたのだ。 
天声人語がつまらない理由はただ一つ、この新聞には書けないタブーが多過ぎるためだ。
例えば支那の機嫌を損ねる話はだめ。
韓国、北朝鮮の批判もダメ。
福田康夫と同じに他国の嫌がることは書けない。
ただ日本と自民党だけは埒外で、好きに嫌がらせを書いていい。 
だから在日を除いて普通の日本人は読んでいやな気分にしかならない。 

朝日は北京の視点だけで書く 
例えば茨城・神栖町で井戸水から砒素が出ると「旧日本軍の毒ガス弾が埋まっていた」と大騒ぎし、天声人語で日本軍が悪い、自民政権は賠償しろとアジった。
ところが実は最近の産廃が原因と分かると、御免でもなく知らんぷりを決め込んだ。
ネタに困れば嘘も書く。
「日本は戦前、鮭缶に石ころを入れて輸出した」とこの欄でやって、さすがにこのときは謝っている。 
8月9日付の天声人語では、「日本軍が中国東北部に侵攻した満州事変」と書いていた。
満州は昔から満州民族の満州だった。
それを中共が占領して自国領を装って東北地方と名付けた。
中共の勝手にこの新聞は黙って頷くだけ。
自主性はない。 
当時は「日本軍」でなく関乗軍がこの地の治安を守り、それを山東省出身の張作霖親子が脅かしていた。
満州事変の発端は柳条湖事件の3年前に起きた張作霖爆殺だが、破壊された車両や鉄橋の様子から「列車の天井に爆弾が仕掛けられた」ことを示す報告書が英公文書館で見つかった。 
ユン・チュアンは著書『マオ』でソ連の仕業と書き、台湾筋からは息子の張学良が父を爆殺したといっている。 
それでも朝日は北京の視点だけを採用し、その北京プロパガンダを最も忠実に宣伝してきたのが天声人語だ。
それをこんな形で子供やぼけに近い老人に押し付けるのは、ほとんど犯罪ではないのか。
この稿続く。


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