プロコフィエフの日本滞在日記

1918年、ロシアの若き天才作曲家が、大正期のニッポンで過ごした日々

『毒キノコのお話』

2007-09-14 | プロコフィエフ短編
夏休みの宿題として、ただいま『毒キノコのお話』を翻訳中。プロコフィエフの短編のなかでは最も長いお話ですが、文体は平易で、子供向けに書かれたもののようです。

少女ターニャは、いたずら盛りの5歳。赤い毒キノコを拾って家族に怒られても、まだ懲りません。数日後、チョウチョを追って迷いこんだ森で、再び赤いキノコを見つけます。するとどうでしょう。そのキノコは言葉を話し始めました。その「ベニテングダケ17号」に導かれ、ターニャは地中深くにあるキノコ帝国へ……。

ロシアの民話のような展開ですが、大団円のハッピーエンドでは終わらないのです、これが。子供の夢を平気で打ち砕く!(笑)。この突き放し方は、ほかの短編にも共通するものですが、さすがにこの作品では、ちょっぴり慰めが用意されています。

さて、このお話は4場面からなり、ターニャをはじめその家族、キノコたちなど個性的なキャラクターが登場します。ひょっとしたら音楽劇を想定していたのかもしれませんね。

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2 コメント

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毒キノコ!? (たろう)
2007-09-20 16:14:27
翻訳公開がますます楽しみです。
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お楽しみに! (訳者)
2007-09-22 11:34:48
たろうさま、いつもコメントありがとうございます。
なんとか公開できるよう頑張ります!
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