われらしんじんのこども

真人幼稚園の子どもたちの日々の様子や、
  楽しいエピソードなどをお伝えしています。

春一番が吹いた!

2011-02-24 23:04:44 | Weblog

 皆さんこんにちは。ご機嫌いかがですか。今日は昨日よりも更に気温が上がり、園児玄関の温度計は正午現在18℃。四月の陽気でありました。ヒーターを消し、窓を開け放って、新鮮な空気を胸一杯に吸い込むと、春の匂いが感じられました。子ども達に誘われ園庭へ出ると、生温かな南風が吹いて来て頬に心地よく、新しい季節の到来を実感いたします。長い冬が終わり、暖かな風が吹く最初の日、こんな日に吹く風のことを「春一番」というのですね。今日はまさに春一番が吹き抜けた一日だったのではないかと思います。

 さて、いよいよ明日はわかば・年少組の子どもたちがリハーサルを兼ねた「子どもの発表会」をおこないます。今日は本番と同じ衣装を身にまとい、気分も新たに練習をおこなっておりましたが、きっとそれぞれのクラスが素敵なお芝居を披露してくれることでしょう。今から楽しみです。園に入ってまだ間もないこの子どもたちも今や立派なしんじんの子どもとなって、クラスが一丸となって劇を作り上げている様は、見ていて清々しいくらいの感動を覚えます。この子どもたちにも私たちが伝えたいと思う大切なものが、すでにしっかりと伝わっているようであります。

 私たちが何よりも一番伝えたいことは、ひとり一人がかけがえなく大切な存在である、ということです。ひとりでは決して成り立たないお芝居においては、クラスの仲間みんなの力が必要なのです。だからこそ、誰ひとり欠けてもうまくいかないし、みんなの心がひとつになって初めて素晴らしいものが出来上がる。そこが一番重要なことなのであり、わざわざ苦労に苦労を重ねてもやる価値があるのはそのためなのです。そして、自分ひとりでは劇は成り立たないということを経験することを通して、同時に、たくさんの人々のおかげ、世話になっているのだということを感じ取ってほしい。勝手に生まれて、勝手に自分ひとりで生きているのじゃないということを知ってほしい。人の世話になれるということは、つまり自分はみんなから大切にされている存在であるということなのだから。身の程を知り、わきまえ、感謝する心を胸に刻んでほしい。他人から大切に扱われた人は自分を大切に思うことができ、おのずと他人も大切にすることができるようになります。そうしてはじめて、ひとりの力では到底できないような大きなことも、みんなの力が合わされば成し遂げられるのだ、ということを知ることができるのです。この一年の終わりに行う一連の発表会の活動にはそのような意味も込められています。子どもたちひとりひとりの胸に届いていればよいのですが。

 そして、もう一つ何より重要なことは、お芝居に仕立てられた物語の世界を存分に味わい、楽しみ、思い思いの仕方で表現してほしいということです。空想の世界(想像性)に遊び、戯れ、お芝居のかたちに仕立てていくことを通して創造性(クリエイティビティー)を養ってほしい。これがやはり何よりもまず一番大切なことなのだと思うのです。物語の世界から有形無形に、無意識のうちに様々な事柄を感じ取っていく経験。人の心は(大人も子どもも)ある意味において物語でできています。生きていくためには物語の力が必要なのです。私たちはみなそれぞれ個人の差こそあれ、そこから多くのことを学んできたはずなのですから。それが、私たちの大切にしたい発表会に込めた最も重要な願いの一つであります。さあ、この一年の活動を締めくくるにふさわしい、わかば・年少・もも組の発表会が間もなく始まります。どうぞお楽しみに!

 明日も晴れますように!

 

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