『切手市場』 慎之介ブログ

慎之介がお届けする切手市場とその他の耳よりな情報です

涙(なだ)そうそう

2010年09月29日 | 慎之介
皆様お久し振りです。慎之介です。
本日遅ればせながら出店情報を更新しました。ぜひご覧下さい。

私のフリーター時代。毎日午前中は自転車での郵便局めぐり。東京と埼玉の全郵便局を制覇した最後は埼玉県の大滝郵便局でした。トンネルを何度もくぐり、山道を何度も登り、三峰口の駅から自転車でたどり着いた時はヘトヘトでしたが、天下を取ったような満足感と人間として生まれてきたことに感謝しました。そんなことをしつつ午後は駅に自転車を置いて新宿郵便局のアルバイトへ。夜は週に数回飲んで帰宅。翌日は初電で次の目的地へ。こんなことを繰り返していたので働いて稼ぐこととお金を消費すること両方の有り難味がわかっていたつもり。それでいながら人好きで極度の寂しがり屋。
そんな自分が頭をガツンと殴られたような思い出があります。月に一度は旅に出ていた私は岡山駅で高知行きの夜行列車を待っていました。大阪発高知行きのムーンライト高知は生憎午前3時頃に岡山着のため4時間程度駅で仮泊しなければならず、段ボール片手に駅の待合で陣取っていました。親しげに世間話をしてきたホームレスのおじさん。旅の道中であることを告げると脈絡なく「オロナミンCを奢ってくれ」とせがまれる。しぶしぶ2本買い乾杯すると話が弾み、最後には「オレの家に泊まっていけ」と最高のもてなしをしてくれる。段ボール同士の心の交流だった。涙ながらに別れを告げ、列車に乗り込むと耳の不自由な方が隣に座っていて座席の回転やリクライニングの方法を身振り手振りで聞いてくる。私も身振り手振りで教えるとえらい感謝され苺ポツキーをくれた。ナルホド、さっきのオロナミンが苺ポッキーで帰ってきたんだ。一人前にお金を稼いで消費しているつもりの自分が恥ずかしくなり、旅の途中寂しかった私の心に前後2人の愛情が身にしみて涙が止まらなかった19歳。
その後私は飲食関係の職に就き、切手の世界で副業し、自ら飲食店を手がけ、麻雀の世界で明日を探す毎日です。あの一日がなかったら私がこうも飲食関係に興味を持つことはなかったでしょう。そして必ず飲食を通して人の愛が生まれます。

10月2日(土)は今年の浅草開催の締めくくりです。夜の部で楽しいお酒を飲みましょう!