一関市藤沢町藤沢地区南部、民家や耕作地が広がる、なだらかな丘陵地の集落道を上がって
行くと、林際の低木に泡を吹き付けたかのように、無数の白い小粒の花が咲いています。
ガマズミか、その仲間の花でしょうね。歩み寄って観察すると、花はまだツボミですね。
ただ、少し先の道路法面に茂る木には、たくさんの花が咲いていました。
日当たりの良い南向きの法面ですから、幾分開花が促進されたのでしょう。
二枚とも2020.6.4撮影
ミヤマガマズミの木は幹や枝がスラッと伸びていて、この木のようにズングリした樹形で
はないし、葉が倒卵形で先端が細長く尖っています。
よって、これはガマズミかコバノガマズミということになります。
コバノガマズミの葉はもっと細長く、葉柄が5mmほどと極端に短いので、この木とは違い
ますね。よって、この木はガマズミということになります。
二枚とも2020.6.4撮影
ガマズミ科ガマズミ属の落葉広葉樹で、樹高2~6mの低木。北海道~九州に分布する。
丘陵~山地の日当たりの良い林縁、牧草地周辺や林道沿いなどに自生する。
幹は株立ち状になり、樹皮は灰褐色。若い枝は灰緑色で、開出毛と小さい星状毛がある。
葉は対生。葉身は倒卵形~卵形で長さ6〜14cm、縁に三角状で浅い鋸歯がある。
先端は急に細まって鋭く尖り、基部は円形。葉の表面は濃緑色で、両面とも毛があり、特に
脈上に多い。裏面の基部付近には大きな腺点が2〜3個ある。
葉柄は長さ1〜2.5cmで、毛が多い。托葉はない。
花期は5〜6月、枝先に直径8cmほどの散房花序を出し、白い小さな花を多数付ける。
花序に柄があり、星状毛を密生する。花は直径6mmほど、5深裂して平開する。
雄しべは花冠から明瞭に突き出し、花糸は長さ4~6mmで葯は黄白色。花柱は花冠裂片から
突き出し、柱頭は3裂する。
果実は核果。直径6〜8mmの球形で、やや扁平。
9〜11月に赤熟し、核は長さ5mmほど。
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