日本酒に醸造アルコールを加えるのを嫌う人も多いのですが、
醸造アルコールを添加することによって、得られるメリットは小さくありません。
・香りが高くなる。
・保存性が高まる。
・すっきりとした味になる。
・安く醸造できる。
低価格帯の日本酒にとって重要なのは、後ろの二つです。
低い精米歩合で醸造アルコールを使わないと
どうしても重たい味になりがちですし、
味に比べ価格が高くなりやすくなります。
しかし、多くの会社から、醸造アルコールを添加しない低価格帯の商品が
様々な工夫をこらされて発売されています。
沢の鶴 米だけの酒 180ml
http://www.sawanotsuru.co.jp/jimusho/products/seihin/komedake.htm
米だけの酒というのは、精米歩合などの関係で純米酒と名乗れなかった酒によくつけられた商品名。
現在では、純米酒の精米歩合による基準がなくなり純米酒となった酒も多く、これも純米酒になった。
(麹米の使用割合などで純米酒と名乗れない商品は「純米酒ではありません」などの表示を義務づけられた)
冷やで飲むと、なかなか強い香りと、少々強めの酸味を感じる。
お燗にしてみると、スッと口に入るようになるが、後味として酸味を感じるようになる。
白鶴 淡麗純米 200ml
http://www.hakutsuru.co.jp/junmai/index.html
米だけの酒と違い、これは旧制度時も純米酒を名乗っていたお酒。
飲んでみると、純米酒だけに酸味なども感じるが、
端麗と名前どおり、全体的にはすっきりして飲みやすい味と香りのお酒になっている。
お燗にすると、よりすっきりした味になる。
黄桜 胚芽米仕込
http://www.kizakura.co.jp/products/tm04.htm
普通の清酒は、白米を普通酒でも75%まで精米するが
これは胚芽米を90%までしか精米しないお酒。
ギャバなどの栄養に優れているらしい。
冷やして飲むと、特徴的な味と香りがして面白かったが、
やはり、ちょっと重たい感じがした。