里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

オヤマボクチ いがぐり状の蕾

2017-03-24 | 日記
花泉町永井地区のなだらかな丘陵上の林道を歩いていると、伐採跡地に面した
道路際に、オヤマボクチが何本か自生していて、大きなツボミを付けていました。
まるで栗のイガのようですが、触れてもあまり痛くはありません。
写真のツボミで直径は3cmほどですから、まだ生長途上ですね。
10日ほど掛けてもう一回り大きくなったら、アザミに似た花を咲かせます。




                             二枚とも2015.10.4撮影

我が村ではこれを「山ごぼう」と呼んでいましたが、発音は「やまごっぽ」でしたね。
私が小学校の四年生頃までは、山の畑の隅に何株か植えてありました。
葉っぱを乾燥させて保存し、蕎麦を打つときに混ぜてつなぎにしたように記憶しています。
じいちゃん・ばあちゃんが元気で、焼畑で蕎麦をつくっていた時代のお話です。
年寄りが働けなくなると蕎麦は止めましたから、「やまごっぽ」も絶えてしまいました。


                                 2015.10.4撮影

キク科ヤマボクチ属の多年草で、北海道~四国に分布する。
日当たりのよい原野や林縁などに自生し、草丈は60~120cm。
根茎は太く、地下を左右に這う。茎は直立して上部で分岐し、全体にくも毛がある。
葉は互生し、下部の葉は卵状楕円形で長さ15~35cm、縁には不整の鋸歯がある。
基部は心形で長い葉柄がある。上部に生える葉は小さい。
葉裏にはくも毛が密生して、一見白く見える。
総苞は長さ3cmほどの鐘形。総苞片は線状披針形で先が尖り、全体としていがぐり状
になる。花期は9~10月で、長い花柄の先に暗紫色の花を横向きまたは下向き
につける。大形で直径4cmほどになる。痩果の冠毛は帯褐色、長さ15mmほど。


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