大相撲

大相撲についての想い

二子山名跡復活

2006-12-27 10:29:31 | Weblog
小野川(厳雄)が空位になって、前小野川が山響を襲名。山響(大竜)が二子山を襲名。

まず、二子山の証書はあったんだということ。
それから小野川を空ける理由がまだ明らかになっていない。

報道ではこうなっている。「貴乃花親方はこれまで、所有していた「山響」の名跡を山響親方(元十両・大竜)に貸していた。日本相撲協会の規定では1人の資格者が2つ以上の年寄名跡を持つことは認められないため、「山響」を小野川親方(元幕内・巌雄)に譲渡。同時に山響親方は貴乃花親方から二子山の名跡を「借り株」として二子山を襲名した。(中略)今回の名義変更は、長期間にわたり年寄株が宙に浮いた状態を改善しようとする協会の意向をくみ、実現したものと見られる。」

それはいいとして、小野川はどこに?そこが何か意図がないと小野川が宙に浮けば同じ状態になるので。

一門の現役力士でシニアな三役経験者はだいたい株を持っている。親方だと武蔵丸くらいか。

厳雄は北の湖の腹心だがわざわざ名称変更させるのはなぜか?

一つの仮説として...もう一人の腹心、金親(現宮城野親方)の北の湖部屋復帰なんていう画策がないだろうか?いろいろ宮城野内・立浪一門内でも浮いていると聞くし、白鵬への指導力を問う声もあがっている。降ってわいた前々宮城野の娘とのとってつけたような結婚も現実はどうなっているかという問題もありえなくはない。

そこで出戻る金親のために枠を一個あけたのだ。そして竹葉山が宮城野に復帰。

なーんて勘繰り、数日立てば真相がわかって本当に勘繰りだったということになるだろうが、あくまで本日頭をよぎったことということで日記に記す。



初場所番付編成

2006-12-26 00:58:45 | Weblog
初場所の番付編成の特徴は、言うまでも無いことだが、落ちるものにやさしく、上がるものに厳しいということ。それに加えて小結が一枚なくなっている。だから七勝八敗で番付据え置きの白露山は、実質一枚昇格になっているわけだ。あと、大負けないしそれに近い成績だった黒海とか安馬とか安美錦とかがあまり落ちなかったこと。他方で勝越した鶴竜は半枚しかあがらなかった。

なによりもセンスのなさを呪いたくなるのが今をときめく豊真将を西四枚目までにしか上げなかったこと。黒海・安馬・安美錦よりも下という評価なわけだ。

なんでこれが問題かというと、普通に考えれば西四枚目なら横綱と当たらないということだ。大関で当たる可能性があるのは、同部屋が関脇と筆頭にいる琴欧洲だけだ。なんであと一枚あげとかなかったのかなあ。横綱と豊真将、白鵬と豊真将なんて、それだけでお客様が呼べるのに。

勿論、前傾姿勢対決で琴欧洲と豊真将は面白いといえば面白いんだけど。

ということで、勿論琴奨菊が小結に上がらなかったことも大問題なんだけど、個人的にはそれはまあ仕方ないとするかという気持ち。だって、先場所の琴奨菊を見れば、明らかに小結止まりじゃなくて、関脇上がって大関狙う器に見えたから、大きな問題じゃない。多分このままだと琴奨菊は稀勢の里を抜ける。本人がそういう気持ちをもってくれればと願うばかりだが、とにかく琴奨菊は今場所二桁勝って堂々と関脇に上がればいい。

今場所の見所として、豊真将と朝青龍戦があるかないかはずいぶん違うと思うんだがなあ。そこまでして黒海を残す意味は?

先場所に続いて今場所も変則的番付編成になった。悲喜交々なんだろうなあ。でも普通なら明らかに十両陥落の安壮富士。まだ下に一枚半あるから多少余裕ある。よかったねえ、確か日付変わって今日は披露宴のはず。

危険度

2006-12-20 00:28:07 | Weblog
今夜のテレビで、貴乃花親方夫妻をゲストに、貴乃花部屋の建物危険度チェックをするような番組をやっていた。雨漏りだとか、消火器が錆びて危ないとかいう話題のほか、風水でこの方角には花を置くと若い衆に運気が出たりいい弟子とめぐりあえるみたいなこともやっていた。

親方の悩みはやはり関取を早く育てたいということらしい。そしてそれをネタにした企画ということだ。

まあこういったことはいいとして、親方の一番大事なものは?という質問に対して、どう答えるかと思っていたら、家族とか亡き師匠とか優勝カップとかではなくて、現役時代の髷だと答えていたのが印象深い。

親方夫人に対しても、いろいろご苦労あるんじゃないですかというような質問があって、彼女は「親方の苦労に比べれば私の苦労なんて」と答えていた。親方はこれには反応せず、自分に対して優しさがないとか、子供ができてから特にそうなったとか(すなわち結婚前からという意味か?)冗談めかして言っていた。

これでふと思い出したのが、先日参加した荒汐部屋のイベント(数日前の日記参照)での荒汐親方のコメント。同じような文脈の中での質問だったが、親方は、自分の仕事は朝のほんの数時間の稽古をスーパーバイズして弟子を強くすることに極論すれば尽きる、それよりも一日二十四時間の残りの時間はおかみである自分の妻の仕事だから大変だと思う、というようなことをさらっと言っていた。会場からは思わず拍手が出た。

荒汐部屋、現存する最小の弟子数の部屋と言われていた時期もあった。今はいみじくも貴乃花部屋とほぼ同じ弟子数(伊勢ヶ浜部屋のように弟子二人という部屋もあるのでいずれにしても最小ではない)。片や最高位小結とはいえあまり認知度が高くない親方とその親方の部屋。片や平成の大横綱と言われた人の部屋。弟子数ほぼ同じ。部屋頭の最高位は多分荒汐の蒼国来が幕下経験者で、荒汐の方が上といえなくもない。このあとどうなっていくかわからないが、人生って面白いものだと言える。

就職先

2006-12-17 21:15:23 | Weblog
全国相撲選手権で活躍した大学生が、木瀬部屋とか尾上部屋に入るらしい。へーそーなんだっていう感じ。最近は千賀の浦部屋とか、境川部屋とか含めて、学生相撲出身親方のやっている新興部屋に有望な学生が入ることが多いように感じる。コネを使って有望な力士への決め打ちで勧誘を押しまくるのが有利に働くということだろうか、あるいは入門に当たっての何らかの条件提示がされているのかわからない。

単純に考えると、師匠や関取衆の現役時代や今の言動に関してsympathyや敬意が感じられて、稽古相手にも恵まれる(一門とのつながりも含めて)ような部屋に入りたいと思う人が多いのではないかと思うのだけれど、実際のところどうなっているのだろう。そういう観点だけで力士が集まるのなら、有望部屋にはどんどん人が集まり、衰退部屋はどんどん衰退していくことになりそうだが、そこまでマーケットメカニズムは働いていないようには思える。

錣山部屋なんか、豊真将みたいに一度相撲を断念した者をもう一回育て直したり、あんなに礼儀正しい力士になったり、本人の素養も十分あるだろうけれど、ああなりたいとか、子供を託すにはああいうところがいいとかで、これから入門希望者が増えるのではないだろうか。結局小部屋が大きくなっていくにも、師匠の心意気や志を地道に積み重ねていってそれを弟子が真摯に受け止めて強くなっていって、気がついたら部屋が大きくなっていましたというパターンしかないように思う。