里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

オトギリソウ 傷の妙薬

2017-08-01 | 日記
一関市厳美町の小猪岡川上流域で県道を歩いていると、道路沿いに点々とオトギリソウ
が咲いていました。自生地はやや湿り気のある法面下部や、沢近くの路肩などです。

オトギリソウを漢字表記すると「弟切草」で、いかにもいわくありそうな名前ですね。
花山天皇の頃(平安中期)に名をはせた鷹匠の晴頼が、鷹を治療するための薬草を秘密に
していたのに、弟がこれを漏らしてしまったので切り捨てた、という故事から弟切草の名が
ついたと言われています。古くから傷を治す薬草として知られていたのでしょう.




                             二枚とも2017.7.27撮影

我が国の民間療法では主に外用薬として用います。生の葉や茎の汁を切傷や腫れ物の塗布薬に、
煎液を打ち身や捻挫の湿布薬に使用します。主な有効成分はタンニン。
生の汁で皮膚炎をおこすこともあるようですが、これはヒペリシンという成分によるもの。

内服では、天日乾燥させたものを煎じて、生理不順や扁桃炎・咳嗽に用いるほか、浴剤と
してもリューマチ、神経痛、痛風などの鎮痛に効き目があるとされます。


                                 2017.7.27撮影

オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で、日本全土に分布する。
山野の日なた~半日陰の草地や道端、耕作地周辺などに自生し、草丈は30~70cm。
茎はほとんど分枝せず、直立する。葉は対生し、葉身は広披針形で長さ3〜6cm、黒点が多く、
縁にも黒点が並ぶ。葉の先端は丸く、基部は円形〜心形でやや茎を抱く。
花期は7~9月、 花は黄色い5弁花で直径1.5〜2.5cm。暗くなると花を閉じる。
花弁と萼片には黒点と黒線がある。雄しべは多数あり、基部で短く合着して3つの束に分かれる。
果実は蒴果で長さ8mmほど、赤色に熟し乾くと次第に褐色になる。
種子は長さ0.7~0.8mmの円筒形、茶褐色で表面に網目がある。




最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (みっちゃん)
2017-08-03 22:09:16
グミさん、こんばんは。
黄色い花は見ているだけで元気が出ますね。
花の形も大好きです(*^_^*)
だけど、オトギリソウの名前の由来はチョッピリ切ない。。。

そちらも梅雨明けしましたね。
暑さ対策!気をつけてくださいね。
こちらは台風の進路も気になりますが、とにかく暑い!!
夏バテ防止にゴーヤを食べてます(`・ω・´)9
返信する
梅雨明け (グミ)
2017-08-04 08:45:47
みっちゃん、梅雨明けの宣言はありましたが、どんよりと曇っています。
海上から東風が吹き込んでいますからね。

いま注目されている台風は5号でしたっけ ?
沖縄・九州に被害が出ないことを祈っています。
返信する

コメントを投稿