以前、漫画などのメディアは時代を映す鏡、だと言いました。現代人の食志向というのも、当然メディアは表しています。またまた『クレヨンしんちゃん』を使わせてもらいますが、幼稚園児のしんちゃん一家が主人公のこの家族漫画には、当然食事シーンが多く登場します。そのようなシーンはたいてい、「肉や魚料理はご馳走でおいしく、野菜はまずい」という前提で描かれています。一家が三重県に旅行して温泉ホテルに泊まったときは、「肉も魚もうまいや。三重県サイコー!」という台詞が登場しました。今の時代、肉か魚がおいしければご馳走だとよべるようです。
「野菜はまずい」という暗黙の了解の下に描かれているシーンもあります。
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泊りがけでスキー旅行に来て、夕食中の園児たち。ある事情により、友達の野菜天ぷらを食べる「はめ」になったしんちゃん。それを見て、担任の吉永先生が発した言葉。
「(感動して涙ぐみながら)偉いわしんちゃん、友達の犠牲になって・・・。」
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野菜の天ぷらを食べるのが「犠牲」?友達の分の野菜天ぷらを食べることは「犠牲」なのです!つまり、野菜はまずい、のです。
人間の舌というのは元々、砂糖や肉をおいしいと感ずるようにできている、ということをちらっと聞いたことがあります。わたし自身、子どものときより今のほうが野菜がおいしいと感じる、のも確か。ただ、問題だと思うのは、『クレヨンしんちゃん』を読む多くの子どもたちが、「野菜嫌いなのが普通なんだ」と、無意識に思うことです。子ども達が親しみを感じる漫画が、「クレヨンしんちゃんも野菜が嫌いだよ。野菜ってまずいよね」という免罪符を子ども達に与える影響、というのは大きいのではないかと思います。このような時代だからこそ、「media literacy」というか、メディアを見る目を養う必要性があるのでしょうね。食育も必要だと思うけれど、子どもは(大人も)メディアとの付き合い方も学ぶ必要がありそうです。
それに、肉食の方がベジタリアンを不思議に思うことの一つに、「なぜ、そんなまずい野菜ばかり食べてるんだろう」という疑問があるのではないかと思います。食というのは、健康を維持するという実用的な目的のほかに、「おいしいものを食べる」という官能的な悦びもあります。しかし、「肉や魚はおいしいけど、野菜はまずい(または、少なくとも肉や魚のほうがおいしい)」と思う人にとって、ベジタリアンというのは、食における快楽的な部分を否定している人、だと映るようです。「食における快楽を否定し、まずい野菜ばかり食べて、健康のために、ひたすらストイックに生きるベジタリアン」・・・。わたしを含めたベジタリアンにしてみれば、食における快楽の部分を否定しているわけではないのですが。
「野菜はまずい」という暗黙の了解の下に描かれているシーンもあります。
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泊りがけでスキー旅行に来て、夕食中の園児たち。ある事情により、友達の野菜天ぷらを食べる「はめ」になったしんちゃん。それを見て、担任の吉永先生が発した言葉。
「(感動して涙ぐみながら)偉いわしんちゃん、友達の犠牲になって・・・。」
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野菜の天ぷらを食べるのが「犠牲」?友達の分の野菜天ぷらを食べることは「犠牲」なのです!つまり、野菜はまずい、のです。
人間の舌というのは元々、砂糖や肉をおいしいと感ずるようにできている、ということをちらっと聞いたことがあります。わたし自身、子どものときより今のほうが野菜がおいしいと感じる、のも確か。ただ、問題だと思うのは、『クレヨンしんちゃん』を読む多くの子どもたちが、「野菜嫌いなのが普通なんだ」と、無意識に思うことです。子ども達が親しみを感じる漫画が、「クレヨンしんちゃんも野菜が嫌いだよ。野菜ってまずいよね」という免罪符を子ども達に与える影響、というのは大きいのではないかと思います。このような時代だからこそ、「media literacy」というか、メディアを見る目を養う必要性があるのでしょうね。食育も必要だと思うけれど、子どもは(大人も)メディアとの付き合い方も学ぶ必要がありそうです。
それに、肉食の方がベジタリアンを不思議に思うことの一つに、「なぜ、そんなまずい野菜ばかり食べてるんだろう」という疑問があるのではないかと思います。食というのは、健康を維持するという実用的な目的のほかに、「おいしいものを食べる」という官能的な悦びもあります。しかし、「肉や魚はおいしいけど、野菜はまずい(または、少なくとも肉や魚のほうがおいしい)」と思う人にとって、ベジタリアンというのは、食における快楽的な部分を否定している人、だと映るようです。「食における快楽を否定し、まずい野菜ばかり食べて、健康のために、ひたすらストイックに生きるベジタリアン」・・・。わたしを含めたベジタリアンにしてみれば、食における快楽の部分を否定しているわけではないのですが。
ファミレスやコンビニのお弁当、居酒屋、
全て味が濃い気がします。
そんな中で、
野菜そのものの味って
ほとんど感じられなくなった気がします。
野菜は味がしない=不味いにつながっているのでは?
アメリカの真似をして表現の自由というのも、モラルを無視して洗脳の域に入っていますね。
「ただ、問題だと思うのは、『クレヨンしんちゃん』を読む多くの子どもたちが、「野菜嫌いなのが普通なんだ」と、無意識に思うことです。子ども達が親しみを感じる漫画が、「クレヨンしんちゃんも野菜が嫌いだよ。野菜まずいよね」という免罪符を子ども達に与える影響、というのは大きいのではないかと思います。」
これは本当におっしゃるとおりです。
味が濃い、というのは言えてますね。そういう料理というのは、まずい素材をごまかすために、調味料をたくさん使用しているのではないかと思います。そういう料理は、いくら安くても食べたくないですね。
vegi3さん、
メディア側にいわせれば、「自分達は社会改善の慈善事業をしているわけではない」ということでしょうが、そんなメディアに対して、庶民は批判精神を常に持っていなければならない、と思います。