8月6日
ナビゲーション=経路誘導
河内の町にサイレンが鳴り響いた。蚊よけの網つき帽子をかぶり汗だくになって境内を掃いていたときだった。
今年で66回目のサイレンだろう・・
帽子を脱ぎ、立ち止まり、目を閉じた。
67年前も同じように暑く、セミがうるさく鳴いていただろうに・・一瞬にすべてのものが燃えつきてしまったのだ。
父から、あの日の数日後、陸軍の軍曹だった父の兄を訪ねて広島に向かったことを聞いていた。
「え?それって、被爆したんじゃ?・・・」
答えは最近、父のもう一人の兄から聞いた。一月は過ぎていたようだ。
木なんか生えないと言われた場所は、今や中国地方一の都市となっている。
あのキノコ雲が日本上空に現れて、地球には何個のキノコ雲がでたのだろうか。
そして昨年、電気をつくるための、あの飛行機が突っ込んでも壊れないと聞いていた原子力発電所は奇しくも電気の停止で爆発した。66回のサイレンどころではない。これから100年たっても忘れてはならない事故である。
今日もTシャツがべちゃべちゃになり、手水の水道を口に含み、日供祭に臨んだ。
自分は今日も生きている。感謝感謝!