塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り 近代工芸の名品 色鍋島

2012-02-06 05:58:16 | ミュージアム巡り_2012
 東京国立近代美術館工芸館で、昨年から伺いたかった展示会を閉
館期限ギリギリで訪れた。今回のテーマは「人間国宝と近代工芸の
名品」と題したもので、重要無形文化財保持者いわゆる人間国宝を
主に、伝統工芸品の技の粋を表現された作品が厳選されて、約110
点が展示されていた。その中で私個人が感嘆した作品を取り上げる。
 まず始めに「色鍋島」。色鍋島の元である有田磁器は1610年に
日本で初めて焼かれたもの。1640年ころに中国から色絵技法が伝
わると、その頃より初代・今右衛門も色絵付けを行っていると伝わ
る。
 鍋島藩では市場に出ない贈答や献上品、城内用品として磁器を制
作させるため、藩の「陶器方役」として優れた陶工を選び、色絵付
けには今右衛門が担当した。江戸中期の古文書には今右衛門家の赤
絵技術を“本朝無類”として、その優秀さを認めている。

 その今右衛門家の十二代目の作品がこれ「色鍋島唐花文花器」
(1972年作)と「色鍋島更紗文八角大皿」(1962年作)。

 また、十三代目の「色鍋島薄墨草花文鉢」(1978年作)も展示
されていた。
(東京国立近代美術館工芸館:千代田区北の丸公園1-1)