oregonian way of life. 

オレゴンでの学生生活から南下して社会人生活へ。IT産業でホットなサンフランシスコ・ベイエリアで地味~に文系の仕事してます

人力車は民主主義の象徴?

2006-07-29 | 自転車
この町のダウンタウンで昨日の夕方開かれたのが、「People Powered Festival」と題した自転車の祭典。自転車の利用促進を目的としたのであろうこの祭典、「フェスティバル」と呼ぶにはちょっと苦しかったような・・・。市内のいくつかの自転車屋&団体がブースを設置していたけれど、人はほとんどいなし、屋台はホット・ドッグ一台のみ。ステージで演奏していたバンドの大きな音が逆に、フェスティバルの寂しい雰囲気を増幅していたような・・・。

祭典自体よりもわたしが興味を持ったのが、このフェスティバルの名前。「Bicycle Festival(自転車祭)」と素直にいわずに「People Powered Festival」と銘打っていますね。「People Powered」とは、「人間(people)の力で作動させる(powered)」いう実際のテクニック以外に、政治表明(political statement)でもあるのでしょう。「自転車=people powered」ということは「車=oil powered」であるように、自動車と対比してみると分かり易いですね。世界総人口5%のアメリカが30%の石油を消費しているほか、戦争反対派が主張するように、イラク戦争の真の目的が中東での石油利権の確保にあるのならば(写真下)、「oil powered=資源乱用、公害&地球温暖化悪化、戦争加担」。車を運転するということは環境破壊に加担するだけではなく、一部の政府高官や石油ビジネス(つまり、エリートたち)を儲けさせること?



対照的に「people powered」の「people」とは、リンカーン大統領の「government of the people, by the people, for the people (人民の、人民による、人民のための政治)」という文句で有名なように、一般市民のこと。エリートだけではなく、一般市民も政治/経済/社会/文化的powerを持っていることが、民主主義の基本。「people powered」である自転車に乗ることは、民主主義を体現することになるのでしょうか?エコの立場から自転車を利用するだけではなく、「アメリカの伝統である民主主義を守るためにも自転車を!」というのが、「People Powered Festival」という名前に込められたメッセージであるとわたしは解釈しました。

ちなみに、「People Powered」って日本語に直訳すると「人力」。ということは、人力車って民主主義的な乗り物?人力車は人間の脚力で動くエコな乗り物。自動車よりも歩行者と自転車優先の街づくりを今後推進するならば、タクシーの代わりとして人力車を復活!?(今では自転車タクシーもあるけれど。)運動部の学生なんて、トレーニングとアルバイトを兼ねて人力車の車夫(婦)をするとよさそうですよね。夏はむちゃくちゃ暑そうですが。

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