エゾ中村のブログ

「藤圭子」から「現代医学の功罪」まで、思いの丈を綴ります。 ・・・ From 北海道 ・・・

印度リンゴ

2020-05-28 09:31:28 | 日記

日本生まれの米国リンゴを、ご存知でしょうか? その名は、印度リンゴ です! 印度と言っても、お釈迦様の故郷 インドではなく、アメリカのインディアナ州が名前の由来で、明治の初期 青森県弘前市で生まれたリンゴの品種です。 弘前市に縁があるアメリカ人宣教師が、苗を持ち込んだとか諸説ありますが、確かな記録はない様です。 その印度リンゴが、青森リンゴと交配し“王林”や“ゴールデンメロン”等が、生まれたと言われています。


私は子供の頃、印度リンゴに魅了された一人です。 リンゴの皮を剥いた瞬間の甘い香りが、半世紀以上経つ今でも脳裏に焼き付いているのです。 当時、子供の小遣いで気安く買える果物ではありませんでした。 一個、大きなスイカと同じ位の値段と記憶しています。(高級で高価) 私の味覚・臭覚において、最高の果物が 印度リンゴ でした。

そんな印度リンゴも、生産地の青森県では不評だった様です。 「酸味が無くてはリンゴに非ず」と、印度リンゴの生産を全面的に止めてしまった。 日持ちがしないのも原因の一つです。 2002年に印度リンゴが復活し、僅かながら販売が始まりました。 ある日、スーパーマーケットで印度リンゴに再会した私は、迷わず購入して食べました。 只のリンゴではありません、思い出の味です。 「味も香りも最高でした」

この話を 青森県在住の友人にすると、数日後 30キロもある“リンゴ箱”を送って来ました。 中は、黄緑色の“王林”でした。(印度リンゴより、少々甘みが少ない) 電話でお礼を言うと「残念ながら、印度リンゴは無かった。 生産者に話を聞くと、県内に何本か印度リンゴがある様だ。 来年リンゴの苗を探して、お前の家に持って行く・・・」 “ありがとう”と感謝しましたが、苗木は丁重にお断りしました。 果たして何年後に実をつけるのか、手入れの仕方が分かりません。 昔“姫リンゴ”の苗を庭に植えましたが、実をつける前に枯れてしまったのです。 「桃栗三年柿八年」 リンゴ栽培も、素人には難しい!