テキストを無駄に買わずの精神でやっているところ、諸々答案に突っ込みたくなるのが刑法。
平成30年の刑法、業務上横領罪と詐欺罪を検討するのは、明らかだが、法学書院の答案は業務上横領罪は成立しない前提、ウェブで見る答案は、詐欺罪を成立させていない。
個人的には業務上横領罪は成立しない、でよいかと思うが、委託信任関係ある届出印が甲にない時点で、委託信任関係に疑義があるし、物に対する法律上の支配力がないとして占有で切ってしまうのが明白かと。
詐欺は、定期預金証書の再発行自体、財物性肯定されるから、詐欺行為とそれに基づく処分、財物の移転と損害発生、因果関係は容易では…と。
他方、実践演習行政法にいたく感動したため、刑法も購入して読み進めたところ、こちらは、両方成立させている(これは答案戦略的には罪数処理が面倒)などなど。
正直、実践演習刑法の答案は、不要な記述がある一方、必要な記述がない。一番ダメなのが平成26年の刑法。正当防衛を否定して過剰防衛を認定する際に、相当性の検討で甲とVに、年齢や身長が問題文にあるのに、これを一切検討していない。この情報、奇しくも令和2年刑法でも同じ情報が与えられ、誤想防衛を検討する必要があった。以下のブログでもこのあたりの事実は確実に拾っている(私ですら本番で拾った)。
など、答案としては疑わしい記述が多い。展開編の設定も微妙。
行政法がかなり勉強になった(もしかすると、これは行政法のレベルが低いだけかもしれない)ので、残念な買い物でした。
去年の復習を(特に会社法)と思ったところ、さて、令和2年の予備論文に関してはついに法学書院が過去問解説から撤退してしまったため、最近出た辰己しかなかった。…しもも優秀答案掲載のぶんせき本。合格イメージを知るのがこの時期重要なのではなくて、何が論点でどう書くかという模範答案で無駄が多いので、購入を控えました。
加藤喬弁護士が
ブログで公表しているので、これで十分かと。
アガルートが無料で論文対策(1科目1問)を提供していたり(解説が手に入るのが大きい)、YouTubeで無料動画があったり(平成26年刑法は辰己にあった)、無料の教材だけでも色々補強できる。
さて、刑法対策を今日まで、と決めていたが、令和2年、令和元年は「甲」の罪責しか問われていない。平成23年もそうだったが、これは珍しい。
共犯苦手なので、助かったと思っていたが、もう今年は共犯が思いっきり出ますといわれているようなものなので、
・論証は、共犯を中心に強化。
・択一六法で構成要件の意義を再確認(余計なテキストを買わない+軽くてコンパクトなので移動に便利)
を行って取り敢えず、終了する予定。