高架下
ふうせんかずら、おしろい花
なんでもなく、ふつうに、しぜんに、手に手をつなぎ、あるいた、あそんだあの頃を、花を見て思い出した。
不安なく自分らしく生きている、今が一番しあわせだと思っている。
でも今日は、一生懸命だった子育てしていた頃を思い出し、涙がにじんでしまった。
後ろに子ども乗せを取り付けた自転車を先頭に、ようやく、コマを外せた自転車のペダルをハーハー言いながら真っ赤になって、海まで、がんばってサイクリングについてきたこと。歩道の段差、点滅する信号、車が激しく通る道路の端、U字溝にフタしたガタガタな路肩、夕暮れせまる、ひんやりした風。
保育園のお迎え。ブランコに乗ってからじゃないとダメだった。商店街の10円まんじゅう。駅裏のみたらし団子。タコの公園で鬼ごっこ。野球は苦手だけどキャッチボール。楽しかった。
ギンナン拾ったり、ハゼ釣りを一緒にできて、しあわせだった。
今、子どもたちは、それぞれに暮らしている。自分なりに生きている子どもらを応援し見守っていたい。
ちいさな手でつないでくれた、かけがえのないしあわせを、思い出した日。
両親にも、きっとこんな気持ちで育ててもらったたんだと思う。
自分の子どもがしあわせそうに暮らしているのが、一番のしあわせだと思うから、自分らしく楽しく過ごしていることが分かるように機会をつくって顔をみせようと思う。
ふうせんかずらの
可愛らしいタネをくれた日
大切な思い出