昨日は、『夕学五十講』…野田稔氏の講演を聞いてきました。
<要約>
●元々温暖湿潤で、いざというときに癒しとなる安全構造があった日本の感情が
壊れてきている。それの象徴が、会社、学校、家庭…。
●人と人とのBasicな関係が相互関係がバブル崩壊後急激に変化
→・「組織全体」の評価から「個人」の評価重視
・「情緒」より「論理」優先
・「いつか」より「今」を重視
・EVA、ロジカルシンキング、BSC…などの導入
により、常に突きつけれ、違和感を覚える状況に。
(⇒部分最適の総和が全体最適となっていない現実があり、1つ1つは重要
だが、その歯車を動かす最後のパーツ”社員の感情”がないためにそれ
ぞれの歯車が噛み合っていない)
●”多重責務者”たる中堅以外に、新入社員や若手社員などが会社で放置の対象
となっている。これは下部組織がフラットで、それより上が多階層化している
という構造的問題もあるが、最大の問題は、個人個人の心の疲れを支えあうこ
とができなくなったこと
→昔は青年団やご隠居、「帰りに一杯」、家族、地域コミュニティなど、悩ん
でいてもはけ口になったり、心の解放する社会的装置が機能していたが、今
は仕事に追われ、自分たち自身の仕事で精一杯
●仕事が楽になっても、感情の問題は解決しない
⇒今、積極的に組織感情に向かい合うべきであり、それには
・ミドル力を高める
・職場力を高める
・会社作り力を高める
・感情力を開発する
の4つのことが特に必要。
いかに温かい感情を組織に持ち込むか…それには、やはり相手への思いやりが必
要であり、そのために相互理解のためのコミュニケーションはかかせません。
それを普段からどう築いていくのか…それは組織の問題はもちろんですが、それ
よりもむしろ個人の感情表出と心の回復が重要だと思います。
やはりまず自分がどう感情、心豊かに生きながら、人生の場面場面で湧き出る感
情1つ1つをどう自己分析して意識化できるか…という自己措定から始めなけれ
ばならないのかもしれません。
それがあって初めて他者理解が進み、相手への気配りや思いやりの心の実践がで
きるのでしょうから…。
野田稔さんという方は存じあげませんが、
コロンさんの書かれた要旨に、共鳴するのが
今の私の心境。
いえ、なに、大した問題があるわけではありません。
縁あって職場に居合わせる人たちと、
互いを思いやって仕事をしていく、
その大切さを再認識させてもらいました
コロンさんの向上心にはいつも一目置いています。
これからも様々なご報告を楽しみにしていますね。
私自身もこの講演を聴いていて、考えることはいろ
いろありました。
基本的にはクラス経営の観点でどう活かせるかとい
う視点で聴いていたのですが…ただ、クラス経営は
学校経営と相互に連関のあるものです。
職場全体の雰囲気、教師同士の協働意識…さまざま
な要素が絡まって教育効果が高まると思うのです。
ですから、その意味でもこのような講演を聴けたの
は私の今後の財産となりました。
ところで…私の向上心はというと、ほんとに微々た
るものですよ(笑)
ただ、最近、少し本の読み方を変えていて(フォト
リーディングもどきの読み方をしています…)、そ
の効果が一応出ているのか、この5日で13冊読めま
した。
それが最近できるようになったちょっとした進歩か
もしれません…(それ以外は取り立ててありません
(涙))