米国のオバマ大統領は、福祉国家としてのスウェーデンに関心を示しているが、アメリカでは、福祉国家=社会主義=悪夢と、おそれをなす声も高い。
今年4月に、放映されたテレビショウはその典型で、アメリカは自由な国なのに、社会主義になるとこうなるという「反オバマ」サイドからの視点で設定されてる。
番組中、「社会主義の国は、こんなに恐ろしいのだよ」というメッセージ(脅し)が続くが、なかには、アメリカでも有名なスウェーデンのポップスターがごみの選別をしているのが紹介されたりしているが、そんなのは慣れればどうってことはなく、ごくあたり前に誰もが台所でやっている。有名人でも例外ではない。
とにかく、いろいろとアメリカとの違いが紹介されていて、大変に面白い。「ところ変われば品変わる」とは、まさにこのこと。「自分のことは自分で」で行うのが理想の社会から、「人間の生活に基本的に必要なことは社会全体で」解決を図る社会を覗くと何が見えるかがよく分かる。
よく知られているように、アメリカでは、人は「自由」であることが理想とされている。もちろん、生活に行き詰まって餓死する自由も含まれている。そのような理想をもつ国が、スウェーデンの高福祉高負担社会(怠け者のために自分の税金が使われる)や、家庭ごみのより分け(有名人でも金持ちでも、そんなことを強要される社会)はたまらないだろう。
その「恐ろしい国」にフツウに住んでいる私たちは見ていて面白いので、友人たちとお互いにリンクを送り合って楽しんでいる。とくに、「水際注意」の道路標識を、「おぞましい社会主義の国では車まで自殺する」と仕立てたのは傑作。
ゴットランド島を旅行中、この標識がいたるところにあったので、話題になったアメリカのテレビショーを思い出して写真に撮った。
詳細は次をクリックしてテレビ番組をご覧いただきたい。
http://www.thedailyshow.com/video/index.jhtml?videoId=225113&title=the-stockholm-syndrome
なお、この記事はwww.nordic-shuppan.com のHP、「三行速報」にも掲載されています。
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