肴菜屋「わたり」

季節の魚・野菜を楽しめる和食の店が垂水にオープンしました!

意外な”どんでん返し”・・

2013年11月24日 | 肴菜屋「わたり」

枯葉が1枚”ソービー”の膝の上に舞い落ちた・・」
こんな書き出しで始まるオー・ヘンリーの”警官と讃美歌”。寒さが身にしみはじめるちょうど今頃の季節になると、この物語を思い出します


欧米のホテルにはこの作家の短編集がよく枕元に置かれているのだそうです。10分もあれば読める数ページの短編ばかりなので、睡眠導入剤としては格好の本だということもあるでしょうが、時には滑稽で、時には哀しい人間の愚かさと、その愚かさを包むかのようなこの作家の優しさが、心地よい眠りにいざなう効果があるからかもしれません。

舞台はニューヨークのマジソン・スクエアのベンチ。来るべき厳寒を前に主人公の”ソービー”はいつものように”越冬計画”について思いめぐらせます。彼の希望はただひとつ、”アイランド”(刑務所のある島のこと)で3ヶ月間を過ごすこと。食事と宿と気心のあう仲間に不足せず、ポリスを恐れることもない・・それが彼の心底”熱望する”ものでした。

この願望を達成するための方法はいくつもある・・中でも一番楽しい方法は、どこかの高級レストランで豪勢な食事をとることでした。それから、支払う金のないことを伝え、やってきた警官におとなしく逮捕されればよい。あとは親切な治安判事がアイランドへ送ってくれる・・

しかし、残念なことに、この無銭飲食で逮捕される計画は失敗に終わります。レストランの店主がにべもなくニ度と来るな!と叫んで彼を道端に放り出します。ソービーは、仕方なく、次から次へと目的達成のための行動を起します。ショーウィンドーに石を投げて割ったり、他人の傘を盗んだり、酔っ払いのふりをして大声で騒ぎまくったり・・しかしながら、色んな偶然が重なって、彼は不思議と警官には捕まりませんでした。

途方に暮れ、ふと通りかかった教会から讃美歌が聞こえてきます。この讃美歌は、ソービーがまだ希望に満ちていた若い頃を思い出させてくれます。「これからは一生懸命に働いて、真面目に生きよう!」そう改心した丁度その時、彼は警官に声を掛けられ、不法侵入者として逮捕され、皮肉にも禁錮3ヶ月の刑を言い渡されてしまいます。


オー・ヘンリーの真髄である皮肉な”どんでん返し”・・人生ってそんなものさ!と言う彼の声が聞こえてきそうです。オリンピック招致に成功した東京都知事にも思いがけない落とし穴が待っていたようです。日頃は強気で
舌鋒鋭いこの人が、記者たちの質問にシドロモドロに答える姿は見たくなかったですねえ・・!


☆ ランチメニュー、「肴菜御膳」(2000円)、「雪月花御膳」(2500円)、「わたり御膳」(3000円)は”要予約”とさせていただいております。前日までに(できれば3日前くらいまでに)予約をお願いします。

☆ 団体様(18名様まで)のご予約も歓迎!ご予算ご希望に応じますのでご用命ください。


肴菜屋「わたり」

神戸市垂水区坂上2丁目1-25
電話番号 (078)751ー7588
営業時間:
(昼)11:30~14:00 (ラストオーダー13:30)
(夜)17:00~22:00 (ラストオーダー21:30)
定休日:水曜日(原則)

【”神戸っ子ゴハン”記事へのリンク:http://www.kobekko-gohan.jp/2010/06/-50.html
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