St.MARYマスターズ通信

シニアのための、シニアによる、シニアのスキークラブ、宮城のスキー仲間集まれ!
(コメントは拒否設定H20.2~)

講話録(その4)

2007-01-13 23:37:33 | 必読記事
中高年指導ひとすじ④・・・・平沢文雄

 スキーを続けることで健康になるのです。健康のために健康が大切なのではなく趣味をもう少し楽しくするために健康でありたいと願うのです。私はトレーニングをやってまで上手になろうとは思ってはいない怠慢な人間でしたが、今はトレーニングをしています。みんなと一緒にやれば自分もしなければならないので、トレーニング教室を継続して指導しています。私の原点は「歩き方」が全てだと思っています。立ち姿と歩き方です。元気な老人はいっぱいいます。石を投げれば元気な老人に当たります。ですが颯爽としたかっこいい老人がいないんです。それは私達の講習会の生徒さん達にそれではいけないよ、老人になったら義務として、おじいちやんおばあちゃんの姿を子供が見て、”あっ、あのような老人になりたい”と思わせる老人像を作ることが私達老人の責任ですよと伝えています。上手になるためには歩く姿勢が肝心です。滑るよりは陸上でまず上手になることです。用具が違うのです。スキーが板ではなくなりました。繰り返しますがスキーの楽しさとは、技術を身に付け上達するための技術指導抜きにしてはありません。技術のない楽しさはアルコールのないライトビールのようなものです。ちっとも本物ではないのです。技術の習得のないスキーは、スキーへの情熱を消失させてしまいスキーへの魅力をなくさせてしまいます。つまり夢中になれないのです。結果として何回も繰り返しますけどもコミュニケーション・スキーになってしまいます。コミュニケーションになりますとわざわざ寒くて遠くて金のかかるところまで行かなくても、近くでの一杯で十分となります。その結果多くのスキーヤーはスキー場から遠のきスキー界は元気を失ったのだと私は思います。

 幸せの実感というのは、勿論生活に余裕があって健康であれは申し分のないことですが、夢中になれる趣味や仕事を持つことがより大切ではないかと思います。夢中になれる、我を忘れて没頭するということが出来る。我を忘れて何でも没頭することができれば多少生活が苦しくとも我慢できるのです。そして健康にしても体力がベースであるスポーツをするために健康に注意して体力を維持するためのトレーニングをする意思を持つことが出来るからです。つまり好きな趣味を続けることによって結果として健康になり充実した幸せな人生を送ることができると考えます。私はそうやって生きていますので、今最高です。大学のサークルを28年程指導していますが、何時も大学生に向かって「好きなことに夢中になれない者は、何をやったって駄目だよ」といっています。「そうでしょう、嫌いな仕事が夢中になれるわけがないのです」そのように思っています。そんな風に考えますとスキーは先程もいいましたが、80歳以上まで上手になれます。それは20数年の私のスキー指導からの経験からです。私のクラブの平均年齢が68歳になりました。350人います。上の人は83~4歳になります。長年見ていますので高齢者でも上手になれるのです。それは指導力、先程言いましたように言葉使いや指導態度とかで上手になれるのです。指導法も昔スタイルでは駄目ですね。楽しく教える指導法を考えて、気分良く上手になるスキーを教えてあげる。そうすれば80歳以上まで上手になれます。そうなるとまず夢・希望が持てます。そして自信が持てます。「私だってまだやれるのではないか」という希望です。これが一番いきいきと輝く人生の精神的な支えであります。ですからその面で技術のことも、もう少し私達は一人のスキーヤーになって勉強しようではないでしょうか、と考えております。

 去年私は平沢スキー塾を開設しました。中高年世代の人達が遠慮なく話し合える場は、その時代を生きてきた人達だからこそコミュニケーションが取れるのです。そこが大事だと私は思うのです。それで塾を作って「シニア層の方」でクラブでも行き場のない人達は私のところにお越し下さい。クラブで活躍できる人はクラブで活躍してもらえばよろしいのです。そんなことから去年からスタートさせました。現在100人近くになりました。もう一度指導員会も「技術部」を作って技術の研鑽をされることを期待しております。スキーをレジャーとして捉えている若者達よりも、中高年に最も相応しいスポーツであることを理解して頂きたいのです。最後に「中高年のためのスキー」10ケ条を披露して私の講演を終わりとします。本日は、大変失礼なことを申しあげましたがお許しください。貴重なお時間をありがとうございました。
1. あの美しい冬山がスキーヤーを迎えるフィールドである。
2. 運動の自由度の高さがある。
3. 自分の年齢、体力にあわせて運動量を加減出来る。
4. 沢山の新しい友人を作るチャンスが多い。
5. 面白いという点で群をぬいている。
6. 技能レベルに、年齢や体力差のハンディがなし。
7. 健康であれば、いくつになっても上達する事が出来る。
8. 年齢の枠を越えて、若さを思う存分表現出来る。
9. 緊張をほぐし、ストレスを解放してくれる。
10. 宅配便サービスの普及によって、身軽にスキー場に行かれる。

おわり

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