購読している専門雑誌の扉に似たような表題で書かれていた
その中の一部を紹介します
認定医(専門医)になってからその分野の奥深さを再認識した
とても私(筆者)にはすべて理解し記憶する能力がないことを痛感した
いったい私(筆者)の脳の記憶容量は何バイトあるんでしょうか?
・・・・・・略・・・・・・・
最近の医療事故の記事を読んで
医師は自分の専門分野以外に広い多くの知識が要求されます
今自分が専門としている分野は教科書のほんの一章節に過ぎないが
それを一生かけても理解し把握できないのではないのか?
・・・・・・略・・・・・・・
若い研修医もしくは医師の皆さんにお話ししたい
まず広くその分野を勉強して下さい
臨床医としてその分野の中でさらに専門分野を特化するときには
疑問があるときには自分一人で患者を抱え込まず
他の内科医や外科医いろんな分野の人に相談できる
医療人の歯車の一部になって下さい
研修医のころにすべてを知ることや身に付けることは難しいことです
神の手を持つ外科医の話を聞くと
あ~オレなんかもうダメじゃんなんてすぐ思っちゃいます
だから若手の医師が焦って手技に走るのも気持ちはよ~くわかります
でも今自分が行っている医療はどうだろうと思うと
少しは歯車の一部として働けているようにも思います
脳の機能をすべて使い切っているわけじゃないでしょうから
脳が足りないんじゃない
では
能がないのか?
才能はどうかわかりませんが
少なくとも現時点である程度の知識と
医療人としての適切な態度と
少なくとも診療を行うことのできる能力(ability)は
これまでのようなトレーニングによっても身に付けられるかなと思う
それでもすべてというわけにいかない
容量に限界があるでしょうから
だからこそ
医師として必要とされる能力はちょっと違うんでしょうね
もっと知りたいとかこの症例はどうすればいいだろうとか
そっと手術がうまくなりたいなんて気持ちモチベーションを維持できること
そんな能力capabilityを身に付けることが大切なんだと感じます
ここ聖マリアンナ医科大学の臨床研修では
そんな能力を身に付けられればと思ってます