100分de名著 『精神現象学』 ヘーゲル
第2回 論破がもたらすものー「疎外」と「教養」
与えられた秩序をただ受け容れ人々の役割も固定されていた前近代社会。
それに対して、近代社会は、伝統や既存のルールから距離を置き、物事を自立的に考えはじめた社会だ。
人々は今までにない自由を得るが、絶対的基準は存在しなくなり、社会が分断と対立に陥っていく危険性も出てくる。
ヘーゲルは「疎外」「教養」といった独自の概念を使って、そうした状況を克明に分析していく。
それは「なんでも論破したがる人」が蔓延する現代にも通じる事態だ。
第二回は、小説「ラモーの甥」や「国権と財富の対立」の分析を通して、社会が分断と対立に陥るメカニズムを明らかにし、
私たちがそれを避けることはできるのかを考察する。
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