NPO九州森林ネットワーク

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視点の違い

2003年10月17日 17時05分24秒 | <九州連絡会議(旧コメント)>
お名前: 吉弘 辰一 [p1173-dpb02harasi.oita.ocn.ne.jp] 2003/10/17/(Fri) 21:17
佐藤先生のご意見を伺ううちに、県の委員会での議論を思い出してしまいました。
森林政策、木材の流通に関する委員会ですが、私が投げかけた問題は
『さて、この委員会のメンバーの中に森林に日々関係した仕事を何人の方が成されているか?』 私は現実に起きている問題を生活実感として感じる事が大事では? また、現場の声を現場で聴く事こそが大事では??
と各委員さん皆さんに問いかけました。

誰のための政策か?もう一度精査していただきたいと.....。

林業の中で木材生産のサイクルは50年位と考えれば、どうしても長期の視点で政策の立案をせざるを得ません。  それには、政策を安定し機動的に持続させる面積と人が必要に成ると考えます。 ここで言う面積が前文におけるポイントです。
又、継続的な森林管理をして頂く人の配置も重要です。
これ無しには、出来ないのが日本の人工林です。 
これ等の事を考えれば、森から生まれる副産物の木を利用した家作りは間接的に森林を維持していく人達への応援になります。
しかし、やはりこの事だけで山守り人の生活や事業意欲の持続を計ろうとすれば、どうしても日々目まぐるしく変化する経済活動と密接な関係を持たざるを得ず、木の成長速度との矛盾にぶつかります。

現にあれ程叫ばれた枝打ち林業の結果は如何だったでしょうか?
一生懸命枝打ちをした結果の木が市場で持てはやされているでしょうか?
残念ですがNO!と言わざるを得ません。 世間では、むしろ節がある木が良いと言われているのが現実で、価格差も枝打ちの負荷価値?を反映しているとは思えません。残念ですが枝打ちの目的はなんだっけ?と考えさせられます。 やはり、生産する側にも理念と目的がハッキリしていなかったんでしょう。  
循環生産できる林業の面積は私が思うに毎年10町歩の生産として60年サイクルで乗して600町歩....こんなもんじゃないでしょうか?せめてこれ位の面積があれば経済林と環境林をミックスした政策が展開できる気がしてなりません。

もちろん、この森林面積を持続させていく人の循環や技術の創造も必要と成ります。 ここで言う雇用形態はハードとソフトに分離してソフトは常に長期の視点を持ち、ハードは短期の視点で現場の感じを政策に反映して行くのが大事に成ります。 ここに意欲的に林業に取り組もうとする人の力と創造性が出番と考えるわけです。

先日、国連難民政策のTOPを務められた緒方貞子氏がJAICAのTOPへの就任挨拶の中でこんな事を申されていました。
『私は、今までの仕事を通じて大事なものが何かを知っています。それは現場の声に耳を澄ます事です。 現場の声には創造性があります』
あの老齢の女性がとビックリしました。

先生、私の希望で以前役員会を共販所でした事が有りますね....。
あの時、皆さんに感じて欲しかったのは現実の木がどんなものが主に流通しているのかを現場で見て欲しかったのです。求めるものと現実の違いを。

国が苦し紛れに始めた分収育林制度に 今、有名大企業が関心を寄せ始めています。これ等の企業が健全な森林環境の保全に努力をしてくれれば万歳ですが、経済理念のみで山に係わり始めたら...?

やはり、次の世代への広い意味での財産継承として山や森は捕らえるべきと個人的には思います。