NPO九州森林ネットワーク

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Re: ETVを見て,,,,

2003年01月14日 06時35分08秒 | <九州連絡会議(旧コメント)>
お名前: 宮崎県諸塚村 矢房孝広 [61.127.250.115] 2003/1/14/(Tue) 09:18
 あけましておめでとうございます。
 年末のNHKの放送は、解りやすかったのでしょうか、反響がかなりありました。一番は、村の人が、よく見ていてくれて、今までと産直住宅への評価の仕方が少し変わったようにも思えました。
今回のNHKの意図は、産直住宅の紹介ではなく、吉弘さんのご指摘の「信頼関係の中にある社会構造への警鐘」だったと思います。経済中心ではなく、人間関係を中心にした地域社会のあり方を、まだ形の残る山村から情報発信してきたのが我々の歴史なのですが、それが番組のスタッフの意図としっかりつながったのだろうと思います。
 都市と山村は、経済の構造的な問題から対立したものと見られがちです。(正直メディアの影響だと思いますが)地方民の多くは、農山村は何もなく貧しいが都会は豊かな楽しいところだと思っているし、都市民は今の山村をゆったりした詩的なもの(ノスタルジー)として認識しがちです。両者の視点は直接的には相反しますが、それを反面精神的なもの、人間という切り口で見ると都市民の精神的な潤い、癒しには農山村は必要で、人口が少なく人間関係のみで成立する農山村自立へのバックグラウンド形成には都市のマンパワーは不可欠なのです。つまり都市社会と山村社会は、精神的な連続性を持つことが双方の成立要件と考えます。
 資本という第三者を介在させる経済システムで完全に分断された都市と農村とを、いかにゆるやかにつなげ、本質的な意味で循環型社会を実現すること、関係と価値観の連続性を維持することが大事だと思います。
 これは難しそうに見えて、実は簡単なことで、自分たちのことを自分たちで理解し、行動しようとする意思で決まるものだと思います。それは世代や地域の情報交換は第三者ではコントロールできないからです。農林業の不振と、社会問題化している食の信頼性崩壊の原因は、ほぼ同根であることに皆が気が付いてほしい。
 長くなりましたが、この詳しい内容は諸塚村HP(グリーンツーリズム-まちむら応縁倶楽部)の拙文「森林を守る―関係と価値観の連続性の回復へ-」のなかで書いていますので、もし異論反論のある方は、是非ご意見ください。
 それと「今の時代が当たり前の若い人達にとっては・・・」というのは確かに「おばあちゃんの田舎」でしか良好な人間関係を経験していない世代がどう考えるかという側面もないではないのですが...。
 でも、大丈夫だと楽観しています。価値観は多少違うかもしれないが、少し考えれば理解しあえる。みんなが心の余裕を持てば大丈夫...。山の時間はスローライフです。

ETVを見て,,,,

2003年01月01日 06時37分40秒 | <九州連絡会議(旧コメント)>
お名前: 吉弘 辰一 [p1041-dpb01harasi.oita.ocn.ne.jp] 2003/1/1/(Wed) 19:58
あけましておめでとうございます 
さて、この前のETV特集を見ました。
矢房さんや松下さんの御活躍の様子が手に取るように伺えられました。
今回、林業を介して問いかけられた問題は現代社会が持つ不安定な信頼関係の中にある社会構造への警鐘ではと思いました。
番組の全体に時代の変化とその中に生きらざるを得ない個人と社会との係わり合いが、崩れかけた信頼関係の糸でようやく繋ぎ留められている様子がマザマザと感じられました。

ただ、この信頼関係を取り戻そうとしているのは番組の中のゲストの年齢を思うに、以前に良好な信頼関係を経験した人達のような気がしました。

とすれば、今の時代が当たり前の若い人達にとっては......

ん~~ 木以外に考えさせられた番組でした。