oregonian way of life. 

オレゴンでの学生生活から南下して社会人生活へ。IT産業でホットなサンフランシスコ・ベイエリアで地味~に文系の仕事してます

日本化するアメリカと、アメリカ化する日本?

2006-03-02 | "Green"
  …「○○小で、一部児童が下校時の不審者対策として、全国で初めて定額タクシーの試験利用を始めた。乗降の見守りや運賃など保護者の負担は増すが、「安全には代えられない」という。...団地住民の不安は大きく、児童の保護者でつくる「育成会」は1月、学校と相談してタクシー下校を始めた。2月7日にはタクシー会社の協力で、通学用では全国初の定額運賃(800円)で利用できるようになった。集団下校日を除く週4回利用し、児童1人当たりの月額は2500円程度。
  会長の○○さんは「…金銭面などで保護者の負担は増すが、子どもを守るため。仕方がない」と話す。
  利用する場合、まず予約当番の保護者がタクシー会社に利用日の必要台数を連絡。校内の乗車場所でも、2カ月に1度回ってくる当番が乗車を確実に見届ける。学年ごとに違う下校時間に合わせ、出発は午後2、3、4時台の各1回。保護者が点呼のうえ、児童が1人ずつ乗り込む。(YAHOOニュース、毎日新聞3/2/2006より)

治安がいいことで有名だった日本は、今や昔。安全対策の一環として、学校下校時にタクシー利用を認める学校まで出てきましたね。『自転車でエクササイズ♪』で紹介したように、「学校までは徒歩や自転車で」という声がアメリカではでかくなっているけれど、日本では逆に、「歩くのは危ないから車利用を」?昨日取り上げた新聞記事を書いた方が以前東京に住んでいたとき、「小学生の息子は、学校の登下校は徒歩を義務付けられた(こうやって日本人はよく歩くから太らない)」と書いておられました。が、「日本の小学生は学校まで歩く」というのが常識ではなくなってくるのかもしれません。

わたしが上記の記事を読んで疑問に思ったのは、保護者の方が一緒に歩いて帰れないのか、ということです。タクシー会社に連絡を取ったり学校で乗車を確認したりするなど、それなりの時間と手間をかけているようですが、その手間と時間を、子どもと一緒に歩くことに使えないのでしょうか?上記の記事を読んだだけでは実情は分かりませんが、タクシーを利用する以外、本当に子どもを守る手段というのはないのでしょうか?

寿司を食べたり学校まで歩いたり、アメリカは「肥満防止は日本に倣え!」と言わんばかり。その日本は、車利用が前提の郊外型大型店が増加するわ、下校はタクシーを認める学校まで出るわ・・・。『日本人女性は老けないし、太らない?』で言ったように、日本でも子どもの肥満が注目を集めつつあるようですが、近い将来、現在のアメリカのような深刻な問題に発展するような予感・・・。

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5 コメント

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まじ、暮らしづらい世の中です (Be Organic)
2006-03-02 16:47:23
田舎や郊外では、子供狙いの不審者が続出しています。子供の健康とか体力づくりなどと言っていられる状況ではないようです。

長野五輪の折、アルペン、スノボ会場だった志賀高原の近所に住む親戚は、やはり通学路に不審者が現れるため、登下校時子供につきそっています。



保護者が子供と一緒に登下校するといっても、私の親戚は時間に都合のつきやすい農家だからできるのであって、サラリーマンで共働きの家庭では非常に難しいことです。近くに自分の親がいれば頼めるでしょうけど、そんな恵まれた人は少数です。



父親は夜遅くまで会社にこき使われており(日本の父親は、夜11時台に帰宅する人がいちばん多い)、それでも収入は少ないので、大抵の家は母親が働いて家計を支えています。子供を送り迎えするとなると、朝早く家を出て夜遅く帰る父親の協力は期待できず、いきおい母親に負担がかかります。

実際、子供の送り迎えのために、仕事やパートさえ辞めなければならない母親が出てきています。同時に家計は火の車・・・。



私が小学生の頃の横浜は、はっきり言ってすごく妖しい、危ない街でした。下校中に不審者がついてきたこともあったし、浮浪者や酔っ払いに持っていたお菓子を取られた子もいました。

でも、商店街が通学路だったので人目はありましたし、街には顔なじみの人も大勢いました。



最近は猟奇的事件が多いうえ、近所とのつきあいもなくなっています。それは中心街よりむしろ、郊外や田舎で顕著であるような気がします。
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Unknown (蘭丸)
2006-03-02 22:25:40
Be Organicさんの言うとおり、

日本では子どもを狙った事件が増えていて

共働きの家庭も増えています。

子どもを1人で登下校さすのは心配だけど

自分が送り迎えするのも難しいというのが

現状でしょうね。



私は収入が低くても良いから

登下校に子どもと一緒に歩いてあげられる親に

なりたいと思ってはいますが、、、

日本が安全なら

こんな心配しなくて良いんですけどね。
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コメント、ありがとうございます (しんのすけ)
2006-03-03 05:21:19
記事に出てきた学校も、そんな都会ではなかったと思います。都会だけではなく、郊外や田舎まで治安が不安になるとは深刻ですね。治安が悪くなっているというのも、少子化の原因の一つでしょうか?
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Unknown (enjoy_lohas)
2006-03-03 08:04:24
こういうことを書くと反発を感じる人も多いのかもしれませんが、こういう事件がおきるたび、ライフスタイルそのものを見直せ、発想の転換をせよ、といわれてるような気がしてしまいます。サラリーマンで安定収入を求めるから時間がない。時間がなければそんな仕事やめちゃうという選択肢もあるのに、そちらは見ようとしない人が多い気がします。私のまわりでは何人かキャリアをバサっと切捨て子供といることを選んだ友人がいますが、収入は半分以下になったけど“生活”を楽しむ余裕ができたと幸せそうです。お金がなければプランター栽培で自分で野菜を育てるということもできるし、工夫次第。保育園や祖父母に子供を育ててもらって時間もお金も余裕がナイってなんか本末転倒・・・。昔は今より全体的に貧しかったのに子沢山で食卓には笑顔。今は夫婦あわせると1,000万円以上の年収があっても“お金がないから子供は一人まで”、食事はバラバラ。社会が荒れるのにもうなづけます。私はいわゆる子供好きではありません(むしろ苦手)が、お金がなくても節約工夫で子供とできるだけ長く一緒にいて楽しむ方を選びたいです。
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同感です (しんのすけ)
2006-03-03 13:26:25
実際にお子さんがいらっしゃるenjoy lohasさんだからこういうことが言えますね。わたしは気楽な独り者なので、わたしがこういうことを言うと、「実際に子どもを持ってから言え!」と怒鳴られそうです。



それでもあえて言わせてもらうと、わたしはenjoy lohasさんと同意見です。この記事の保護者の方たちは、小手先だけで問題解決をしようとしているように見えます。理由はどうであれ、タクシーで下校というのは、わたし個人は賛成しかねます。肥満化だけではなく、何かしら否定的な影響を子どもに与えそうな気がします。
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