★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

Heil mein

2017-04-12 23:17:48 | 思想
人手不足も、緩やかな景気回復も、森友もシリアも、浅田真央への質問も嘘ばっかりやな、と思う今日この頃ですが皆さん、いかがお(rya



確かに、不穏な空気がただようになった。戦争が案外つまらない理由から起きるように、日常的にもつまらないことから事が起こる。しかし、本当にそれが本質的につまらないことかは別問題である。アメリカのバノンの周辺で「ハイルヒットラー」もどきの行動が起こるのはわかるが、我々の周辺だってあやしいもんである。省庁でも国でもなんでもいいが、それ等を背負って?とつぜん「Heil mein~」と言い出す人間はもう我々の周囲に日常的に存在している。それがわからないのは、本人だけで、――いやわかっていないかどうかはわからないのであるが…。我々としては、こういうご時世、自分に「嘘をつけ」と言えなくなったらおしまいである。正気を保つためというよりも、――いや、なんであろう?確かに、文学者が描いてきたように、罪障感は自我にとって厄介な代物であり、それよりも思い切って嘘を大声でついてしまおうとする連中がいる。つまり、嘘つけと言うことと嘘を大声でつくことは同じような現象の現れ方の違いかも知れないのだ。

われわれにとって、こんな自我の現象は、「自明の理」だ。しかし、相変わらず、組織の処世のために口を封じていれば安泰だと考える人々がいる。まったく見通しが甘いと言わざるを得ない。

道化の華とマーニー

2017-04-12 01:23:10 | 文学


時々読むと「道化の華」というのはやっぱり天才的だと思う。最初に読んだのは大学の時だが、大半は退屈だった。しかし最後の場面はすげえなと思った。今もそう思う。ジブリ映画ばっかり観ているとこういう天才がわからなくなるのではあるまいかと思われる。私がジブリ映画のすべてより太宰治を先に読んだことをとても幸運だと思うの。

で、予習のために「思い出のマーニー」を観る。