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相場博士(ファンドマネージャーのテクニカル分析)

トップファンドマネージャー、相場のプロが書く金融市場予測&学習ブログ!

今月は2日が月曜日で・・・『二日新甫は荒れる』!?

2011-05-01 23:26:57 | 相場の格言
今日から風薫る5月です。

日曜日が1日ですから、明日は2日の月曜日。
ということは・・・『二日新甫は荒れる』という相場の格言が
該当する月です。
以前にもご紹介しましたが、相場の世界では、昔から最初の営業日が2日で始まる月は、『二日新甫』といって相場が荒れるという格言があります。まだまだ一波乱ありそうな感じがしています。
もちろん、『荒れる』というのは、下げるだけの意味ではなく、激しく上に変動することも意味しています。
ギリシャ、アイルランド、ポルトガルに続いて、スペインの問題もクローズアップされる可能性が高く、欧州債務問題はまだまだ不安材料と考えられます。
米国の経済指標も個人所得の伸び悩みを背景に個人消費が不透明ですし、雇用は相変わらずの低空飛行、住宅市場の低迷など景気の腰折れ懸念が残る状態です。
新興国の利上げは株式相場の反落要因となるでしょう。
米国のQE”による過剰流動性が株式相場・商品市況などリスク資産の上昇要因となりましたが、期待インフレの上昇が利上げに繋がり、それがリスク資産の頭打ちとなり、リスク回避から円高に向かう可能性も十分考えられ、波乱の展開が予想されます。
円が対主要通貨で全面高の展開になり、各国長期債利回りが低下基調を鮮明にする月になう展開を予測しています。


今月は2日が月曜日で・・・『二日新甫は荒れる』!?

2010-08-01 23:06:26 | 相場の格言
今月は2日が月曜日で・・・『二日新甫は荒れる』!?

今日から8月です。
日曜日が1日ですから、明日は2日の月曜日。
ということは・・・『二日新甫は荒れる』という相場の格言が
該当する月です。
以前にもご紹介しましたが、相場の世界では、昔から最初の営業日が2日で始まる月は、『二日新甫』といって相場が荒れるという格言があります。まだまだ一波乱ありそうな感じがしています。
もちろん、『荒れる』というのは、下げるだけの意味ではなく、激しく上下に変動することも意味しています。
ストレステストが終わっても、欧州のクレジットリスクは完全には解決していません。
米国の経済指標も個人消費、雇用、住宅関連など減速基調が鮮明になってきました。
好調だった豪州やニュージーランドも利上げ見送りなど、景気見通しの不透明感が
払拭できていません。
世界の株式相場も上値が重く、再度下向きになる可能性があります。
円が対主要通貨で全面高の展開になり、各国長期債利回りも低下基調を鮮明に
しています。
今月は株式市場、外国為替市場、債券市場とも大きく変動する月になるかもしれません。

また、当たり前ですが、2日で営業日が始まる月は、13日が金曜日になります。
不気味な感じですね。

相場も、我々がヘトヘトになるほど動かず、たまにはお盆休みしてもらうのもいいものです。



相場の格言⑰

2006-10-01 13:16:04 | 相場の格言
相場の格言⑰

『二日新甫は荒れる』

時間が経つのは早いもので、今日からもう10月です。

ところで相場の世界では、昔から最初の営業日が2日で始まる月は、『二日新甫』といって相場が荒れるという格言があります。今年は10月だけが該当していますが、ちょっと一波乱ありそうな感じがしています。10月は、アノマリーで株のリターンがマイナスのことが多い月(最もマイナスである月は9月)です。あの1987年のブラックマンデーは10月でした。ちなみにTOPIXでは1949年以降のデータで9月、10月とマイナスのリターンを出す傾向が多く見られます。もちろん、『荒れる』というのは、下げるだけの意味ではなく、激しく上下に変動することも意味しています。
今月は株式市場だけでなく、為替や債券も大きく変動する月になるかもしれません。

また、当たり前ですが、2日で営業日が始まる月は、13日が金曜日になります。
ちょっと嫌な感じですね。


相場の格言⑯

2006-09-18 01:11:22 | 相場の格言
相場の格言⑯

『非常識な相場予測も実現すれば常識(事実)となる』

これは、不肖ながら小生の運用経験を通じて感じたことを書いたものです。
市場参加者はとかく現在の相場の位置を中心に予測を考えがちですが、相場は時間をかけながらも、とんでもない方向に行くものです。

1991年10月頃から、日経平均のチャートを見て、小生はどうしても日経平均は少なくとも10000円は割るだろうと思っていました。10月31日当時は終値で25222円でしたが、巨大なヘッドアンドショルダーに見えたのです。この意見はテクニカル分析をしている一部の人しか同意してもらえず、少数意見であったことも予測に自信を深めたものです。
また、同様に、1990年9月からの日本の債券相場の長期上昇相場も、10年国債利回りで2%割れや、1%割れ(債券先物では130円台や140円台)を予測したのですが、こちらもなかなか同意してもらえませんでした。小生の予測が強気すぎるとか、日本経済が本当に駄目になる債券の利回り水準だという理屈で。。。
さらに、ドル・円の80円台や、米国債の3%台なども同じことでした。

相場のドラマティックな変動は、大抵世間の予想のコンセンサスとはかけ離れた世界にあると思っています。このため小生は少数意見であることが、予測をする上で気にしているポイントの一つになっています。
ちなみに、昨年同様、今年も円高予測をする市場参加者が多かったことは、小生の相場予測の上でとても励みになりました。

当たり前の話ですが、その時に非常識な相場予測も、実現すれば常識(事実)となるのです。この非常識な世界を創造するのが相場の怖いところであり、また、面白くダイナミックなところであると考えています。テクニカル分析は、ファンダメンタルズ分析だけでは辿り着けない相場の織り成すダイナミズムを予測する上で有効なツールの一つだと考えていますし、テクニカル分析を支持しない人が存在するのもありがたいと思っています。



相場の格言⑮

2006-06-26 00:56:30 | 相場の格言
相場の格言⑮

相場の格言第十五弾です!

『相場は経済学原論の需給曲線が当てはまらない瞬間がある』

相場には需給曲線が当てはまらない瞬間が存在します。価格が上昇すれば、買いの量が徐々に減少するのが普通ですが、ある一定の価格水準を越えて上昇すると逆に買いの量が増える瞬間があり、相場の上昇に勢いが付くことがあります。同じように、価格が下落すれば、売りの量が徐々に減少するはずが、ある一定の価格水準を下回って下落すると逆に売りの量が増える瞬間があり、相場の下落に拍車がかかることがあります。

このような現象の要因として考えられることは、所謂、ストップロス(損失確定のための反対売買)の注文が執行されることによるもの。そして、もう一つは相場が揉み合いのバランスを上放れたり、下放れたりすることによって、順張り的な新規のポジションが形成されることによるものです。

相場はある一定の臨海水準を越えると、それまで逆張りをしていたポジションをひっくり返す力と、放れた方向に新たな順張りのポジションが形成されることで瞬間的に買いや売りの量が増大し、相場の急騰や急落に繋がっていくものと考えられます。しかし、この現象が見られる時間は、揉み合いの局面に比べると比較にならないほど短いのです。そして大きく一方方向に変動するのです。

相場の変動とは、揉み合いの局面と、揉み合いのバランスを崩して新たな居所に向かう局面の二つで構成されており、その繰り返しでしかないのです。


相場の格言⑭

2006-06-25 01:42:43 | 相場の格言
相場の格言⑭

相場の格言第十四弾です!

『焦るな、相場は明日もある』

小生が古巣に居たときのことです。小生の元上司の机の電気スタンドにこの言葉を書いた紙が張ってありました。自分より運用・トレーディング経験が長く、実績がある元上司でさえ、この言葉を毎日読んでいることを知り、感銘を受けたものです。

この言葉は幅の広い解釈ができると思います。

『遅れた者は悪魔の餌食』という言葉があります。やっぱり昨日買っておけばよかったのにという後悔の気持ちを残しつつ、これからももっと上がるだろうと、現在観察される上昇相場に乗り遅れまいと辛抱堪らずに飛びついてしまう。しかし、結局高値掴みとなり、しこってしまうのです。相場の世界は、こうした遅れて市場に参加してきた者を完膚なきまで叩きのめすのです。損切りをためらっているうちは相場の下落が止まらない。やがて損失額に耐えられず、狼狽売りを出したところが相場の底になりやすいのです。

また、『休むも相場』という格言があります。分からないときは相場に手を出さず、2日くらいは取引を休んで相場を観察する。相場を休むことで、細かい動きに囚われる状態を一旦遮断し、客観的に相場が見られるようになるのです。また、休んだことで取引をしないでよかったと思うこともあると思われます。

最後に、この格言を文字通り解釈すると、感情的になったりせず、心理的に常に平静な気持ちで相場に臨む必要性を説いたものと考えられます。慌てたり、動揺したりすれば、冷静な判断ができなくなることが多く、損失の原因にもなるからです。そして相場に対して畏敬の念を持つことが大切だと考えられます。

しかし、そうは言っても人間ですからねぇ・・・。一喜一憂しますよね!


相場の格言⑬

2006-05-01 00:53:03 | 相場の格言
相場の格言

『相場の上げは下げの準備、下げは上げの準備』

今日の格言は小生が勝手に作ったものですが、至極当たり前の話です。

相場が上げているとき、もっと上がるだろうと、上値を買う人がいます。高値を掴んだ後に相場が下落し始めるのを見て、ストレスを感じ出します。ディーラーのストップロスが入り、投げ売りが加速。新たなショートも入り、相場は急落します。相場の上げ過程で作ったロングポジションは、下げの要因(売り需要)の一つになるのです。

また、逆に、相場が下げているとき、もっと下がるだろうと下値を売る人がいます。下値を叩いた後に相場が上がり始めるのを見て、やはりストレスを感じ出します。同じようにディーラーのストップロスが入り、踏み上げの買い戻しが加速。新たなロングも入り、相場は急騰します。相場の下げ過程で作ったショートポジションは、上げの要因(買い需要)の一つになるのです。

このように相場の上げは下げの準備であるし、逆に下げは上げの準備であると考えられるのです。

相場が大きな上昇トレンドにあっても、その中で小さな下げ局面を形成することが見られますし、逆に、相場が大きな下落トレンドにあっても、その中で上げ局面(リバウンド)を形成することが見られます。

相場は一方的に同じ方向には動かず、トレンドとは逆の方向に動いたりしながら、終わりなきドラマを形成していくのです。

相場の格言⑫

2006-03-21 23:27:54 | 相場の格言
相場の格言第十二弾です。

『有価証券のマーケットは為替とは本質的に異なる性質を持っている。すなわち市場参加者はネット・ロング(買い持ち)であり、価格が上昇しないと、その市場参加者は繁栄しない。』

外国為替は通貨の交換レートであり、その市場参加者がある通貨に対して、全員がロング(買い持ち)とか全員がショート(売り持ち)とか言う状態はない。

これに対して、有価証券のマーケットは株式では発行済み株式総数、債券では発行残高などのように市場に残高として存在しており、ネットでロングとなっている。
もちろんショートポジションを作り、市場の下げから収益をあげる参加者もいるが、全体としてみれば、ネットでロングポジションなのである。
したがって、その有価証券の価格が上昇しないとその市場参加者は繁栄しないのである。

1990年から2003年4月までの長期低迷を余儀なくされた日本の株式市場、ロシアなどのエマージング債券市場など、市場の急落や暴落によって大きな損失を被った市場参加者は追加投資に慎重になるうえ、戻り売りニーズも強くなるのである。このことは、1929年のニューヨーク株式市場の急落後、かなりの期間にわたって市場が低迷したことからも想像できる。

逆に、有価証券の価格が上昇すれば、当然ながら経済にも良い影響を与えるのである。1990年代の米国株式市場は大きなリターンを上げ続けた。米国経済が成功を収めたのは、株式市場に投機資金が流入していることの結果である。投機資金が流入していることでベンチャー企業の株式公開、企業合併、設備投資の活発化ができた。また、投資家は株式市場からの利益を消費に回すことができたわけである。

日本の株式市場の回復によって、その利益から消費がさらに向上する可能性が高まり、人々の心理も好転し、景気にプラスに作用することが考えられる。

相場の格言⑪

2006-02-20 23:51:29 | 相場の格言
相場の格言第十一弾です。

『相場なぜが動くのかは問題ではない、いついくら動くのかが重要』

説明責任が大変になった現在、どうしても市場予測に理由を求めます。それは単純に相手に理解してもらうため以外にも、顧客や社内外からの免責も含まれているのです。納得のいく理由付けは結構であるが、市場参加者、特に現場のディーラーやファンドマネージャーは理由付け以外のもっと大切な仕事、つまりリターンを上げる責任があるのです。

なぜ相場が動くのかを理解しても儲かりません。

現場の世界では、興味と関心があるのは、いつごろに、どのくらい動くのかを予測できることがもっと重要になるのです。
これが、まさにテクニカル分析の最も重要な関心事であり、究極のテーマであります。
ファンダメンタルズは自分の相場観を支持する材料として貼り付け、後講釈的に利用されることが多く、実際の相場における売買ではあまり役に立たないことが多いのです。
市場は常にForward Looking。いままでの材料で今後も相場が動く保障はありません。
ファンダメンタルズは相場とイコールではないのです。

よく相場はコンセンサスと逆の動きをするといいます。相手が納得する理由付けがコンセンサスだとしたら、その通りに投資行動をとってもあまり利益が出ない場合もあるのではないかと思われるのです。

上手い説明をすることと、相場で儲けることは別なことのような気がします。



相場の格言10

2006-02-18 22:59:28 | 相場の格言
相場の格言第十弾です。

『噂で買って事実で売る』

英語でも“Buy on rumor, sell on fact”と言います。

カテゴリーの相場体験談の、市場に効率的な部分があると感じるときのコーナーで書きましたが、この考え方の背景には、情報は時間をかけて投資家の間に浸透していき、金融市場もその浸透度合いを反映して徐々に変動していく面がある。このため、他人よりも先に情報を手に入れれば儲かるチャンスがあるわけであるが、このように情報に関する『非効率性』を利用して利益を上げることができる市場を『非効率的市場』と定義している。テクニカル分析やファンダメンタルズ分析などの伝統的アプローチは、すべてこの非効率性を前提にしていると言われている。

話が長くなりましたが、さて、昨日2月17日の東京市場は、まさに噂で買って、事実で売る相場展開でした。
日本のGDPが強い数字になるとの噂が先に市場に徘徊し、かなり織り込まれていた感じでした。朝方は、円相場も株式相場もしっかりの水準でしたが、事実で売られる展開となりました。債券は逆に買われ、これまで相場に織り込まれていたことが判明した後は、三市場とも、そのポジションの反対売買による逆の動きが起こりました。利食い売り、利食いの買い戻しです。相場の用語ではよく言われる材料出尽くしとなった相場展開でした。

昨日の市場はこの格言がぴったりな相場展開だったので取り上げてみました。



相場の格言⑨

2006-02-18 14:09:55 | 相場の格言
相場の格言第九弾です!

『相場は人が困る方向に動く』

雨が降り出して、コンビニに立ち寄り、傘を買った。
けっこう降ってるからちょっと立ち読みでも。。。
店を出ようとしたら、雨が止んでた。

友達と待ち合わせ。ちょっと早く来たから、暇つぶしにパチンコでも。
え~っ、出まくり状態。ち、ち、遅刻する~っ。

まるで買ったら下がり、売ったら上がるみたいな。

そうです、物事も相場も困る方向に行くことが多い気がします

相場の格言⑧

2006-02-12 13:56:24 | 相場の格言
『相場は相互に独立している』

そうです。相場は相互に独立しているのです。

例えば、米国のNYダウが急落した場合、統計的には日本の株式市場も下がる確立は高いのですが、安寄り後に買い戻しが入り、終値では前日比を上回ることもあるのです。
反対に米国株が高く終わっても、日本の株式市場が利食い売りから反落することもあるでしょう。

米国債相場が上がっても、ドイツ国債相場や日本国債相場が下がることだってあります。

なぜでしょうか?
一つ考えられるのは、相関関係が高いか低いかの話で、R2が1でない限り、絶対がないということでしょう。
比較する市場の参加者が同じ人たちのみで構成されているわけではないというのも、もう一つの理由。
参加者が違えばポジションの傾きも違うし、相場観だって違うのです。

つまり、絶対がないのが相場の世界なのです!
そうです、絶対があるのは死と税金だけなのです!


相場の格言⑦

2006-02-03 00:24:51 | 相場の格言
相場の格言第七弾です。

『最期はやられる。何故ならば、やられるまでやり続けるからだ』

小生にも耳の痛い言葉です。相場でもギャンブルでも人間はなかなか調子のいいときにスパッとやめられないものです。つい欲を出し、もっと儲かるのではと自身過剰になってしまうのです。

酒田五法、本間宗久の言葉で『休むも相場なり』という格言があります。
『三法』とも言いますが、三法とは売買休で休戦することを言います。
相場の心構えとして有名な『売るべし、買うべし、休むべし』というものですが、やはり、休むことができるかどうかが、相場で成功するかどうかの分かれ道と言われています。

売買で百戦百勝とはいかず、次の仕掛けを待つ心の余裕と、相場の歩みを見抜くことが必要とされています。

そうは言っても生身の人間。感情が邪魔をし、いつも冷静に判断することは難しいですね。

心構えとして忘れないようにしたいものです。


相場の格言⑥

2006-02-02 00:19:54 | 相場の格言
相場の格言第六弾です

『相場に合議制は馴染まない』

そうです。相場に合議制は馴染まないのです。

銀行、信託銀行、証券会社、投資顧問、投資信託、いろいろな金融機関で相場見通しについて会議が開かれます。金利、株価、為替見通しなどについて議論し、意見を戦わせます。
このとき、面白いことに同じ会社の人間すべてが、まったく同じ相場見通しということがあまりないのです。そして自分の意見を支持するファンダメンタルズを並べて、議論が白熱していきます。だいたいの場合、他人の意見はあまり聞いていません。自分の意見に合う人の話は効きますが。。。

問題なのは、ここ数年、コンサルタントの影響で、所謂“House View”なるものを要請されることです。人間が違えば、相場感が違うのは当たり前。みな同じ相場観だったら、売買が成立しなくなってしまうのですが、そこを無理矢理統一しようとします。困ったものです。

相場はコンセンサスと逆の動きをすることも多くあります。
もし、多数決で相場観を決めてしまったら、その方向に行かないことが多いのです。

日本人同士でも大変なのに、それを外国人とやろうとするともっと苦労します。しかも、母国語が英語圏の人ばかりではありません。結局、折衷案をとり、平均的な見通しに落ち着くか、声の大きい人の意見を通してしまいます。多数決なんて方法をとるときもあります。

まだ覚えていますが、11年前の1995年、阪神淡路大震災のときです。当時のアセットアロケーションを決定する運用会議でのことです。このとき復興需要で株が上がるという意見が大勢を占めました。債券を売って、株を買おうということで、アセットアロケーションは株を増やし、債券を減らしました。このとき小生は、災害によって担保価値が下がるから、日銀は短期金利の低め誘導をすることが予想され、債券を積極的に減らすのは反対でした。しかし、多数決によって押し切られてしまいました。

その後、株は日経平均で1月の19500円前後から7月には14300円台まで暴落し、債券利回りは4.6%台から2.5%台まで急低下(利回りの低下は債券価格の上昇を意味)しました。

本当は、相場は語るべからず。『相場は相場に聞け』といいますが。説明責任などの免責事項のため議論するのですが、しゃべってばかりいても儲からないですよね。

『人の行く裏に道あり、銭(花)の山』なのです!



相場の格言⑤

2006-01-29 11:40:16 | 相場の格言
相場の格言の第五弾です。

『相場はサイエンスではなく、アートである』

ICT化が急速に進展した現代。コンピューターやさまざまな情報端末を駆使してサイエンスから相場を見ることが可能となりました。

しかし、サイエンスが発達した現代、小生はあえて原始的なことをしています。
小生は自分が携わる市場は鉛筆を使い、チャートを書いています。
チャートのことを“絵”と呼んでいますが、自分で書くことによって、値段や値動きのパターン、バランス、エネルギーなどが自然に脳に染み込むような気がするのです。

相場とは所詮、『売り』と『買い』のバランス、あるいはアンバランスの結果でしかありません。
相場の習性による値動きの軌跡は、似たような形状が多く見られます。フラクタルな相場の変動パターンは、ある意味芸術的であると思われます。

相場の世界の織り成す終わりなきドラマ。
相場は考えるだけでなく、肌で感じることも必要なのかもしれません。