大相撲

大相撲についての想い

雑感・九月十六日

2006-09-17 13:07:25 | Weblog
今場所はこれまでのところ、取組一番一番についての感想を書き留めておこうという意欲が今ひとつわかない。ただ、横綱大関がそろってやぶれたということは、あとあとから振り返ってみると、新しい時代が想像よりも早くきつつあるということの象徴的現象だったということが言えるのかもしれない。

六日目敗れた朝青龍、脚をいためていたものの横綱らしい仕事っぷりで把瑠都を仕留めて一敗を守った。前日夜、痛めた患部の治療のために、馬肉を当てたり、茶殻に岩塩をまぜたものを当てたりしたそうだ。当然モンゴルの岩塩だろう。モンゴル人力士の治療法は時々西洋医学の枠を超越したものが出てきて面白い。例えば白鵬の狼の肉とか。馬肉を火傷に当てたりするのは日本でもよく聞く。馬肉はハナマサから取り寄せたそうだ。あそこなら二十四時間営業だからよいとしても、業務用サイズなので横綱の膝の分以外は相当余ってしまうに違いない。もしかしたら昨日か今日の高砂部屋のちゃんこは馬鍋だったかも。

最近、幕内土俵入りで、稀勢の里や安馬への拍手が大きくなってきた。今場所の好調ぶりもあるが、相撲の取りっぷりがいいこともあるのだろう。安馬はもう十両の、五城楼を本割と決定戦と続けてやぶって優勝した頃から気風の良い取り口と殊勝な発言が気に入り応援しており、本場所会場に行ったときには率先して安馬への声援を送ってきたので、我ながらそういう安馬のよさが他のお客様もわかってきたのかと思うと嬉しい。逆に、十両土俵入りとか、幕内下位力士の土俵入りとかで人気力士の前後に出てきて全く声援がおきない力士に対しては、気の毒な思いもあって、つい大ファンでもないのに声援や拍手を送ってしまう。もし仮に自分が音量測定機器メーカーの経営者であったら、土俵入りの際の声援や拍手の音量を力士ごとに測定して、それが最大だった力士に毎日金一封を送るような懸賞をかけたいのだが、などと空想も膨らむ。きっと九州場所では、特に次の九州場所では、魁皇が連日一位になるだろう。ファンが自分の贔屓の力士の順位を上げようとして、大きな声援を送るようになったら、土俵も活気が出るし、力士もやる気が増すに違いないと思うのだが。