注目のジャクソンホールでのバーナンキFRB議長の講演は事前の市場予想の範囲内の結果となりました。しかし、市場の解釈、後講釈に違いが見られ、面白く感じました。
講演の中で追加金融策を示さなかったことから、株式市場は緊急対策を講じるほど景気は悪化していないとの判断と受け止めたようです。
一方、債券市場では、FRBが金融当局にはなおも複数の景気刺激手段があると述べたものの、その詳細や実行の時期、実施の可能性については触れず、具体的な追加金融緩和策には言及しなかったことを重視。QE3によるリスク資産上昇に伴う期待インフレ率上昇の連想に繋がらず、 相場の支援材料と見なされたようです。
行動ファイナンスでも指摘していますが、人間は情報を自己のポジションに合致する部分にのみ強く反応し、否定的な情報を避けようとします。情報処理にバイアスがかかるのです。これを選択的受容といいます。私たちは自分たちの行動や態度を確認してくれそうな情報のみを受け入れようと試みる傾向がある。アナリスト、ファンドマネージャーなど市場関係者の態度は、彼らが以前書いたものに影響されがちである。彼らは不快な現実から身を守るべく、情報の選択的受容に訴える可能性が高い。
今回の株式市場と債券市場の反応がこれに当たるようにみられます。
講演の中で追加金融策を示さなかったことから、株式市場は緊急対策を講じるほど景気は悪化していないとの判断と受け止めたようです。
一方、債券市場では、FRBが金融当局にはなおも複数の景気刺激手段があると述べたものの、その詳細や実行の時期、実施の可能性については触れず、具体的な追加金融緩和策には言及しなかったことを重視。QE3によるリスク資産上昇に伴う期待インフレ率上昇の連想に繋がらず、 相場の支援材料と見なされたようです。
行動ファイナンスでも指摘していますが、人間は情報を自己のポジションに合致する部分にのみ強く反応し、否定的な情報を避けようとします。情報処理にバイアスがかかるのです。これを選択的受容といいます。私たちは自分たちの行動や態度を確認してくれそうな情報のみを受け入れようと試みる傾向がある。アナリスト、ファンドマネージャーなど市場関係者の態度は、彼らが以前書いたものに影響されがちである。彼らは不快な現実から身を守るべく、情報の選択的受容に訴える可能性が高い。
今回の株式市場と債券市場の反応がこれに当たるようにみられます。