(1964 80min)
最初の葬儀のシーンから.「良く似ているけど別人のようだわ」、婦人が何人も出て来て皆同じようなことを言う.少し言い換えれば、この人達、死んだのが本人でも別人でも、どっちでも構わないみたい.
ラストシーンでも同じことが言える.若い音楽家がやってきて、すぐに皆の興味は彼の方に移っていった.天才とは何か、巨匠とは何か、と言うより、そんな存在は回りの皆が勝手に騒ぎ立てて、でっち上げている存在にすぎない.
この女達にとって天才と言われるチェロリストの存在は居ても居なくても同じだった.居ても居なくても同じということは、居ないのと同じこと.つまり、天才、巨匠などというものは居なくても構わない.
小中学生程度の描き方、ベルイマンさん、もう少し真面目にやらなくては駄目.金返せ!