スポーツヲタクの独り言

目指せ毎日アップ。ひねくれものの独白、ぜひ見てね!

時津風親方解雇! でもこのタイミングはおかしくない?

2007年10月05日 20時42分39秒 | 相撲
日本相撲協会は5日、東京・両国国技館で緊急理事会を開き、時津風部屋の序ノ口力士、時太山=当時(17)、本名斉藤俊さん=が六月下旬のけいこ後に死亡した問題で、協会の信用を失墜させたとして、師匠の時津風親方(57)=元小結双津竜、本名山本順一さん=を満場一致で解雇処分とした。
 永久追放となる解雇は、協会の賞罰規定では最も重い処分。親方の解雇は1997年初場所を無断欠勤した山響親方(元小結前乃森)に次いで2人目で、部屋を預かる師匠では初めて。北の湖理事長(元横綱北の湖)は退職金を支給しない意向を示した。
 また、今回の騒動の責任を取り、北の湖理事長が4カ月の減俸50%、ほかの理事、監事、役員待遇は3か月の減俸30%を自主的に決めた。時津風部屋の継承者については、9日午後4時までに決めて相撲協会に伝えるよう要請した。
 斉藤さんに暴行したとされる時津風部屋の兄弟子への処分は保留し、警察などの判断が下されてから検討するとした。
 北の湖理事長は記者会見の冒頭「ご遺族に深くおわび申し上げます」とあらためて謝罪。「今後、警察がどういう判断をするか分からないが、処分はあくまで協会の信用を失墜させたことに対するもの」と説明し、理事長は来週にも新潟県の遺族の元に出向き、直接謝罪する予定。
 理事会は午後1時から約1時間開催。時津風親方は数分間ほど出席して説明の場を与えられ、行き過ぎた暴行はなかったなどと釈明した。だが協会側は警察の立件に関係なく、時津風親方がビール瓶で斉藤さんを殴ってけがをさせたり、入門して日が浅い力士に約30分の激しいぶつかりげいこをさせたりと、師匠として安全配慮義務を怠ったことを重視した。理事会終了前に再度、時津風親方を呼び、処分を言い渡した。理事会後、伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)が監督官庁の文部科学省に出向いて報告した。
 北の湖理事長(元横綱北の湖)「時津風親方を解雇処分とした。日本相撲協会の信用を失墜したのが一番の大きな理由。ご遺族には、深くおわび申し上げる」


臭いものに蓋、ってことだろうか。あるいはこれ以上のイメージ悪化を避けたいために処分を急いだのか。
マスコミ報道が事実なら解雇は当然だろうし、それ以前になぜ逮捕されないのかが不思議なほどだ。
だが、今解雇してしまったということは、相撲協会としてもう自力での真相究明を破棄したということ。何とか幕引きにしたいのだろう。
だが、もしこれが立件されず、時津風親方が逆に法的手段に訴えてきたとき、相撲協会はどう対応するつもりなのか。やっぱりタイミングがおかしいと言わざるを得ない。
しかし、報道でこれほど事件の詳細が喧伝されているのに、立件に至らないのは何故なんだろう? 一応この国では「疑わしきは罰せず」が大原則。その意味でも協会の処分が先行することは無理があろう。

今後も、この一件を手本にするように「事件」が発覚していく可能性がある。そのときもこんなに素早く厳罰に処することができるというのか? それとも必死にもみ消すのか。

一応理事たちも減俸で形だけの責任はとったが、年明け早々の理事選でまた北の湖が理事長に推されるようでは、お先真っ暗って気もするが。

今度は山分親方、傷害で送検。廃業力士の訴えに怯える親方衆の巻

2007年10月04日 18時56分29秒 | 相撲
警視庁荒川署は4日までに、弟子に暴行を加え、けがを負わせたとして傷害容疑で、大相撲武蔵川部屋の山分親方(35)=本名西崎洋、元小結和歌乃山=を書類送検した。
 調べでは、山分親方は6月18日午前、東京都荒川区にある武蔵川部屋のけいこ場で、当時弟子だった男性(30)の両腕を竹ぼうきでたたくなどし、2週間のけがを負わせた疑い。
 山分親方は、ごみ捨てをしなかった後輩力士(19)の頭を男性がすりこ木で殴りけがを負わせたため、たたいたとしている。
 親方は「(注意したが)反省の色がなく、指導の一環でやった。けがを負わせて悪かった」と話しているという。
 男性は武蔵川部屋で調理担当の「ちゃんこ番」だったが、この事件で部屋を辞めたという。


これまで報復(どんな報復があるかはわからないが)を恐れてなのか、あるいは訴えても取り上げてもらえないためか、泣き寝入りしていたであろう廃業(あえて廃業と書く)力士が動き出した。6月の事件が今になって書類送検されたのも、時津風部屋の死亡事故に触発されたに違いない。
厳しい格闘技の世界にあって、練習・稽古の類での怪我は付き物だろう。これまでなら周りも「稽古中の怪我」と抗弁できたのだろうが、例の一件でそれも疑わしいと世間が認めてしまっている。今や訴え得って可能性だってある。
まあ、一つハッキリしているのは、体罰は厳禁ということ。だが、残念なことに体罰で育ってきた人には体罰は当然ということだろう。よく愛情があれば体罰も許されるという人がいるが、それは体罰を加える人が言うべきことではない。受ける側が愛情と感じるかどうかが問題なのだ。
これから先も、若くして廃業していった元力士からの訴えが絶えないかもしれない。やはり相撲部屋での弟子対親方、弟子対弟子のあり方について根本的に考えていかないと、この世界はもう消えるしかなくなってしまう。
守るべき伝統と、改めるべき悪習は別物と一刻も早く気付かなければ、大相撲はおしまいだ。

弟子が死んだから解雇という理屈では、もっと解雇になるべき親方がいるのでは?

2007年10月03日 16時44分32秒 | 相撲
大相撲の序ノ口・時太山=ときたいざん=(当時17、本名・斉藤俊さん)が急死した問題で、日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)は2日、緊急理事会を5日に開き、師匠の時津風親方(元小結・双津竜)を解雇処分にする方針を固めた。北の湖理事長は暴行に加わったとされる兄弟子らを新たに事情聴取することを明言。監督官庁である文部科学省の監視の目が光る中、本格的な真相究明に乗りだした。
 北の湖理事長が半日もたたないうちに方針を変更した。1日の会見では、斉藤さんに暴行をはたらいたとされる兄弟子への聴取は行わないと明言したが、同日夜には渡海文科相に電話を入れ、兄弟子への聴取を行うと伝えていたことが分かった。この日、会見した渡海文科相も「協会は親方の説明のすべてを事実と受け止めておらず、弟子からも調査をすることになった」と説明した。監督官庁である文科省から厳正な態度と真相究明を求められており、3日にも兄弟子に対する聴取に着手する。
 北の湖理事長はこの日、時津風親方の処分に関し「1人の尊い命が失われたし、協会の名誉も大きく傷つけた。(解雇は)やむを得ないだろう」と明言。5日に予定されている緊急理事会で、同親方を解雇する方針を固めた。解雇は賞罰規定の中で最も重い処分となっており、相撲協会広報部によれば、97年1月に本場所の無断欠勤を続けた山響親方(元小結・前乃森)以来2人目の不祥事となる。
 時津風親方が解雇された場合の後継者については部屋関係者の間で、すでに検討に入っている。一門の親方が吸収合併する案もあったが、69連勝の大横綱・双葉山が創設した伝統ある時津風部屋だけに、消滅は避ける方向で調整。部屋付きの枝川親方(元幕内・蒼樹山=あおぎやま)が継承することが濃厚だ。北の湖理事長も「先代時津風親方からの直系である枝川親方がするのがいい。これも早めに決めた方がいい」と5日の理事会で承認する方向性を示した。
 北の湖理事長が重い腰を上げたことで時津風親方の“事件”に対する相撲界の対応は一気にスピードアップ。ただ、解雇となると時津風親方は二度と相撲協会には戻れず、協会も解雇後は事情聴取ができなくなる。そのため、一部の協会関係者には事情聴取が終わるまでは解雇せず、処分よりも全容究明を優先させるべきとの意見もあった。愛知県警による捜査の行方も含めて今後の動向が注目される。


報道があらかた真実なら、という前提で言えば、時津風親方の解雇や除名も当然だ。だが、北の湖理事長が言う「1人の尊い命が失われたし」が解雇の主な理由なら、過去に何人も弟子を亡くした他の親方連中も処分されないとおかしい。もちろん中には致命的な病気等で亡くなった弟子もあっただろう。だが、「心不全」といった今回の死亡事故と通じる、よく言えば過剰な稽古、悪く言えばリンチに近い暴力で亡くなった弟子の親方も同罪だろう。
もともと閉鎖的な小さな社会で、陰湿ないじめやお互いの立場を守るための八百長など、ネガティブな噂は枚挙に暇がない。これまではそんな話が出ても、うやむやに消えていった。大々的な八百長報道から朝青龍問題、そしてこの事件と連続する相撲界の悪弊へのバッシング。これはもう体質を根本から改めなければ解決しないだろう。自浄能力がないことはすでに証明済みなのだから。
稽古や人材(力士や行司、床山など)育成はノウハウのある業界内の人間でなければ難しかろうが、少なくとも業界全体の健全な運営のための監査の任は、外部の人間の手に委ねなければ二進も三進もいかないのではないか?

間接的な責任は、NHKにもある。国民から徴収した受信料を湯水のごとく相撲協会に注ぎ込んでいる。相撲協会の問題を知っていてなお数十億もの放映権料を支払っているのだとすれば、悪の温床を維持する片棒担ぎだ。NHKが相撲協会の浄化を要求すれば、協会は当然それに従うに決まっている。文科省だけでなく、NHKも協会の浄化に圧力をかけるべきだろう。

まあ、これまで言われ続けた諸問題をひたすら隠蔽し続けた内向きの組織のことだ。ひたすら頭を低くして波風をやり過ごすことしか考えてないんだろうなぁ。今こそ改革の旗手・貴乃花親方の出番じゃないの。いや、真面目な話(笑)

新弟子キャンセル続出。でも、入門するなら今がチャンスなのにねぇ

2007年10月02日 11時18分03秒 | 相撲
時津風部屋問題が他の部屋に飛び火した。九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)入門を予定していた新弟子のキャンセルが続出していることが1日、分かった。大島部屋と東関部屋の入門希望者が、9月30日に断りの電話を入れてきた。3人が入門予定だった大嶽部屋も「白紙」に戻ったという。部屋関係者によると「時津風部屋の報道が出てから難しくなったと聞いている」と明かした。
 大島部屋の北海道後援会から紹介を受け、夏に札幌まで出向いて直接口説いた平幕旭天鵬は「入門に前向きだったが、高校に進学するという連絡が入った。うちの部屋はみんな優しいのにな」と話した。名古屋場所では入門規定が制定された1936年(昭和11年)以降初めて新弟子検査の受検者がゼロになった。集団暴行で死者が出たことや、荒げいこが表面化したことなどで、若い年代の相撲離れはさらに進みそうだ。


案の定、入門者のキャンセルが始まった。自分の子供を預ける親の気持ちになれば当然の反応だろう。まあ、亡くなった人を悪く言う気はないが、相撲部屋は更生施設ではない。志のある若者が男を磨く場所だ。今回の件で入門を止めるならその程度の覚悟なのだろう。
第一、今入門すれば、間違いなく暴力とは無縁でいられるではないか。このタイミングでまだリンチまがいの暴力沙汰があれば、警察なりマスコミなりに駆け込まれる。協会も部屋も当分は安全・安心を売りにしないと成り立たない。それに入門者が少ない今、さらに入門者が減ればライバルはいない。こんなチャンス滅多にあるものじゃない。
今の相撲界は外国人と学士様の天下。それも入門者減の一因なのだろうが、学士様では頂点まで登りつめられないのも事実。今こそ天下を取りたい若者よ来たれ! って言っても、こうイメージ悪くちゃなぁ… 

報道が事実だとすれば、時津風親方は傷害致死じゃなくて殺人じゃない?

2007年09月30日 23時49分38秒 | 相撲
大相撲の序ノ口力士・時太山=ときたいざん=(当時17、本名斉藤俊=たかし=さん)が急死した問題で、死亡直前に師匠の時津風親方(元小結・双津竜)が兄弟子らを遠ざけ、斉藤さんと2人きりになりながら介抱せず、病院への搬送もすぐに指示しなかったことが29日、関係者の話で分かった。死亡後には、金属バットでの暴行を警察に話さないよう兄弟子らに口止めしていたことも判明。愛知県警は立件に向けて詰めの捜査を進めている。
 時津風部屋関係者らの証言で、斉藤さんが暴行を受けた際の様子が明らかになった。斉藤さんは死亡前日の6月25日、愛知県犬山市の部屋から“逃亡”。兄弟子らに連れ戻され、夕食時に罰として時津風親方の後ろに正座させられた。時津風親方は午後7時頃、飲み終わったビール瓶で斉藤さんの体を数発殴り、最後は額を強めに殴って出血させると、兄弟子らに「おまえらもやってやれ」と指示。3人が30分以上、素手や金属バットで暴行を加えたという。
 翌26日の朝稽古後、親方の指示で兄弟子4、5人が斉藤さんとぶつかり稽古を始めた。1時間以上続けた後、戻ってきた時津風親方は、ぐったりした斉藤さんを見て「後はオレ1人でみるから、おまえらは風呂に入れ」と兄弟子らを遠ざけた。約20分間2人きりだったが、介抱するなど救護措置は行われなかった。
 その後、親方に呼びつけられた兄弟子らが意識がない斉藤さんを発見。あざが浮き出て体全体が土気色だったという。水や湯がかけられたものの意識は戻らず、弟子たちは「救急車、救急車」と騒ぎ始めた。親方はすぐに呼ぼうとせず、同日午後0時50分頃にようやく119番通報。斉藤さんは午後2時10分、搬送先の病院で死亡した。
 親方は28日に関取衆を除く弟子らを呼び、金属バットが使われたことや自分がビール瓶で殴ったことを漏らさないよう指示。その後ほぼ連日、弟子らを集めて県警の聴取に何を話したかを報告させ、口裏合わせを求めた。ある弟子が金属バットについて話したと報告すると、親方は「なんで本当のことを言うんだ」としかったという。


まだ刑事事件として立件もされてないのに、見てきたような報道がどんどん先行。だがこの報道があらかた事実だとすれば逮捕に至らないのが不思議なくらいだ。
行われた行為に関しては何をか言わんやであるが、この報道を見る限り瀕死の弟子と親方が二人きりでいた20分間に何も行われなかったということが不自然な気がする。もちろん救命措置なんて気の利いたことを期待してるわけではなく、最悪の想像としては「とどめ」を刺した可能性もあるということだ。
しかし、相撲協会もこれだけ報道が先行して悪い評判が蔓延するともう取り返しがつかないんじゃないだろうか。人の噂も何とやらとは言うが、若年層の競技人口の減少や新弟子の更なる入門減など大相撲の屋台骨に係わる大問題に発展しかねない。
プロ野球のように、そのスポーツをまったく理解しないようなサラリーマン経営者が業界を取り仕切るというのも問題だと思うが、狭い世界で力(知力ではない)だけでのし上がった人間の手のみで運営される業界と言うのも無理があるのではないか。まるでどこかの国の軍政のようなものだ。
この際、親方衆には名跡だけでなく、経営に関する資格の取得も義務付けたらどうだろう。そんなことしたら相撲部屋を誰も持てなくなるか。

天皇賜杯を取り上げられるとなれば、あの北の湖理事長でも顔色が変わるよね

2007年09月29日 11時49分05秒 | 相撲
大相撲の序ノ口・時太山=ときたいざん=(当時17、本名・斉藤俊=たかし=さん)が急死した問題で、日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)は28日、監督官庁である文部科学省から真相究明など5項目の指導事項を言い渡された。監督官庁から具体的な指導を受ける異例の事態に、北の湖理事長は警察一任の方針を転換。時津風親方(元小結・双津竜)を立件前に処分する可能性を示唆するなど、ようやく重い腰を上げた。
 北の湖理事長のショックの大きさは、一変した態度に表れた。東京・千代田区の文科省で渡海紀三朗文科相、松浪健四郎副大臣との会談を終えた理事長の表情は神妙だった。八百長問題、朝青龍問題、そして今回の暴行問題。今年に入って騒動が続発しながら、相撲記者以外への取材対応をせず、テレビカメラの前ではほとんどコメントしなかった。それが、集まった記者とテレビカメラの前で「ご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした。深く反省していますと申し上げた」と頭を下げた。それほど、文科省の“行政指導”は厳しいものだった。
 午前の会見で渡海文科相が遺憾の意を表明し、理事長を呼び出すように指示した。八百長問題、朝青龍問題の時も協会理事が文科省に出向いたが、今回はただの事情説明ではなく、具体的に5項目について行動し、報告しなさいという異例の指導だった。会談後には松浪副大臣が「今までの問題とは違う認識。法人として法令に違反する」と言い放つ激しさだった。
 「深く受け止めて、二度とこういうことを起こさないようにするのが私の務め」と真しに話した北の湖理事長。時津風親方の処分について、前日までは「警察にお任せするのが一番」と警察に立件されてからとの方針だったが、それも一変した。「きちんと事実を把握したときには、協会独自で処分する考えがある。そのときは理事会で決議する」と発言。週明けに時津風親方から事情を聴き、暴行への関与が確認された場合、立件前でも厳しい処分を下す可能性があることを示唆した。
 騒動が起きるたびに指導力不足を指摘され、今回も静観の構えを見せていた理事長がやっと動いた。相撲界のトップは、八百長騒動とも朝青龍問題とも違う今回の事件の重大さに、監督官庁から厳しい指導を受けてようやく気づいたようだ。

◆相撲協会に対する指導事項
(1)警察の捜査と並行して(協会独自に)真相を究明する
(2)結果を踏まえて関係者を処分し、必要な措置を講ずる
(3)再発防止策の検討
(4)過去の類似事例の検証
(5)前日発足させた「力士の指導に関する検討委員会」に外部の有識者を加える


どうやら相撲協会は財団法人の認可を人質にとられたようだ。
文科省からの厳しい叱責程度は過去の八百長問題で経験済みのはず。それであの空気の読めない北の湖理事長が態度を一変させるとは思えない。間違いなくもっと重大な局面を迎えているはずだ。それは財団法人認可の取り消しだろう。
財団法人であるということは単なる民間の興行会社と異なり税制上も優遇されている。公的組織として当然課せられる社会的責任は重い。だからこそ幕内最高優勝者に天皇賜杯や内閣総理大臣杯が送られ、「国技」と認知されてのだ。
この財団法人としての認可が取り消されれば、一介の香具師も同じ。賜杯だの総理大臣杯だのとんでもない話になる。
いかに事なかれ主義の北の湖理事長でも、これなら重い腰を上げるだろう。立件の有無に係わらず、時津風親方の解雇も確定だろうし、改革の具体策をとっとと打ち出すに違いない。
あと数ヶ月で理事選も待っている。出羽海一門、時津風一門、高砂一門から理事長を選出するのははばかられるとすれば、二所ノ関一門からとなるが、この際思い切って貴乃花親方でも担ぎ出したらどうだろう。何と言っても「改革の旗手」なんだし。って、滅亡へのカウントダウンになっちゃうか(笑)

事態の軽重が読めない相撲協会と親方衆。詫びる相手が違うんじゃ…

2007年09月28日 12時13分37秒 | 相撲
東京・墨田区内の部屋に“籠城”していた時津風親方は午後1時に、取り囲む報道陣の輪を車で脱出。10分後に両国国技館に到着すると、北の湖理事長(元横綱北の湖)、一門の長・伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)と懇談し、定例理事会が開かれる部屋に入った。
 時津風親方はその場で居並ぶ理事、監事を前に「皆様にご迷惑をおかけして申し訳ない」と頭を下げた。その後、師匠会が行われる地下の大広間へ。そこでも各部屋の親方衆に「ご迷惑をおかけした。申し訳ない」と、謝罪の言葉を並べた。
 師匠会の終了後、時津風親方は「(謝罪したのは)皆様にご迷惑をおかけしましたからね。(今後記者会見をする)予定はありません。(遺族に対しては)何とも言いようがありません。(進退については)捜査中なので分からない」と沈痛な面持ちで話し、部屋へUターンした。
 理事会では伊勢ノ海理事が一連の騒動の流れを説明し、出席理事から質問を受けるにとどまった。だが、深刻さを物語るように1時間半を超える異例の理事会となった。
 北の湖理事長は前日に続いて静観の構えで「亡くなったことは重く受け止めなければならない。警察に任せるのが一番。協会は捜査に協力する。(時津風親方の)処分は今のところ分からない」。ただ、立件された場合は「きちんとしたものが出ればそれなりに対応する」と、臨時理事会の招集など迅速に対応する考えを示した。


一応この国の常識としては「疑わしきは罰せず」。今の段階で軽々に「犯罪者」扱いはできないし、犯罪者でない以上、被害者に謝意を表す理由もない。そういう意味では時津風親方が遺族に謝罪しないのはわからなくもない。実際、今回の一件は報道が先行しすぎていてすでに時津風親方が「極悪人」のイメージが定着してしまっている。
常識的な判断としては今の段階で処分とか謝罪の必要はないのだから、相撲協会の対応は間違っていないだろう。だが、すでに報道では犯罪が確定してしまっているような状況にあっては、もう少し違った対応をしないとイメージの悪化は避けられないのではないか。
少なくとも、協会を挙げて再発防止に取り組むとか、謝意を表すとかやるべきことは山ほどある。それをしないで木で鼻をくくったような応対では世間を敵に回す。朝青龍問題でもそうだったが、この空気を読めない感じが事態を悪化させている。
すでに相撲界は貨幣価値の違う国から来る一攫千金を夢見る外国人にしか魅力のない業界になりつつある。田舎の純朴な相撲少年をたぶらかすにはこの手の情報は致命的だ。
この一件が刑事事件として立件されれば、時津風親方の処分は当然だが、理事長を含む重役連中の辞任も避けられないはずだ。
ことここに至っては、大相撲や相撲部屋の運営に外部の血を入れないと、取り返しのつかない衰退が待っているのではないか? 横審とは別に、相撲界全体に対して影響力をもつ外部監査の組織が必要だ。守るべき伝統は当然守るべきだが、前近代的な部分を改めるにはもう内部の人間には不可能だろう。
相撲界がこれでゴタゴタしたら、朝青龍も呆れて帰ってこなかったりして…

大相撲負のスパイラルへまっさかさま

2007年09月27日 17時30分36秒 | 相撲
大相撲の序ノ口力士、時太山=ときたいざん=(当時17=本名・斉藤俊さん)が名古屋場所前の6月、愛知県犬山市で稽古後に急死した問題で、師匠の時津風親方(57=元小結・双津竜、本名・山本順一)と兄弟子らが傷害致死容疑などで愛知県警に立件される見通しとなった。時津風親方は容疑を認めているという。日本相撲協会の北の湖理事長(54=元横綱)は捜査の行方を見守る方針だが、解雇は必至の状況。斉藤さんの両親と弁護士は27日、都内で会見する。
 朝青龍問題に揺れる角界が再び激震に見舞われた。愛知県警の調べによると、時津風部屋の兄弟子らは6月26日午前11時頃、稽古場で斉藤さんに暴行を加え、同午後2時10分頃、搬送先の病院で死亡させた疑い。師匠の時津風親方にも容疑がかかっている。
 斉藤さんは今春、時津風部屋に入門したばかりで、名古屋場所の番付に「序ノ口」で名前が載っていた。ただ何度か部屋を抜け出し、新潟の自宅に帰るなどしていた。時津風親方は入門当初から斉藤さんの素行に問題があったことに加えて部屋から抜け出したことに腹を立て、前日の25日夜、食事中に「ビール瓶で額を殴った」という。そして兄弟子らに「かわいがってやれ」などと指示し、4人ほどで暴行させたもよう。さらに死亡当日の稽古でも、斉藤さん1人を狙った執ような稽古が行われ、倒れると殴る蹴るの暴行を加えた。その際に兄弟子の1人が金属バットを持ち出して殴った。時津風親方も兄弟子も事実を認めているという。
 事件は当初から暴行の疑いが持たれていた。協会幹部は「師匠が(容疑を)認めたとなれば大変なこと。厳しい処罰を下さないといけないだろう」と語った。過去に親方が処分された例としては、元花籠親方(元横綱・輪島)の金銭貸借問題による謹慎処分や二所ノ関親方(元関脇・金剛)の麻雀賭博による審判委員解任などがあるが、今回の事件ははるかに深刻。最も重い解雇は避けられない状況だ。
 北の湖理事長は処分について「警察が捜査中なので、こちらから先に(処分に)触れることはできない」と慎重。しかし時津風親方は問題発覚時、しごきの可能性について「そんなことはやらせていないし、力士にそんな気持ちはない」と全面否定していた。協会にも虚偽の報告を行った疑いがある。27日には定例理事会および師匠会が開かれるが、時津風親方は師匠会を欠席する予定。関係者は「自分から辞める覚悟があるから供述しているのでは」と処分前の自主退職の可能性もほのめかした。大横綱・双葉山が興した名門による不祥事は、角界に大きなダメージを与えそうだ。


朝青龍問題も解決を見ないところに、「かわいがり致死」。大相撲のタガもゆるみまくりだ。
昔から不祥事のタネは尽きない角界にあっても、今回の一件は死命に関わる大問題だろう。
何せ「新弟子」の扱いにまつわる事件。厳しくすればすかすだけでなく、警察にでも飛び込みかねない状況になったら若い者が「お客さん」扱いで稽古もユルユルになることも考えられる。それでなくても日本人力士の低迷が言われる昨今で、稽古まで甘くなったらまるで見込みがなくなってしまう。そして何より大変なのは入門者が減少傾向の中、ますます減り続けてしまうことだ。まさに負のスパイラル。入門者減少→お客さん扱い→強くならない→観ても面白くない→人気低下→さらに入門者減少…と衰退への道まっしぐらだ。
今回の件は、素行の悪い子供を矯正して欲しいという親からのオーダーによるところも大きかったようだ。入門後も17歳のくせにタバコが止められず何度も脱走を繰り返すような根性なしを何とかしたかったのかもしれない。
まあ、これで時津風親方の退職(解雇)は決定的だし、理事選を前に、理事長の責任問題も持ち上がるかもしれない。解体的出直しをしない限り、ジリ貧の大相撲に明日はない。でも、北の湖といい、高砂といい、空気が読めないやつばっかりだからなぁ。

相撲部屋の「かわいがり」が初の事件化か。それだけ相撲の「力」が落ちてるってことね

2007年09月26日 12時01分07秒 | 相撲
愛知県犬山市で今年6月、大相撲時津風部屋の序ノ口力士、時太山(ときたいざん)=本名・斉藤俊さん(当時17歳)=がけいこ中に急死したことを巡り、愛知県警捜査1課と犬山署は26日までに、師匠の時津風親方(57)=本名・山本順一、元小結双津竜=を傷害の疑いで、兄弟子数人を傷害致死容疑で立件する方針を固めた。時津風親方は県警の調べに対し、斉藤さんが死亡する前日に斉藤さんを「ビール瓶で殴った」と供述しており、兄弟子も集団暴行したことを認めているという。
 調べによると、斉藤さんは6月26日午前11時40分ごろ、同県犬山市犬山の寺院の敷地内にある同部屋のけいこ場で、名古屋場所に向けた兄弟子とのぶつかりげいこ中に倒れ、午後2時10分、搬送先の病院で死亡が確認された。病院での死因は虚血性心疾患とされた。
 県警のこれまでの調べによると、斉藤さんは死亡する前日の同月25日午前、部屋から逃げ出し、直後に兄弟子らに連れ戻されたという。斉藤さんはそれまでにも数回、部屋を逃げ出したことがあったため、同日夜、時津風親方がビール瓶で斉藤さんの額を殴り、切り傷を負わせたらしい。
 この後、兄弟子らが斉藤さんに集団で暴行したという。兄弟子らは以前から度々、斉藤さんに暴行したり、たばこの火を体に押しつけるなどしており、遺体にはやけどの跡が数カ所あった。
 死亡した26日は午前7時半ごろからけいこの予定だったが、斉藤さんは起きてこず、午前11時10分ごろから兄弟子とけいこを始めたという。約30分後に土俵上で倒れ、しばらく近くの通路で寝かされていたが、様子がおかしいことに気付き、午後0時50分ごろ、119番通報した。病院に運ばれた際には心肺停止状態だったという。
 県警が同月28日に行った解剖結果では「多発外傷によるショック死が考えられる」とされたが、死因の特定はできず、現在、遺体の組織検査を行っている。検査結果を待って立件する方針だ。


すかしたガキをかわいがることは相撲部屋の常識だろうが、やる気のないやつをいくらかわいがったところで意味がなかったのではないだろうか。確かに昨今は弟子集めも大変なのはわかる。簡単に辞められたら部屋としてもおもしろくはなかろう。だが死ぬほどのかわいがりに良心は痛まなかったのだろうか?
たぶんこれまでもずっと、相撲界では死に至らないまでも壮絶なかわいがりが横行していたのだろう。だが事件として表面化することはなかった。「事故」だったはずだ。それが今回立件されようとしてるのは、相撲界にもみ消す力がなくなってきた証拠だろう。朝青龍の件といい、今回の暴行死といい、もう隠し通す影響力がなくなっているわけだ。
起こったことは許されないが、それ以上に相撲の地位低下が寂しい。このままではいずれ八百長問題も立証されて… なんてこともあり得るのではないだろうか。
理事選も近い。この状況を打開できる理事長を選任して欲しい。って誰?

こんなキ○ガイに女人禁制を破られたら、これまで守った操は何だったのか大相撲…

2007年09月20日 11時17分02秒 | 相撲
新入幕の豪栄道(21)=境川=が、ハプニングを乗り越えて優勝争いの単独トップに躍り出た。2敗の豪風(28)=尾車=との一番で立ち合い直前、女性ファンが土俵に上がる事件が発生。すぐに取り押さえられたが、豪栄道は予期せぬ事態にも動じることなく豪風を押し出し、1敗を守った。横綱・白鵬(22)=宮城野=が平幕の豊ノ島(24)=時津風=に敗れ、21歳の若武者が優勝争いの単独トップに立った。
 事件は豪栄道が最後の塩を取りに行った瞬間に発生した。正面と西の間の通路から、40代と見られる女性が接近。「福山雅治=悪霊に取りつかれている」などと意味不明な文章が書かれた大量のビラを抱え、「やめて下さい! 親方! 親方!」と奇声を発し、女性警備員の制止を振り切って土俵へ向かった。
 異常を察知した西の錦戸審判員(元関脇・水戸泉)と、控えにいた高見盛(31)=東関=が制止に動いたが、女性は一瞬早く両ひざを付くように土俵に上がってしまった。すぐに錦戸審判とファンらが土俵から引きずりおろし、高見盛も加わって通路に連行。協会は110番通報し、身柄を本所署に送った。
 あってはならないトラブルに錦戸審判は「力士がまじめに取っているのに、邪魔して欲しくない」と憤る。高見盛も「心臓に悪いッス。真剣勝負の最中に土俵に上がろうという神経が分からない」と興奮気味に振り返った。だれもが動揺した大ハプニングだったが、土俵上の豪栄道は冷静だった。
 「自分からは見えなかったので、何が起きたのか分からなかった。動揺はなかったです」土俵下での異様なざわめきにも、心はぶれなかった。立ち合いも低く当たり、途中、相手の引きにも動じず、一気に押し出しで新入幕で10勝に到達。「前に出ることだけを考えて落ち着いていけました」ハプニングを乗り越えた白星に、支度部屋でも冷静に言葉をつないだ。
 結びで白鵬が負け、ついに優勝争いで単独トップに立った。12日目は小結・安馬(23)=安治川=と対戦。1914年の両国以来、93年ぶりの新入幕Vに大きな関門となるが「むちゃくちゃ強い人なので、意識せず自分の相撲を取るだけです」。女性が土俵に上がっても動じない強心臓。怖いモノなしの21歳が優勝へ突進する。


前代未聞の椿事。これまで頑なに女人禁制を貫いてきた大相撲の土俵に、おばちゃんが上がっちゃった。協会側は俵の外側だったことで、「進入阻止」との認識を示しているが、映像や写真を見る限り「土俵上」と言わざるを得ない。
協会も事を荒立てたくないらしく、刑事事件にしないと言っているが、今後の抑止の観点からも、ちゃんと事件にしたほうがいいのではないだろうか。
わけのわからないことを叫び、意味不明のビラを持っていたところから、キチ○イとの見方もできるが、わざわざ豪栄道の取り組みを狙ったところを見ると、冷静な判断が可能な状態だったのは間違いなかろう。
今後、徒党を組んで土俵に闖入する輩が現れないとも限らない。対策を考えなきゃまずかろう。
しかし、福山雅治もいい迷惑だろうに。新聞もそこんところは伏せといてもよかろうにねぇ。

土俵が女人禁制だってことが女性差別だと叫ぶ方々がいるが、大相撲はいわば伝統芸能だ。守るべき伝統は守らなきゃいけない。スポーツとしての相撲には「新相撲」という女性の相撲がちゃんと存在する。彼女たちは当然土俵に上がって競技しているのだ。歌舞伎に女性が、宝塚に男性が出演しないからと言って、差別とは言わないだろう。伝統とはそういうものだ。もちろん、それが破られる日が来たとしてもそれが時代の要請なら仕方ないだろうが。

朝青龍問題で取材証剥奪だって。相撲協会も自殺行為か?

2007年09月11日 23時34分58秒 | 相撲
日本相撲協会の北の湖理事長は10日、横綱・朝青龍に関する一連の騒動に関してテレビで解説をした東京相撲記者クラブ会友の杉山邦博さん(76)=日本福祉大学客員教授=の発言が協会批判にあたるとして、協会発行の取材証を返還させた。事実上のはく奪で、これに対し、同クラブは11日、抗議文を提出したが、理事長側は返還に応じていない。
 北の湖理事長は、抗議文で「(杉山さんの)言動の何が問題なのか、明確にしてほしい」と要請されたのを受けて、同クラブの代表者に対して口頭で回答。(1)8月中旬の朝の民放情報番組で「朝青龍への処分に対しては弁護士や識者を入れて決めるべきだ」というコメンテーターの発言に杉山さんがうなずいたのは相撲協会批判にあたる(2)テレビ出演の際の肩書が「相撲評論家」「相撲ジャーナリスト」となっているが、こうした立場の人には(記者でないので)取材証を発行できない――と、返還させた理由を説明した。
 同クラブは「批判する相手の取材証を取り上げるのは暴挙」と反発しており、杉山さんの発言などについては12日に事実関係も含めて北の湖理事長と話し合いを持つよう調整した。
 杉山さんは53年からNHKのアナウンサーとして大相撲報道にかかわり、その間、東京相撲記者クラブ員。定年後の87年から同会友としての取材を続けてきた。取材証をはく奪されたことについて「肩書はテレビ局が便宜上つけたもの。それにテレビ画面でうなずいたぐらいで取材証を取り上げるのは信じ難いくらい残念」と話している。
 また、報道陣から問題の経緯を聞いた日本相撲協会理事の友綱親方(元関脇・魁輝)が「杉山さんは正論を言っている。協会内部の対応が悪い」と話すなど、親方衆の間にも北の湖理事長の措置に首をかしげる声が上がっている。
 同協会の取材証は、相撲記者クラブ所属の専門記者に発行される顔写真付きのカードで、所持者は支度部屋での取材が許可されるなど、一般の報道関係者と区別されている。


相撲協会も思い切ったことをするもんだ。この時期にこんな暴挙に出たら、痛くない腹だって探られる。まして真っ黒な腹なんだから、余計に探られ倒すに違いない。
相撲協会は提灯記事を書く記者だけいればそれでいいということか。あるいは大本営発表だけをアナウンスする存在しか認めないということか。
この際、記者クラブは取材をボイコットするべきだ。ラグビーW杯では、大手通信社が取材ボイコットで規制と対決した。今の相撲協会にとって一番堪えるのは関心をもたれないこと。一切の報道が止まれば、それは相撲の衰退につながる。
心にやましいところがある理事長の短慮で、またまた相撲協会のイメージは悪化した。空気が読めないにもほどがある。北の湖と高砂はとっとと辞めるべきだろう。きっとあまりに追い詰められて、辞めるぞと恫喝を始めたどっかの首相と同じような心境なんだろうねぇ…。

相撲協会のトップもどこかの国の偉い人みたいにKYだってさ

2007年09月10日 23時03分50秒 | 相撲
北の湖理事長(54)が、観客に横綱朝青龍(26=高砂)の出場停止を説明しないままに秋場所がスタートした。朝青龍問題は国民的な関心事になったにもかかわらず、この日の協会あいさつでは「朝青龍」の文言は一切なし。もやもやを残したままの本場所突入に、観客からも不満の声が上がった。朝青龍不在で「1人横綱」になった白鵬(22)は、西小結安馬(23)に首投げで敗れる波乱。新大関琴光喜(31)は、栃乃洋を上手出し投げで破った。
 日本相撲協会は、空気が読めていなかった。十両取組途中で行われる場所初日恒例の「協会あいさつ」。マイクの前に立った北の湖理事長は「今場所は、横綱をはじめ各力士が全力を尽くし、気迫のこもった土俵を展開。皆さまのご期待にお応えできるものと存じます」などと、用意された文書を読み上げた。朝青龍問題に対しての説明も謝罪も一切なかった。
 観客席からは不満の声が上がった。70代の男性弁護士は「絶対に説明するべきだった。これだけ世間を騒がしたのだから、『申し訳ない』の一言もあるべき。なぜ、それぐらいのことができないのか」と怒りをみせた。琴光喜のファンという23歳の男性も「新大関が誕生したことにも触れないし、物足りない。観客あっての大相撲という意味でも、朝青龍が出場停止になった理由はあらためて説明するべきだったのでは」と、口をとがらせた。
 「協会あいさつ」の文言は、協会職員が文書をつくり、それを北の湖理事長が読み上げることが恒例になっている。協会関係者は「あえて朝青龍の問題には触れなかったのでは」と解説したが、同理事長も事前に文書に目を通し、OKを出している。イメージダウンにつながる騒動がありながらも場所に足を運んだ観客に、協会として「説明責任」を果たしたとは、とても言えない。
 この日「満員御礼」の幕は下ろされたが、内実は残券1150枚で入場率は90%。両国国技館開催の東京場所の初日では、06年初場所以降で最低の数字だ。2日目以降の入場券の前売り状況も、芳しいとはいえない。いまだにスッキリしない朝青龍問題。協会側の想像以上に、観客は敏感なようだ。


力士一人の行状に右往左往して、ろくな解決も図れない協会。説明も謝罪もないというのは、うがった見方をすれば、現段階では説明できない事情があるのかもしれない。八百長問題を人質にとられて下手なことは言えないとか…。
もうそろそろ、協会や部屋の運営、プロモーション活動等を親方衆単独からその道のプロの共同参画へとシフトするべきではないだろうか。
親方衆は中学を出て、相撲の世界だけで生きてきた人ばかり。伝統を継承するだけなら狭い世界の中で力があるもののみで成立するかもしれないが、時代の変化は伝統とは無関係。それに対応する知恵も決断も今の親方衆では無理なのかもしれない。
今回の朝青龍問題で、協会の力量がばれた。公益法人として、相撲振興に尽力しなきゃいけないのに、今のままではますます先細りだ。
一般の会社にも「社外取締役」を置いて、経営の健全化を内外にアピールするケースがある。大相撲にも取り入れるべき制度ではないだろうか。

あまりにも予想通りな高砂親方の帰国。朝青龍の場所後廃業確実?

2007年08月31日 21時56分39秒 | 相撲
横綱・朝青龍(26=高砂部屋)の監視役としてモンゴルに同行していた師匠の高砂親方(51=元大関・朝潮)と本田昌毅医師(37)が、31日に帰国することになった。2人はすでに同日の関西空港着のモンゴル航空便に予約を入れている。高砂親方は30日に朝青龍の治療施設を視察したが、わずか2日の滞在で問題横綱のもとを離れる。監視役の「後任」は決まっておらず、早期帰国は関係者の批判を集める可能性も出てきた。
 高砂親方と本田医師は、この日午後1時に朝青龍が腰とひじを治療する予定のホジルトの温泉施設に出向いた。泥を患部に塗布するモンゴルの伝統的な治療も施される所で、高砂親方も実際にお湯につかる念の入れようだった。しかし、滞在はわずか1時間ほど。日本のテレビ局に「いいですよ」とだけ答え、足早に施設を後にした。その後、北の湖理事長(元横綱)に本田医師を通じて視察の経過を報告した。
 モンゴル入りしてまだ2日だが、高砂親方は治療環境を確認できたとして、31日にも本田医師とともに関空経由で帰国する。朝青龍の帰国が承認された28日の理事会では「これからのことは師匠の私が全責任を負う」と語っていたが、短期間の滞在では十分な調査と確認ができたとは言い難い。さらに、モンゴル到着後も朝青龍とは別行動。当初は、朝青龍が問題行動を起こさないように、部屋付きの3人の親方を監視役として交互に派遣する方針だった。ところが、現時点で監視役の「後任」はまだ決まっていない状態だ。
 こうした動きに理事の1人である友綱親方(元関脇・魁輝)は「(朝青龍を)横綱として日本に帰らせたいのなら監視をしっかりしないといけない。それが横綱のためでもあるのだから。行き過ぎた行為を止める人が必要」と苦言を呈した。
 一方、問題横綱はこの日午前3時に首都ウランバートルから約400キロ離れた滞在拠点のハラホリン(旧名カラコルム)の療養施設「ドリームランド」に到着。待ち構える報道陣に対し、ヘッドライトをハイビームにして視界を遮ると、そのままゲート内に突入した。この施設は、朝青龍が横綱昇進後に政府から払い下げを受けたもの。数日前から一般の予約を断り、受け入れ態勢を整えていた。施設の入り口では手錠を持った警備員が、いかつい表情で訪問者をチェックしていた。朝青龍は31日から、ハラホリンから約35キロの距離にあるホジルトで治療を始める予定だ。
 高砂親方がモンゴルを離れれば、朝青龍は“自由”を手に入れることになる。厳重な警備に囲まれた施設内ならその動向は、外部から完全にシャットアウトされる。しかし、監視下の中でしっかり“改心”している姿をアピールすることも今の朝青龍には必要なこと。高砂親方がこのまま帰国するようなことになれば、師匠としての務めを放棄したと取られても仕方がない。



高砂親方はすでに協会と裏取引が完了しているのかもしれない。朝青龍の解雇があっても、理事から降ろす程度の処分で済ませるという約定が成立していないとしたら、このタイミングで帰国するのは自殺行為以外の何物でもあるまい。
この先は全責任を負うと大見得切った高砂親方。自身のクビがかかっている状況で朝青龍から目を離す勇気には裏づけがないわけがない。
もう何もかもが廃業に向かって一直線という気がしてならない。この先、横審の勧告(ただし、遠回しに)、理事会の不快感の表明など、外堀を埋めて復帰が困難になり、相撲を廃業、総合への転身と大晦日に向けてのレールはしっかり敷かれてるのではないだろうか。
相撲から総合に転身した横綱・曙は、引退から間もあったが、朝青龍の場合は全盛期。PRIDEなき後の総合の目玉商品としては言うことなしだ。
何より、ここまでメディアが連日取り上げてくれているのだ。格等家としてデビューするのに、これほど恵まれている人もそうそういないだろう。

しかし、相撲協会も、ここまでメディアに露出する機会を観客動員や新弟子勧誘に利用できないとしたら、それはそれで無能と言われても仕方あるまい。お手並み拝見と言いたいところだが、今の理事長がそれほどの器かどうか…

朝青龍帰国。高砂親方はすでに陰腹を召されております(笑)

2007年08月30日 23時20分08秒 | 相撲
緊急理事会でモンゴル帰国を認められた大相撲の横綱・朝青龍(26=高砂部屋)が29日夜、モンゴルの首都ウランバートルに到着した。師匠の高砂親方(51=元大関・朝潮)、知人の本田昌毅医師(37)を伴っての帰国だったが、帰国後はいきなり2人と別行動。高砂親方が責任を持って24時間監視する体制を敷くはずだったが、はやくもその約束は反故にされた。朝青龍は家族らと温泉保養地で療養する予定だが、お騒がせ横綱のドタバタ劇~モンゴル編~は早くも大荒れの様相を呈してきた。
 帰国早々、いきなり朝青龍が野放し状態となった。29日夜、朝青龍を乗せたモンゴル航空機が、約100人の報道陣が待ち構えるモンゴルの首都ウランバートルのチンギス・ハーン国際空港に到着。空港にはタミル夫人、兄スミヤバザルさんの姿も見られた。
 機内では食事も取らず、目を閉じたまま動かなかった朝青龍だが、到着するや出口に一直線。滑走路に横付けした黒塗りの車に乗ると、そのまま猛スピードで市内に消え去った。しかも、同じ便に乗っていた師匠の高砂親方や本田医師とは別行動。師匠と医師はいったん市内のホテルに到着後、朝青龍が療養するとみられるウランバートルから400キロ離れた温泉保養地に向かったとみられている。
 朝青龍は28日の緊急理事会で治療を目的に帰国を認められた。「解離性障害」と診断された精神状態のチェックのために本田医師が同行し、高砂親方も部屋付き親方らを派遣し、動向を24時間監視する態勢をつくる予定だった。たとえ現地で合流することになっていても、病人が同行した医師と別行動では問題視されてもおかしくない。
 騒動を象徴するかのように出国は厳戒態勢の中で行われた。モンゴルから強制送還された7月30日以来久々に公の場に姿を見せるとあり、成田空港には約250人の報道陣が詰めかけた。空港側も職員を10人増やして29人態勢とし、警備員も40人が動員され、報道陣は動いての取材を禁じられた。メディアの固定取材は韓流スターのぺ・ヨンジュンら、一部の要人を受け入れる時のみで、成田空港の青山広報室長も「これだけの態勢は最近にはないですね」と説明した。
 朝青龍は無精ひげをはやしているものの、それほどやつれた様子は感じられなかった。空港職員に導かれながら搭乗口へと続く約310メートルの歩道を通過する朝青龍は、終始視線を下に向けたまま。報道陣の問いかけには一切耳を傾けることなく、ゆっくりとした足取りで搭乗ゲートをくぐった。
 結局、成田空港からウランバートル市内に到着するまで朝青龍と高砂親方が接触することはなかった。現地では知人らが付け人役として身の回りの世話を引き受け、日本に残ったマネジャーらとの連絡役となるなど万全の態勢を敷くという。だが、監視役の高砂親方との関係がここまでギクシャクしていては24時間監視態勢が早々と崩壊するのも当然だろう。このままでは朝青龍、そして高砂親方の双方とも厳罰となるのだが…。両者の動向から、一瞬たりとも目が離せなくなってきた。


協会がさじを投げ、高砂親方に全ての責任をおっかぶせて実現した朝青龍の帰国。いわば通過儀礼みたいなもので、今さら誰も何も感じないのだろう。
期間も決まっていない今回の治療帰国。世間の目が厳しいうちは自陣で亀のように閉じこもるのは朝青龍の自由だ。食って飲んで我が世の春を謳歌したらいい。
お目付け役の高砂親方も、いわばセレモニーとしてのモンゴル同行。本場所が始まる前には帰国だろうから、あとは朝青龍の心一つで情勢はいかようにもなる。
相撲取りの身体というものは、果たして相撲の稽古なしで維持できるのだろうか?
幕内の平均的体格の朝青龍が、治療と言う名目で長期間ブラブラしていて、強さを維持できるのか。本人としても騒ぎを嫌って逃げ帰ってきて、その先の展望があったのかはちょっと疑問だ。
もっとも、すでに協会は高砂親方に陰腹切らせているというなら、逆にとっとと問題行動を起こしてもらって親方もろとも解雇という明快な処分が可能だ。理想は9月場所終了後の処分だろうか。

外国人力士に対する大相撲の教習は、言葉や生活習慣がある程度身についてから改めて行ったらどうだろうか? 木っ端の頃にいくら仕込もうとしても、言葉も不自由だろうし、日本についての知識もないのだから。

トホホな茶番。朝青龍帰国セレモニー…

2007年08月24日 14時46分58秒 | 相撲
謹慎中の横綱朝青龍(26=高砂)が明日25日にも、モンゴルへ帰国することが明らかになった。ウランバートル行きの航空便を予約していることが23日、分かったもの。前夜、1日の処分決定後初めて自宅から外出し、都内ホテルで医者の往診を受けた朝青龍だが、急激な回復は見込まれない状況。これまで帰国治療を示唆していた北の湖理事長(54=元横綱)もこの日、初めて容認の方針を明言。今日24日にも日本相撲協会から帰国許可が下り、明日25日に帰国する運びとなる。
 前日、約3週間の「軟禁生活」にピリオドを打ち、国内治療への意思を見せた朝青龍だが、精神科医の高木医師の所見は変わらなかった。この日、診察した同医師に代わり協会医務委員会の吉田委員長が「約1時間治療したが横綱の肉声は『怖い』のひと言だけ。相変わらず混迷状態が続いている。高木先生の所見はこの前と変わらない。もう少し診察して経過を見ながら考えます」と診察の様子を説明した。
 これまでも帰国を勧めていた高木医師は、22日から今日24日まで3日連続で診察する予定だが、病状が好転するとは考えにくい。この診察結果の報告を受けた北の湖理事長は、協会トップとして初めて帰国の方針を明言した。
 北の湖理事長 外に出るのは勇気がいっただろう。治療しようという前向きな気持ちになったのは、いいこと。今後の力士生命にもかかわる。環境を変えることが一番、大事だ。医師の指示には従う。
 精神的不安定な状況に陥った朝青龍は3日から「モンゴルへ帰りたい」と帰国治療を希望。この間、かなわぬものと承知の上で、帰国便の予約を入れてはキャンセルを繰り返してきたが明日25日の航空便も、予約していることが判明した。これも「ダメもと」ではあるが帰国の「Xデー」は、タイミング的にはこの25日が最有力だ。
 週明けの27日には秋場所(9月9日初日、両国国技館)の番付が発表される。朝青龍騒動は角界のみならず世間を騒がせており、このままでは秋場所にまで悪影響を及ぼしかねない。今週中に帰国治療を許可すれば、事態を一時沈静化させられ、集客などへの影響も抑えられる。
 ただし帰国を許可されても、勝手な行動は許されない。日本相撲協会は「場所中は日本に滞在」「治療、療養以外は禁止」に加えて「(秋)巡業中も日本に滞在」の条件も念書に加える方針だ。もちろん、帰国中に不祥事を起こした場合には、即刻解雇になる。
 今日24日にも診察結果が北の湖理事長に届く。同理事長は具体的な手順についても「数日間様子を見て、その場合(帰国)は理事会の開催を優先したい」とも明言。同会の賛同を得て、同日中に帰国治療の許可が下りる可能性が高く、25日には帰国便に搭乗できそうだ。1カ月にわたる前代未聞の騒動は、ひとまず沈静化に向かう。


もうシナリオは完成しているようだ。朝青龍「廃業」は決まったようなものだろう。
協会や横審のお歴々としては、解雇や破門で自らの責任はとりたくもないし、認めたくもない。ここは朝青龍の希望を入れてモンゴルにお帰りいただき、日本に帰りにくい状況を作ってそのまま引退していただくという段取りなのだろう。
何と言っても治療で帰国させるのに、念書を取るってこと自体、朝青龍を一切信じていない証拠だ。師匠とも協会ともまったく信頼関係がないことをここまで露呈したら、普通の神経では戻っては来れないだろう。
しかし、北の湖理事長もどこやらの総理大臣と一緒で空気が読めないというか、事なかれ主義というか。理事長の「鶴の一声」で万事解決でもいいところを、ここまで事態を混迷させたのは協会と断じてよかろう。
今回の騒動が収まったなら、高砂親方の更迭や理事長の交代を真剣に考えたほうがいい。思い切って貴乃花親方でも理事長にしてみたらいいじゃない。我ながら名案名案(笑)