太田市長とれたて日記

清水まさよしが太田の元気をお届けします

NPOが参加するまちが元気をつくる

2009年12月14日 | Weblog

NPO法人「クラッセ」の吉田理事長などと話し合いをした。彼のまちづくり論は熱い。
「だれが悪いからまちが廃れる、なんて他に責任をなすりつけるようじゃまちづくりはできない」
水を得た魚のような、元気なNPOである。

 

NPOで成果をあげているところは少ない。
「なあんだ、こんなものか」という限界を感じてしまう事業が多いのではないか。市民を巻き込むところまでいかないままで終わってしまう。まあ、それほどの責任感もなく使命感もなく思いつきではじめて「止めとこっ」と活動中止になる。
別に、それでだれかに迷惑かけているわけでもなく問題になることもない。
県内でいくつのNPO法人があるか知らないが、活動が注目に値するようなグループは聞かない。

 

「クラッセ」、名前は古風?だがやっていることは現代にぴたりとマッチングしている。
主たる事業は英語教育、教育なんていうと学校が怒るだろう。ここは子どもたちに英語に慣れ親しめる環境を提供した。
子どもたちにはじまって、今はお年寄りまで『英語』を武器に市民に元気を与えている。お年寄りは若い美人の講師に釣られてやってきている感もあるが、でも、お医者さんに行ってとぐろを巻いているよりずっと健全だ。
やっかみが出るほど繁盛している。
以前、見に行ったらちっちゃな子が集まって英会話を学んでいた。お母さんがいっしょだから静かなまちに別天地ができたようだ。狭い敷地に人が右往左往している。まちのど真ん中の掘っ立て小屋に月、1,300人来ているというのだから、すごい。
文科省が英語教育がどうの、というが、いつになっても始まらない。やる気の民間人のほうがずっと先を行っている。理屈をいっていないで研修に来られたらどうか、と思う。

 

4,5年前、「街の中を元気に」という名目で中心部に掘っ立て小屋をつくった。期待もしていなかったが、意に反してごしゃごしゃ人が集まってくる。古戸の農家を巻き込んで野菜市場までやっちゃっている。負けずに、という意気込みで八幡にも市がたった。繁盛しているらしい。波及効果である。
水道山と金山を橋で結ぶ。金山ガイダンス、交流センターもつくった。御城道(みじょうみち)も完成に近づいている。それらを使って東京から人を呼んでこようとしている。
人を集めてなんとかしようとする、まさに「まちおこし」である。
ディレクターとスタッフが努力をしている。スタッフも増えている。雇用創出にも役立っている。
「募集もしないのに、今60人も待っているんです」という。

 

あちこちに英語教室ができはじめてきた。
数年前「ぐんま国際アカデミー」ができた。英語で授業をする変わった学校である。
この学校が「英語でまちづくり」のきっかけになっているように思う。
アカデミーはれっきとした学校である。片や、「クラッセ」は学校ではない、成績を云々するものではない。そして、アカデミーを目指す子どもたちが通う教室がある。
アカデミーができてから、マンションが建ち、分譲地も売れている。

 

行政が池に石を投げたら波紋が広がっていけば、それが「まちづくり」につながっていくように思える。波紋が消えないようにするのは「市民力」ではないか。
行政が完結を目指したら、それは「まちづくり」につながらない。その場で終わってしまう。「やってやる」「やってもらう」これだけの関係では良いまちはできてこない。
市民の活動がどんなに必要か、NPO法人『クラッセ』が証明してくれているように思った。


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