日本相撲協会は5日、東京・両国国技館で緊急理事会を開き、時津風部屋の序ノ口力士、時太山=当時(17)、本名斉藤俊さん=が六月下旬のけいこ後に死亡した問題で、協会の信用を失墜させたとして、師匠の時津風親方(57)=元小結双津竜、本名山本順一さん=を満場一致で解雇処分とした。
永久追放となる解雇は、協会の賞罰規定では最も重い処分。親方の解雇は1997年初場所を無断欠勤した山響親方(元小結前乃森)に次いで2人目で、部屋を預かる師匠では初めて。北の湖理事長(元横綱北の湖)は退職金を支給しない意向を示した。
また、今回の騒動の責任を取り、北の湖理事長が4カ月の減俸50%、ほかの理事、監事、役員待遇は3か月の減俸30%を自主的に決めた。時津風部屋の継承者については、9日午後4時までに決めて相撲協会に伝えるよう要請した。
斉藤さんに暴行したとされる時津風部屋の兄弟子への処分は保留し、警察などの判断が下されてから検討するとした。
北の湖理事長は記者会見の冒頭「ご遺族に深くおわび申し上げます」とあらためて謝罪。「今後、警察がどういう判断をするか分からないが、処分はあくまで協会の信用を失墜させたことに対するもの」と説明し、理事長は来週にも新潟県の遺族の元に出向き、直接謝罪する予定。
理事会は午後1時から約1時間開催。時津風親方は数分間ほど出席して説明の場を与えられ、行き過ぎた暴行はなかったなどと釈明した。だが協会側は警察の立件に関係なく、時津風親方がビール瓶で斉藤さんを殴ってけがをさせたり、入門して日が浅い力士に約30分の激しいぶつかりげいこをさせたりと、師匠として安全配慮義務を怠ったことを重視した。理事会終了前に再度、時津風親方を呼び、処分を言い渡した。理事会後、伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)が監督官庁の文部科学省に出向いて報告した。
北の湖理事長(元横綱北の湖)「時津風親方を解雇処分とした。日本相撲協会の信用を失墜したのが一番の大きな理由。ご遺族には、深くおわび申し上げる」
臭いものに蓋、ってことだろうか。あるいはこれ以上のイメージ悪化を避けたいために処分を急いだのか。
マスコミ報道が事実なら解雇は当然だろうし、それ以前になぜ逮捕されないのかが不思議なほどだ。
だが、今解雇してしまったということは、相撲協会としてもう自力での真相究明を破棄したということ。何とか幕引きにしたいのだろう。
だが、もしこれが立件されず、時津風親方が逆に法的手段に訴えてきたとき、相撲協会はどう対応するつもりなのか。やっぱりタイミングがおかしいと言わざるを得ない。
しかし、報道でこれほど事件の詳細が喧伝されているのに、立件に至らないのは何故なんだろう? 一応この国では「疑わしきは罰せず」が大原則。その意味でも協会の処分が先行することは無理があろう。
今後も、この一件を手本にするように「事件」が発覚していく可能性がある。そのときもこんなに素早く厳罰に処することができるというのか? それとも必死にもみ消すのか。
一応理事たちも減俸で形だけの責任はとったが、年明け早々の理事選でまた北の湖が理事長に推されるようでは、お先真っ暗って気もするが。
永久追放となる解雇は、協会の賞罰規定では最も重い処分。親方の解雇は1997年初場所を無断欠勤した山響親方(元小結前乃森)に次いで2人目で、部屋を預かる師匠では初めて。北の湖理事長(元横綱北の湖)は退職金を支給しない意向を示した。
また、今回の騒動の責任を取り、北の湖理事長が4カ月の減俸50%、ほかの理事、監事、役員待遇は3か月の減俸30%を自主的に決めた。時津風部屋の継承者については、9日午後4時までに決めて相撲協会に伝えるよう要請した。
斉藤さんに暴行したとされる時津風部屋の兄弟子への処分は保留し、警察などの判断が下されてから検討するとした。
北の湖理事長は記者会見の冒頭「ご遺族に深くおわび申し上げます」とあらためて謝罪。「今後、警察がどういう判断をするか分からないが、処分はあくまで協会の信用を失墜させたことに対するもの」と説明し、理事長は来週にも新潟県の遺族の元に出向き、直接謝罪する予定。
理事会は午後1時から約1時間開催。時津風親方は数分間ほど出席して説明の場を与えられ、行き過ぎた暴行はなかったなどと釈明した。だが協会側は警察の立件に関係なく、時津風親方がビール瓶で斉藤さんを殴ってけがをさせたり、入門して日が浅い力士に約30分の激しいぶつかりげいこをさせたりと、師匠として安全配慮義務を怠ったことを重視した。理事会終了前に再度、時津風親方を呼び、処分を言い渡した。理事会後、伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)が監督官庁の文部科学省に出向いて報告した。
北の湖理事長(元横綱北の湖)「時津風親方を解雇処分とした。日本相撲協会の信用を失墜したのが一番の大きな理由。ご遺族には、深くおわび申し上げる」
臭いものに蓋、ってことだろうか。あるいはこれ以上のイメージ悪化を避けたいために処分を急いだのか。
マスコミ報道が事実なら解雇は当然だろうし、それ以前になぜ逮捕されないのかが不思議なほどだ。
だが、今解雇してしまったということは、相撲協会としてもう自力での真相究明を破棄したということ。何とか幕引きにしたいのだろう。
だが、もしこれが立件されず、時津風親方が逆に法的手段に訴えてきたとき、相撲協会はどう対応するつもりなのか。やっぱりタイミングがおかしいと言わざるを得ない。
しかし、報道でこれほど事件の詳細が喧伝されているのに、立件に至らないのは何故なんだろう? 一応この国では「疑わしきは罰せず」が大原則。その意味でも協会の処分が先行することは無理があろう。
今後も、この一件を手本にするように「事件」が発覚していく可能性がある。そのときもこんなに素早く厳罰に処することができるというのか? それとも必死にもみ消すのか。
一応理事たちも減俸で形だけの責任はとったが、年明け早々の理事選でまた北の湖が理事長に推されるようでは、お先真っ暗って気もするが。