では・・・・ポートフォリオの意義は？

そうなるとね
ポートフォリオはなんかいい感じで活用できそうな気がするけど
あんな厚いファイルが何をもたらすのか？ってその意義に疑問を持つ先生もいるのでは？

そこで
よ～く考えて見てください
３つの基本的な診療技術である知識・技術・態度を兼ね備えたらいい研修医？
そうではないと感じてるわけですよね？
だとしたらどんな評価があればいいんでしょ？

だからこそポートフォリオなんです
このポートフォリオは単なるファイルでは終わらないんですよね

そうどう評価者にアピールするかも大事なポイント！

ご指摘のようにただファイルさえ作ればいいとか
経験もしていないファイルを作ってしまう要領の良さだけは最高にいい研修医もいるのでは？
そう！その通り！

そこでできあがったポートフォリオにはある一定の質の保証が求められます
これがcriteriaなんです
基準が必要ではないかってことです

Driessenらが指摘したのもこの点です
そこで聖マリアンナ医科大学も独自に卒後臨床研修におけるポートフォリオの基準を設けたわけです
このcriteriaが適切かって検証も行っています
面白いことにいいポートフォリオはどれって40名の指導医に評価してもらうと
きちんと自分のポートフォリオを振り返っている内容がはさみ込まれたものって意見が一致するんですヨ

ただ単に綺麗だとかまとまっているなんてスタイルには左右されないんです！

さらに質の高いものとそうでない２つのポートフォリオを用意して
指導医に読み込んでもらうことで指導医の質を保つことにもなるんです

これによって評価者による評価誤差を少なくしているのも重要なポイント

ポートフォリオの質を保ち
同時に評価者の質も上げることが
まずもって妥当性と信頼性をあげる大事なポイントです

どうですか？

ポートフォリオを作り上げるときに十分な振り返りを促すことが
同時に研修医に振り返りを習慣付ける結果となるのですから
その意義は十分ではないでしょうか？

ねね