黒い回転ゴミ日記

日々のあれこれ。

秒殺ちゃんこ「完全版」

2005-01-21 14:29:47 | インポート
昨夜、ある料理人を扱った番組を見た。僕は料理番組がとても好きで「こんなの見て何面白いの?」とバカにされつつも楽しく見る。別に料理好きどころか、料理はほとんどしたことがない。ただ僕は絵や音楽や舞台や映画を見るのと変わりのない感覚で料理番組を見てしまう。すでにある素材を使い(あたりまえ)様々な料理へと変化させ、それを食べた人に幸福感を与えるってスゲーな!と。別にプロに限らず、料理の旨い人を尊敬の眼差しで見てしまう。自分がしないからなおのこと。料理のすごいところは思考を飛び越えて、幸福感を含めたポジティブな感覚しか与えないところ。これは他の創作物には絶対にあり得ない。まぁカップ・ラーメンをすすり侘びしい気分になるとかね、それは料理じゃないし・・・好き嫌いも別・・・お金を払って、不味いものを食った時の憎悪にも近い感情も別。
お金を払って不味いで思い出したけれど、仙台市内にある某「○○○○ちゃんこ」と、大書きされた暖簾たなびく元格闘エンタティナーがやっている店・・・詳しく書けないけれど・・・その暖簾に釣られ、吸い込まれるように入ったわけよ、「ちゃんこ」にしては安いじゃん!的に感動し、その「ちゃんこ丼」とやらを胸を弾ませ頼んだわけよ、グツグツと大鍋が煮立っているイメージを浮かべ待ったわけよ、でもよく見るとそんなものどこにもないし、そんなものをイメージする匂いも音もないわけよ、不安をうち払い、またあの相撲部屋的ちゃんこを前向きにイメージし待ったわけよ、暫くしネーちゃんが「お待たせしました!」とばかりにテーブルに置いたどんぶりを見て絶句!
「なんじゃーコリャーーーーーーーーーーっ!!!!!!」松田優作ばりに心が叫んだわけよ・・・心がね。網膜に映し出されたのは、セピア色のどんぶりよ、何度見返してもセピアよ・・・・コンニャクとイモを水でゆでたような代物が、色気なく御飯にのってるだけよ・・・・・・。
味?あるわけね~じゃん!色も味もセピアよ。そして俺の心もセピア色よ・・・一緒に行った連中も見たらセピア色よ・・・皆死んでたよ・・・何かを食べてあれほど後悔し、虚無感に襲われたのは生まれて初めてよ・・・・・。
不味いと言えるなら、それは料理の域よ・・・そこを越えて、食した人間を虚無へと誘うわけよ・・・・・解る?
その後、あんな経験は他で出来ないだろうとの親心から、知り合い達をだまして、その「秒殺ちゃんこ丼」を食いに行ったわけよ、もちろん皆殺しよ。おまけに頼んでもいないものに差し替えられて「サービスしておきました」だと・・・・・・・・俺はオレンジ・ジュースしかたのまなかった。当然じゃん!007じゃないんだから、2度死ねないっつーーーの!

僕は全く美食家じゃないが、旨い料理を作る人を無条件に尊敬してしまう。