今日から、「ストックホルム・プライド」の一週間が始まる。HBTQの祭典だ。HBTQは、H=ホモセクシュアル、B=バイセクシュアル、T=トランスセクシュアル、Q=クィアの頭文字で「今まで共有されてきた男性/女性という考え方・セクシュアリティでは、自分自身をすっきりと捉えることが出来ない人々」を指していう。このパレードは1998年に始まったが、いまでは北欧で最大の規模だ。
一週間の間、様々なプログラムが組まれている。講演、セミナー、コンサート、カラオケ大会などなど、総数は350にも達する。
プログラムをはじめ、「ストックホルム・プライド」の詳細については、英語ででも見られる。http://www.stockholmpride.org/2010/
クライマックスは、何といっても毎年、土曜日に開催のプライド・パレードである。趣向をこらした衣装をつけて何時間も、街の中心地を練り歩く。
この行事には、極保守系のキリスト教同盟を除く6大政党も、毎年きっちりと参加する。大抵、党首が政党グループの先頭に立って行進し、自党がいかに時代の動きに敏感であり、また、少数派の味方であるかを表明するのである。そんな場では、首相でも希望者と一緒に写真に納まったりして、支持者集めに余念がない。そういえば、カミングアウトしている性指向少数派や、別の少数派である外国出身者を、閣僚に加えるのは最近の政界の傾向である。
毎年、大量の見物人が集まり、好意的な声援をおくる。このパレードをみる限り、社会的な少数派をマジョリティーが受け入れているという意味で、スウェーデンの民主化は進みつつあるというような気がして、心強い。
下の写真は昨年のパレードで撮ったものです。参考にしてください。
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オペラ座の人たち ストックホルム交通局
ゲイ看護師たち ゲイ医師たち
警察官 連帯を表明する同僚たち
防衛庁 同
見物する人たち 「ホモセクシュアルの子どもをもつ誇り
高い両親たち」も行進