安上がりなところも「極上」と自負しています。植物を
愛で、自給自足のフラワーアレンジ、そして何かを作る、描くなどです。
極上のひとり遊び
「女たちよ!」
若い頃に夢中になって読んだ本です。
伊丹十三さんは、俳優として、また映画監督としても知られた方ですが、
著書もたくさんあります。
伊丹さんの書籍は全て読み尽くし、映画も拝見しました。
この装丁は新しいもので、最初に買ったのは、
もう紙が茶色く焼けてしまい、読み辛いので2、3年前に買い直しました。
先日、大学生の息子が池波正太郎さんの「男の作法」を読んでいたので、
読み終わりそうな頃、「これもおもしろいよ。」と言って渡したら、
見事にハマり、今彼は続編の「再び女たちよ!」を読んでいます。
私が読んだのは30年以上昔ですが、日本では一般的に知られていなかった、
(これは「女たちよ!だけでなく、他の書籍にも渉っていると思いますが。)
アボガドや、アーティーチョーク、冷麺、アルデンテに茹でたパスタなどが
伊丹さんの書籍には記されていて、どんな味だろう??........。
とても興味を持ちました。
実際、パスタを買ってきてアルデンテに茹でて、
本に書いてある通りのカルボナーラを作ってみたりしました。
全てにおいてかなり色濃く影響を受け、伊丹さんの価値観が、
そのまま自分の価値観になってしまったようなところもあります。
でも、伊丹さんのセンスや価値観は時代を超えた不変なものだと思うのです。
あるとき、飛び乗った地下鉄に奥様の宮本信子さんがいらして、
画面や、お写真で拝見するよりも何百倍も小粋で透明感のある、
それはそれは美しい方だったので、
やはり女性を選ぶセンスもすごいのだなあ........と感心しました。
そういえば、奥様がお仕事の時は今で言う「イクメン」を
されていたエッセイもありましたっけ。
また、大の猫好きで、猫のことをとてもユーモラスに的確に
語っている文章も大好きでした。
自死という、とても残念な亡くなられ方をしましたが、
(あのときは、とてもショックで何日も呆然と過ごしました。)
息子にも、伊丹さんの素晴らしく磨き抜かれた多彩なセンスや審美眼を
伝えることができて、とても嬉しく思っています。
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