★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

構造主義の人と音楽

2013-10-09 23:47:07 | 思想


「構造」という発想が、クラシック音楽と強い関係性がありそうだなどとは、わたくしでさえ中学生のときに思いついたのだから、特に構造主義の大家と音楽を論じてみるということ自体は、それほど新奇でないように見える。ベリオの「シンフォニア」に、レヴィ=ストロースが引用されていることもわりと知られている。しかし、「ベリオのオマージュ」の章を読むと、なかなかこう分析出来るものじゃないな、と感心した。著者はレヴィ=ストロースの「相同性」の観念に批判的であるが、私は相同性を呪文のように唱えているうちに、シューベルトの歌曲みたいなものも出て来ないとは限らないと思うのである。(違うか……)


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