里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

メグスリノキ 真紅の三つ葉

2017-11-11 | 日記
大和町宮床地区南部、集落の南側山中には何本かの林道が通っていて、その内の
一本を南に行くと細い沢に突き当たり、そこが終点になっています。
沢を越えて対岸へ渡ると雑木林が広がっていて、北にそびえる小高い山の麓に当ります。

地形図を読むと、その山の中腹には別の林道が通っているようです。
沢から林道への道はありませんが、見当をつけて雑木林内を登っていくと、真っ赤に
紅葉した三つ葉の樹木を見つけました。




                             二枚とも2017.11.7撮影

樹木図鑑で調べると、カエデ科のメグスリノキのようです。
別の「紅葉 ハンドブック」という本で見ると、鮮やかに紅葉した写真が載っていて、色合いや
葉の形がそっくりですから、メグスリノキで間違いないでしょう。

メグスリノキを漢字表記すると「目薬の木」となり、これは樹皮や葉の煎じ汁で目を洗うと、眼病に
効くことから名付けられたようです。「千里眼の木」「長者の木」などとも呼ばれるとか。
メグスリノキの樹皮や幹、葉などには、抗菌作用や利尿作用のあるタンニン、カテキン、ロドデンドロン
などが含まれていて、眼精疲労、かすみ目、結膜炎、白内障などに効き目があるとされています。


                                 2017.11.7撮影

カエデ科カエデ属の落葉広葉樹で、樹高10~15mの高木。
宮城県以南の本州~九州に分布し、深山~亜高山の沢沿いや斜面などにまれに自生する。
樹皮は灰褐色で、成木になると縦に裂ける。若枝は灰白色の毛がある。
葉は対生し、3出複葉、葉柄は長さ3~5cm、粗毛が開出する。小葉は惰円形で長さ5~12cm、
不規則な波状の鋸歯があり、先端は短く尖る。基部はクサビ形。葉表は初め毛があるが、後に
無毛。葉裏は灰褐色の粗毛が脈上に多い。頂小葉の柄は長さ2~10mm。雌雄異株。
花期は5月で、葉の展開とほぼ同時。枝先の葉腋から散形花序を出し、淡黄色の花を下垂する。
雄花序には3~5個、雌花序には1~3個の花が付く。花軸や花柄には粗毛が開出する。
花弁と萼片はともに6個、長楕円形で萼片の長さは4mm、花弁は萼片よりも僅かに大きい。
雄花の雄しべは普通12個。雌花の雌しべは極端に長く、くねっている。
果実は翼果で、翼が直角~鈍角に開く。分果は長さ4~5cm、黄褐色の毛が密生する。


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