手作りの趣味を持つ「お絵描きやさん」

北海道産のパートナーNと暮らすワーキングババ
娘3人・孫ッチが3人、休みなし
品川生まれの品川育ちです

日光・田母沢御用邸記念公園に行ったよ~ 剣璽の間・杉戸

2017年08月22日 | 旅行

まだお二階にいます

ここは剣璽の間 大正天皇が長期にわたってご滞在されたために作られたそうです

皇室に伝わる三種の神器のうち、剣と勾玉を安置した『劒璽の間』の御厚畳を有職故実に基づき復元

突き当たりの襖の奥に繧繝縁の畳が敷かれています

自然乾燥した稲藁 通常の畳の2倍の厚さ 畳縁は正絹!

ご寝室(奥) 御次の間(手前)

お部屋は檜の角柱と杉の面皮柱を交互に配列した珍しい作りとなっています

部屋の四隅には蚊帳を釣る滑車と金輪があります

4枚の畳の縁がピッタリ合うように作られています 職人さーん!凄い

ご寝室は照明器具はなく、燭台が使われていたそうです

そのため部屋の天井の隅には排気のための装置があります

杉の板戸に舞楽「陵王」・絶世の美貌で知られた蘭陵王(陵王)

外見こそ優美であったが内実は勇壮であり、武だけではなく文にも造詣があったことが

天皇・皇族に好まれたのかもしれません

右手に見える手すりは三階にあがる階段ですが

冬しか公開されていませんでした(T_T)

2階から1階に降りる時に、またスタッフさんから

「何か気づきませんか?」と謎掛けされました

!!!階段を支える柱がありませ~ん!!!

だから1階部分はスッキリ

御座所・御次の間 天皇陛下が日常的な公務をされるお部屋

居間にあたる場所で唯一の欄間(間越化粧透かし欄間)があります

水流を表す竹に浮かんだ桧扇

扇にはそれぞれに「薔薇・花菖蒲・山吹・山水」が配されています

これも舞楽・・・だと思います

廊下は外側・部屋のすぐ脇と二重になっています

内・外廊下の間にはめられていたと思われる杉戸は外されて

脇に展示してありました

杉戸には猫も描かれています 白黒斑と白猫

平安時代の書物には、黒・キジトラ・キジトラ白・白黒しか出てきません

三毛・茶トラ・白などの毛色が登場するのは江戸時代から

江戸時代まで4種類のニャンコだけしかいなかったわけではないと思いますが・・・

ということでこの猫ちゃんは江戸時代以降のニャンコということ、です


日光・田母沢御用邸記念公園に行ったよ~ 御学所・御日拝所

2017年08月21日 | 旅行

突然ですが、お手洗い(はばかり)です

お手洗いは畳敷き手を洗う場所がないのできっと桶のようなもので

手を洗われたのかもしれません

大正天皇の時代はご自分で拭かれたりはしなかったと想像すると

それでも問題はなかったのかな?なんて

ここにも使用人の通路 白い砂利の部分は雨だれ受けと思われます

御学所の濡縁 黒漆のガラス戸だけがまだちょっと浮いている感じ

内部は絨毯敷き

丸窓からはくっきり切り取られた絵画のよう

ここは紀州からの移築 元々梅の間と呼ばれていたようです

菅原道真が梅好きであることから学問の部屋にされたのかも?

それにしても静養中なのに学問とは・・・

これも釘隠しなのでしょうか? 雷の多い栃木っぽいイメージにも受け取れます

シルク混の畳縁は早く擦れてしまうのだそう

昔から畳縁は踏まないようにとおばあちゃんに言われたなぁ

御日拝所の違い棚 棚の右側には床の間があり

落とし掛けが黒漆で弓のように山の形になっていて

書院建築の定義からは外れているようです

このお部屋はまだ修復中です

御日拝所の絨毯 落ち着いた色目です

お部屋には長押がないので縦のラインでさっぱりしています

窓の外の手すりや外欄間(?)は 雨戸の内側なんです

もうかなり樹木が育ってしまっているので分かりにくいですがと前置きをされ

スタッフの方が「ここから天皇陛下が皇居内宮中三殿を遥拝されていらっしゃいました」と

教えてくれました

雨戸の開け閉めが上下にスライドする珍しい仕掛け 

雨戸を閉めたところ

1階も同様 この方式だと戸袋が要らないのだそうです

ガラス戸の隣に雨戸を引き上げる白い紐が見えます

軒下も特別な作り!

縦横の直線のバランスが心地よい~

和紙張りの壁(和紙を11枚重ねて貼っています)を黒い廻縁で押さえています

天井の廻縁には赤松の樹皮が使われるなど、質素に見える割には

かなり手の込んだ作りのお部屋です

スタッフさんが雨戸を閉めるのを見せて下さいました

ガラス戸の外に並べられる雨戸は

視界の邪魔になる戸袋を省略するために

板張りの外廊下の角で回転させて方向を変えます

手を離しても落ちません! 手品ではありません 

この方法は修学院離宮でも使われていました

忍者屋敷ではないですが、驚きな仕掛けに驚かされます

これだけお部屋が丁寧に作られていると菊紋の瓦が少し厳しく感じてしまいます

御所鬼(巻物が3つ乗った瓦の端っこの部分)は約140種類あると言われています

次は「剣璽の間」に進みます


日光・田母沢御用邸記念公園に行ったよ~ 謁見所に溜息

2017年08月20日 | 旅行

大正天皇が皇太子でいらした時からのご静養地

田母沢御用地は昭和22年まで使われたそうです

敷地面積は11900坪! お部屋は106室

見学者は唐破風の車寄せから入ります

造営当時からあるガラス工芸・江戸切り子の照明

いきなり釘隠しが金ピカ!

絨毯も柄が細かい

部屋にいる人が庭を見るための工夫がなされているといわれています

英語字幕のついたビデオもありました

天井が高いー

従姉に言わせると昔と展示方法が違うかも~?らしい

きれいに整備され、良い方に改善されたみたいです

庭も東西南北や中庭がそれぞれ違った趣

風や明かりを効率良く取り入れられます

謁見所入り口ではない場所の釘隠しは金ピカではありません

ハレとケの違いでしょうか?

こちらの戸の取っ手は金ピカ

中国風の襖絵が展示されています

中国の子どもが獅子舞で遊んでいる襖絵

獅子の顔が青い

釘隠しや襖の取っ手もわかりやすく展示されています

釘隠し一つは5つの部品が組み合わさっていることに驚き

畳縁の展示 忠紋縁(大紋高麗縁) 繧繝縁(一番格が高い)

身分によって使える畳(縁)が決められています

十六八重表菊紋がガラス戸にも!

戸に嵌められたガラス自体が古い波ガラス

建物の下の石段は職人や使用人が使ったもの

これは京都の御所などにもありました

饗宴に使われた表御食堂 床材の組み方が複雑!

欅の柾目寄木張りと言うのだそうです

ビリヤード部屋(御玉突所) 照明のデザインがステキ

部屋の角の蛇口ですが、右からは水・左からはお湯が出たそうです

床は欅の寄木張り 天井は檜の猿頬竿縁天井(調べないと読めないっ)

一つ一つに手が込んでいます

左から天井を洗う前→水洗い→丁寧な水洗い→灰汁洗い

順に参加した木材が白く洗われたのがわかります

電気の傘もひとつで華やか

電気のスイッチ 間違えて消してしまいそう

不用意な破損事故が多いそうです 気を付けなければ!

小さいけれど菊紋 手で触れにくい~(^_^;)

謁見所に向かいます

天皇から庭にかけてうっすら斜めになっています

庭がよく見えるようにしているとスタッフさんから伺いました

書院作りの畳の部屋に絨毯敷き

椅子の左隣は帽子を置くのだそうです

天井の下に柱を隠し、ぐるりと白くなっている壁を蟻壁というそうです

それによって天井を浮いたように見せることで

圧迫を感じさせない作りにしています(写真では見切れています)

皇族の方々のおしるしも植えられているそうです(私にはわかりません・・・)

障子の縦桟は左右で厚みが違っていたり

閉めた時に隙間がないようになど考えられています

黒に金!映えます

それは書院窓に付けられた錺金物

スタッフさんのいる広縁、庭に向かって斜めになっています

部屋の中から庭が見やすいなど、これも天皇陛下中心の作り

広縁が2段!! それでも庭がよく見えるような工夫

天井の張り方も天皇陛下が歩く方向にあわせて

木材の切り口が見えないようにしてあるとのこと!?

はぁ~っ! もう溜息しか出ません 凄いー!


何十年かぶりの東照宮っ!(眠り猫から本殿)

2017年08月19日 | 旅行

立て看板の上には「眠り猫」がいます

眠り猫の前も止まって撮影はしないでと言われています(T_T)

この奥には奥宮(徳川家康が眠る)があります

日本猫・和猫の特徴が出ています

例えば、丸い体、短い足、顔が丸く大きめで

頬が出ている、釣り上がった目、尖っていない耳・・・でしょ?

三毛猫と思っていましたが、白黒斑なのかな?

三毛だったらメスだけど、白黒斑だとオスメスどちらかという疑問が残る~

御存知の通り眠り猫の背部は雀

こちらはまだ修復が始まっていない様子

回廊の前に金属製の灯篭 6人の天女が楽器を持っています

まだ神仏習合であったせいか天女の上には独鈷

下には家康が大御所になってから使用したという五三桐も見られます

(アクリル板越し)

回廊の彫刻の一つですが、気になった部分があるのです

鴨のはずなのですが「ヒゲ」があるのです

仏像のように男女関係なくヒゲを付けるような感覚なのかしらん?

などと考えながら進むと立て看板に気づきました

本殿は「撮影禁止」、分かりました! 

スタッフの方から説明を受けつつ鳴龍の響きに感動~(*^_^*)

それにしても説明スタッフさん、笑いもとるし英語もペラペラでした

本殿の中は撮影禁止なので外から極彩色を記念にとどめます

本殿前の唐門

中国の伝説などから栄貴を忌み嫌う、孝行のエピソードが

これでもか~!と飾られています

ううう、これもぶれちゃった~ (>_<)

でも神輿舎の天井の天女がどうしても撮りたかった!!美人で有名らしいです

もうっ!近いうちにリベンジするぞ!

と、自分の気持ちを確認して参道を戻ります

石鳥居まで戻りました

大きいからなのか、何かで崩れてしまったのを直したのか?

笠木の中心に組み木・・・組み石?がなされています

高さ9mの鳥居の足には「黒田長政」=「黒田筑前守藤原長政」と彫られています

九州から福岡の石を運んで来たそうです

石工の工具の跡がくっきり残っています

400年以上前の仕事です  すごいな!

徳川宗家プロデュースの「葵もみじ」

白あんに勝栗が入った紅葉饅頭 

もみじまんじゅうは広島のイメージですが

これは江戸城にあった紅葉山東照宮に因んだいるのだそうです

陽明門 平成の大修理完成!の幟が甲良宗広像のすぐ近くに揚げられています

家康の遺言を守り家康の遺体が日光山に遷されました

その時に甲良宗広が日光東照宮の設計・施工を指揮したとのこと

従姉の息子くんが働いていたという金谷ホテル入り口

実は「金谷ホテルのカレーライス」が食べたい!と従姉に伝えていたのですが

「今度にしよっ!」と先送りされてしまいました(^_^;)

ううう・・・カレーライスぅ~!!!

やっぱりまた来なくちゃ(*^_^*)


何十年かぶりの東照宮っ!(陽明門~眠り猫直前)

2017年08月18日 | 旅行

今年の3月に44年ぶりに修復された陽明門

白いですねぇ!

随身も金箔で立派になっています

虎皮に座り、ドヤ顔?に見えますなぁ

止まって撮影することが出来なかったのでブレブレですが陽明門の真下

至るところに神獣・霊獣が存在しています

狛犬さんも片方しか撮ることが出来ませんでしたが

この吽コマさんはツノがないという珍しいワンちゃんです

見ていて飽きないことから「日暮の門」とも呼ばれていて

故事逸話・子どもの遊びなど500以上の彫刻が施されています 

足をとめてゆっくり見られないのでとても残念~(^_^;)

本殿の唐門 ここも胡粉で白く塗られています

門の屋根・唐破風の上には神獣「恙(つつが)」

4つ足に手錠(足錠?)が嵌められていますが、悪いヤツかも?

回廊は一枚板の透かし彫り どこまでも彫刻づくしの東照宮

陽明門から眠り猫・本殿へのルートには石畳が敷かれています

これに沿って進むと~

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 ついに眠り猫ちゃんとの再会です! やっほー!楽しみ☆