私のさがしてるもの・・・「私」

私を捜している中で「不思議なタイミング」で出会ったことばや音楽を共有できたらいいなぁ。

ミュータント・メッセージ

2008-06-04 21:59:37 | 
先日のエミリーの絵画展のあと、彼(ダンナ)から勧められたこの本。

『ミュータント・メッセージ』 
 マルロ・モーガン(角川文庫)

一人の白人女性が、ふとしたことからアボリジニ部族とともに砂漠を歩く旅に出た。言葉を介さず通じ合う心、手を触れるだけで癒されるからだ、灼熱の大地で体験する目を見張るような出来事の数々。その中で一つずつ気づかされていく本来の地球と人類の姿。そして120日間の旅の末に彼女が到達したものとは…。
物質文明にまみれたわれわれ「ミュータント」への強烈なメッセージが込められた、衝撃的な作品!!

というあらすじだったのだが、読み始めると一気に完読

エミリーの絵から受けた、アボリジニの世界がもっとよく伝わってくるようだった。

本文より
『彼らは自分たちの心を開くことを怖れず、互いに進んで情報を交換しようとする。作り話、あいまいな真実、想像上の思い込みなどとは無縁で、全く嘘をつかないため、隠す必要がない。そのために彼らはメンタル・テレパシーが活用できる』

それをたとえれば・・
2歳の子供が二人いて、ひとりがおもちゃ---たとえばひもで結んだ小石--で遊んでいたとする。もう一人の子供がそれを取りに行こうとすると、大人たちがじっと見つめているのを感じる。その子は許可もなく何かをとるのはいけないことだとわかる。
おもちゃを持っていた子も、人と分かち合うこと、独り占めにしてはいけないことを学ぶ。その子はもう充分に楽しんだ記憶が心に残っている。
つまり、もの自体ではなく、遊んで楽しかった感情がいつまでも残ることが求められる。


メンタル・テレパシー、最近では彼に読まれてしまう。
ま、毎日一緒にいるのだから当たり前と言っては、当たり前なんだけど。
どちらかというと、彼はキャッチするのが得意みたいで、私は意識に上ってくる前に、無意識に発信してしまっているみたい。

彼には心を開いているからこそ、うまく使えてるのかもしれない。


テレパシー能力を高めるには、
心や頭に何か隠そうとする部分がある限り、うまくいかない。
あらゆるものにたいして、心を開かなければテレパシーは通じないという。

自分自身のすべてを受け入れ、正直になり、自分を愛することがとても大切。
自分の心を開き、動機が全てさらされて点検されるのを、見守っていられるようになりたい。
そうすれば、人に対しても同じようにできると思うから・・・


『もしそれが、宇宙のみこころにかない、
 あらゆる生命の目的にかなうなら
 私に学ばせてください』


エミリーの絵画展と一緒に、おすすめします

アボリジニの画家「エミリー」

2008-06-01 22:29:28 | まわり道
友人に勧められて久しぶりに絵画展へ

『エミリー・ウングワレー展』

アボリジニでの生活の中で、儀礼や伝承神話のために描いてきたエミリーは、80歳から3千~4千点もの作品を残している。
オーストラリアを代表する、偉大な抽象画家。

アボリジニの儀式などのボディーペイントやふるさとの景色、彼女のミドルネーム「カーメ」にまつわるもの、美しい自然、祖先やルーツ・・などから、パワフルな絵を生み出しています。


私は…
正直、絵のことはよくわからないし、自分の感覚に頼りながら判断することが多いので感想もうまく伝えられるかわからないんだけれど・・

見て「すごい!!」って思った。
80歳すぎのおばあちゃんの絵とは思えないほど
力強くてパワフルで、ものすごくやさしくて繊細で・・。

でも、何も求めない、というか
書いているうちに現れた色なら色、形なら形を
それぞれそのままに受け入れている
そんな感じがしていた。
それがなんともいえない「やさしさ」に感じたのかもしれない。

エミリーおばあちゃんから生まれた、たくさんの色と点に囲まれているうちに、だんだん自分が絵の中のひとつの「点」のような気分になってきた。
それを彼に話すと
「ひとつの『点』であっても、すべては見えているんじゃないの?」と言われ、なんだか納得。
いつもよきアドバイスをくれるんだなぁ、感謝

いつかエミリーおばあちゃんの故郷を訪ねてみたい・・
そんなすてきな絵画展でした。
機会がありましたら、ぜひ。
7/28まで、東京・国立新美術館でやっています