



その後、11月1日は79.98、そして11月2日は80.34に3日続伸し、ドル買いシグナルが点灯。終値ベースで見て5月2日80.33、5月16日80.39、6月22日80.36と、80.30台で過去3回抑えられているゾーンをブレイクできるかも焦点であった。雇用統計において非農業部門雇用者数が前月比17万1000人増となり、予想中央値の12万5000人増を上回ったことからドルが上昇。海外市場で80.68まで上昇。しかし、労働力人口の増加に伴い、家計調査に基づく失業率は7.9%と、前月の7.8%から上昇したことで株式相場が軟化したこともあり、上昇後は伸び悩んだ。6日に80.07へ下落後、7日に80.28に反発したが、チャート上に変化はなく、8日の79.88から13日の79.30まで4日続落し、ドルの下落リスクが高まったが、14日の野田首相の衆議院解散示唆を受けて79.91に反発。15日は80.85で引け、過去上値の壁であった80.30台を突破し、ドル買いシグナル。16日は81.12と3日続伸。22日は終値で82.54まで上昇し、第二中長期上値目標値の82.60をほぼ達成。ザラ場では11月22日に82.84まで上昇し、短期的なピークを示現した。28日に81.87に反落し、スピード調整を入れたが、29日は82.20に反発。そして30日は82.63に続伸し、ドル買いシグナルとなったが、30日は引け後に82.75まで上昇後に失速し、NY市場は82.48で引けたことから上ヒゲが伸びており、逆に反落して、81.87を下回る状態になる場合は要注意と考えていた。相場は12月4日にザラ場で81.87に急反落し、終値では81.95に続落。しかし、6日に82.43に続伸し、81.87の下抜けは回避され、レンジを形成。7日は終値で82.36に小幅反落後、予想を上回る雇用統計で82.83までザラ場で上昇したが、終値では82.49に失速して引けた。その後11日の82.39まで82.30台の推移が継続したが、12日に82.79に上昇し、ドル買いシグナルが再点灯。17日には84.02に6日続伸。18日に83.96に小幅反落後、19日に第四上値目標値84.40に対し、84.38と終値ベースの戻り高値を示現(ザラ場高値では84.62)。20日に83.93に反落し、チャート上でも小幅ながら調整を入れ、21日は83.99で引けた。25日以降、84.20以上を示現すれば84.38の上抜けを試す展開が考えられるが、84.50突破は簡単ではない。一方、83.80台も堅く、ドルの底堅さも見せている。想定されるパターンとして、84.20以上で引けたあと、戻りの鈍さから83.90を下抜けた場合は、83.00~82.70程度のもう一段のドルの下落が考えられる。ただし、84.38を上抜けした場合は85.20や86円台を目指す動きに発展する可能性も残している。今後の動きは米国の財政の崖や株式相場などリスク資産の動向に左右されるとみているが、現段階ではドル円は戻りの天井圏形成の可能性が高いと予測する。




上値:12月19日東京市場終値84.38を上回り、84.40以上で引けると→上値目標値:85.20、85.60、86.30 中長期上値目標値 87.00
下値:12月4日東京市場終値81.95を下回り、81.89以下で引けると→下値目標値:81.00、80.70、80.40、80.00、79.40、78.80、78.20


