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まさやす日記

長野県議会議員。
宮田村の議員(議長も)していました。
問合せ先:m.m.s@tea.ocn.ne.jp

会派1、2期視察研修R02.01③ H30豪雨災害の検証と復興復旧ロードマップ

2020-01-28 | 視察・研修・勉強会

視察研修二日目は、

一昨年、甚大な被害をもたらした平成30年7月豪雨災害の検証委員会などについて、岡山県庁でお話を伺いました。

・岡山県の三大河川(高梁川、旭川、吉井川)、高梁川が一番被害が大きかった
・この豪雨後、気象庁として初めて個別の災害として地球温暖化の影響に言及した
・当時、各時間降水量の観測史上1位を更新した地点数が、一番多かった
・末政川は、川の両側で浸水した(ふつうは片側、それくらいの水量だった)
・浸水した支援学校、一年2か月使えなかった
・亡くなられた方は83名、災害関連死は22だが今も増えている
・65歳以上の方が8割を超えている
・倉敷市真備町では、約86%が自宅で亡くなっている
・災害後、約5か月後に豪雨災害の教訓を伝え、次の災害に備えるためにアンケート調査を行った

検証報告
○4つの視点でまとめた
①県災害対策本部の機能充実
②市町村との連携強化
③河川管理等の取組強化
④自助・共助の取組促進

・災害対策本部へなかなか情報が集まらなかった
・県と市町村との連携ができていなかった
・一部しか重要水防箇所にしていされていなかった
・統一した作成基準によるハザードマップ、活用が必要

提言を踏まえた県の取組
対策1:県の初動体制と市町村支援の強化
・市町村へ派遣するリエゾン(情報連絡員)を通じた情報収集の強化
・市町村と連携した実践的な防災訓練の実施 など

対策2:河川管理等の取組強化
・重要水防箇所やため池の総点検
・河川の巡視体制の強化
・水系ごとの構成機関と連携した取組の推進 など

対策3:地域防災力の強化
・防災のまちづくりや自主防災活動の充実・強化
・地域防災リーダー育成研修の充実
・地区防災計画等の作成に向けた市町村の取組支援 など

具体的な部分として・・・

・県地域防災計画や県水防計画書の見直し
・非常時優先業務の見直し
・市町村支援計画の見直し

・対応策を検討するための課長レベルのグループを県災害対策本部に編成
・リエゾン派遣とweb会議システムの導入
⇒⇒これらは、実災害でも効果があった
 
昨年の6月5日、災害後三日後として、総合統制グループの動きを訓練をおこなったが、三日後だと行うことが異なる、、、ということも分かった

・受援調整部
・職員データベース 業務経験者のリストを作成してある
・ハザードマップに関する連絡会議(住民に分かり易いハザードマップの作成を進める)
・L1浸水想定はあるが、L2は想定災害規模降雨はまだできていないので、その調整(そうなると、市長村を超えることがあるので)

・地区防災計画、本年度はこれに取り組んでいる
(地区防災計画:地域コミュニティにおける共助による防災活動の推進の観点から、市町村内の一定の地区の居住者及び事業者が行う自発的な防災活動に関する計画)

・・・ロードマップについて
古畑
8月30日をもって、災害対策本部を復旧復興推進本部に変えた
被災者、企業など取り組みのスケジュールを合わせる必要があり、ロードマップを作った


ロードマップ

一日も早い復旧・復興の実現
ため、
①被災者の生活と暮らしの再建
②公共施設等の復旧
③地域経済の再生
④豪雨災害の検証と今後の対応
を体系し、スケジュールの見通しを示したもの(必要に応じて改定を行い、公表する)

・災から一週間で仮設の申し込みを行った
・原則二年の仮設住宅を三年になる延長手続きを始めた
・仮設住宅の転居に必要な費用の支援
・一世帯あたり20万円などの補助(すでに転居した人にも)

・発災後の二か月後には団地を造成
・相談室の活動は、昨年末までに358件

・全て、ロードマップにそって進捗していると考える

Q.グループ補助金について、事業者からすると書類の作成が大変、、、と言われているが?
A. 言われるので、作成支援を行っている。決定も終わっている。支払いが確定してから支払われる。毎週商工会などで細かく説明会を行った(計34回)

Q.災害廃棄物について、市町村の業務だとは思うが?
A.市町村での業務であるが、倉敷市などでは、県が受託という形で協力しながら行っている。

Q.お亡くなりになった方、高齢者が多かったがその対策などは?
A. タイムラインを三本の川毎に国、県、流域市町村、防災関係機関が一緒になって作成する。大規模氾濫時の減災害の協議会を設置し、全国初となるが水位計でタイムラインを作った。中国発電所のダム。事前放流を行うようにした。地区防災計画、真備町の一部の地区について作成していこう、、、としている。県で昨年の12月に報告会を行った。

Q.地域防災計画の策定状況などは?
A.本年度二回見直しをした。7月に県独自で。今、まさに修正している。市町村へはこのように、、、ということで指導している。BCP(事業継続計画)は、昨年の時点で8市町村でつくっていなかった。戸別に回って指導した。その際にアドバイスをした。県内27市町村の内26で作成できそう。
受援計画も作って欲しいが、その次の段階で指導している。

Q.災害後の消防団の取り組みなどは?
A.ボートを使った水防訓練も本年度始めて行った。

・・・
大きな災害で、大きな被害がありましたが、迅速な対応であったと感じました。
また、ロードマップなどで「いつまでに何をするんだ!」ということを示されていて、このことは安心安全につながると感じました。


会派1、2期視察研修R02.01② ONOMITI U2

2020-01-27 | 視察・研修・勉強会

視察研修二つ目は、一つ目で伺ったサイクリングを活用した観光施策の拠点の一つでもある
ONOMITI U2 さん。

こちらは施設のメンテナンスの時期ということで、お休みのところ開放し、わざわざご説明を頂きました。
(ありがとうございました!)

・1943年竣工の元海運倉庫をリノベーション
・自転車を持ったままチェックイン&客室への自転車持ち込み可能HOTEL
・自転車ブランドGIANTの店舗
・瀬戸内の食材を活かしたレストランバー、カフェ、ベーカリー、雑貨屋、、、などを要する複合施設

サイクリスト、観光客、地域の方々など、様々な「人が集う場」、「しまなみエリアの情報発信地」

・元々のコンセプトは地元へ雇用と事業を生み出す、、、ということで、パートアルバイトを入れ約80人が働く
・県の元海運倉庫なので、建物は県から借りている
・ホテルは年間で7~8割の稼働率
・サイクリストの・・・というコンセプトもあるが、実際は、自転車関係者よりも普通の人のほうが多い
・最初の年の目標来場者数は15万人だったが、クリアでき、いまは約24万人
・建物の周りは市(尾道市)の持ち物

倉庫をリノベーションした建物は、雰囲気も洒落ていて、、、良い雰囲気。
雨降りでしたが外のテラス(市有地)で楽しそうに会話する高校生の雰囲気もほのぼので、、、良かった。
お休みでしたが、地元の人に人気のベーカリー(パン屋さん)も含め、地域に溶け込んでる感がありました。

やはり、、、外向け(外貨を稼ぐ)ではあっても、地元の人に利用されることが、こういった施設では不可欠!そんなことも思いました。


オンライン診療

2020-01-23 | 視察・研修・勉強会

会派の有志でオンライン診療などを行っているMRT株式会社さんを訪問。

医師不足、過疎地を抱える長野県では、大きな期待がかかる内容ですが、現在どこまでできるのか?また、今後どんなことが考えれらるのか?

そんなことに関心を持っていました。

メモより

・医療は、対面診療が基本。だからそれを補完するもの。
・地域に医師がいないような場所では、なかなか医者に行かず、気付いたら重篤化することがある
・毎日の健康管理の中での定期健診の一部は担えるだろう
・厚生労働省では、現在ルールの検討をしているが、(三大疾患、高血圧、糖尿病、脂質異常など)疾患を限定することもあるだろう
・課題は、対面診療とオンラインでは、診療報酬に差がある(診療報酬の加算になればもっと進むだろう)
・薬剤師が行うオンライン服薬もアリ(愛知県の豊根村などは実証実験をした:国家戦略特区として)
・昨年の9月に都市部で遠隔服薬指導が解禁となった(かかりつけ薬剤師の指導など一定の要件はある)
⇒病院へ行くことによる感染症の心配、移動時間、医師の負担軽減、、、などの効果が期待
・普通にwifi環境があればOK
・伊那市のMAAS(高度医療機器搭載車)も期待
・精神科の診察を希望する人は、診察を受け易くなるのではないか

・・・そんな話、意見交換を行いました。
誤診など不安に思う方も多いかと思いますが、医師の負担軽減、検診率の向上、、、などに確実に意味があると考えます。

地域として、総合的な健康増進につなげれれば、、、と思います。


横川蛇石発電所(辰野町)、県中小企業振興センター、工業技術総合センター

2020-01-15 | 視察・研修・勉強会

辰野町にある横川ダムへ水力発電所の設置工事が進んでいます。
(長野県企業局 南信発電管理事務所 の管理)

本日は、その見学会。
設置途中ということで、発電所の内部に入り、水車発電機の機械類を見れる!という見学会。
10時半からの一回目の見学会へ行ったら、、、大勢の方々ですでにごった返し!という大盛況!!


配布資料が足りないのはもちろん、説明会場に入れず外に溢れていました。
で急遽二班に分けて説明等。

・プロポーザル方式で5億円の事業
・売電で約20年で元が取れる計算
・H30.10.29が起工式
・横川ダムは昭和38年の豪雨災害から洪水対策として作られ昭和61年完成
・工事は、元々あった管を切り、そこから放流水を取水し今回設置する発電所へという工事
・落差は高さは18m、最大取水量1.4t、出力199㎾、年間約420世帯分の電力を発電
・クリーン電力、災害時も使える、事業利益を県民へ還元できる、、、といったメリット
との説明。

完成後は、窓越しですがいつでも見学でき、スタンプラリーコーナーもあるので、トレッキングなどで来て欲しい。
発電所の名称は、地元の小学生が応募した「横川蛇石発電所
※蛇石という国の天然記念物が近くにある

「地元へ電気を安く供給できないか?」といった要望がありました。
沢筋の集落で、ここを選んで住んでもらうためには、ありかもしれません。
(電力会社へ売電ではなく、地元へ販売できれば良いのですが・・・)


建屋付近の見学


今回の目的の一つである発電機の内部


ダムと放流水

クリーンエネルギーとして、信州の水力発電は大きなポテンシャルを持っていると思いますが、既存ダムを利用できるというのは、素晴らしい!と思います。

大盛況につき時間オーバーしてしまったので、慌てて長野市へ。

会派の1、2期の有志で
公益財団法人 長野県中小企業振興センター

振興センターの目的・・・
県内中小企業の経営革新及び経営基盤の強化を支援する事業並びに創業や新製品開発等を支援する事業を総合的に行うことにより、本県産業の振興発展に寄与する

産業生産性向上のためのAI・IoT、ロボット等の利活用促進について
 (利活用戦略(H31.3策定)
ということで、
・AI・IoT等先端技術利活用支援拠点(同振興センター内)
・IoTデバイス事業化・開発センター(松本にある工業技術総合センター内)
にてそれぞれ推進している

AI・IoTの利活用が進むよう、期待したいです。

 

長野県工業技術総合センター

総合センターの使命・・・
技術支援通じて企業・県民・社会に貢献すること
(試験、研究の施設だが、支援も行っている)

・技術相談
・依頼試験
・施設利用
・研究開発
といったことが基本業務とのことですが、これにより中小企業の技術課題を解決しています。

例えば中小企業は、新製品などを開発する際、自前ではハードル高いですが、ここにある機械を使い、職員の知見・助言を得ながら検討することができる、、、といったセンターです。

プラスチックなどの素材はもちろん、食品に関する機器もありました。


無音の部屋。
例えば機械の動作音の測定などに利用。
・・・入った瞬間、耳鳴り?のみで、、、気持ち悪かった。。。

 


こういった機械類や


食品関係の装置


麹をつくる設備

など。。。

県の設備として、中小企業の皆さんに、積極的に活用して頂き、企業の発展に繋げて欲しい!!と思いました。

宮田村に本社があるTさんが現在、しあわせ信州食品開発センターのラボを利用している、、、とのことですが、位置的に南信の企業はなかなか利用がし辛いのも事実。

施設の有効利用を促進したい!と思います。


長野県名古屋事務所・名古屋観光情報センター

2019-11-20 | 視察・研修・勉強会

昨夜、林塾の東海地区メンバーで地方議会について議論をし、名古屋に泊まっていたので、長野県名古屋事務所・名古屋観光情報センターを訪問してきました。

所長、また移住交流担当の方より取組み状況などについてお話を頂きました。

名古屋は初めて(厳密には初めてではないですが・・・)でしたが、東京の事務所などへは村議会議員の時に何度もお邪魔していて、「市町村からのお願い」については把握していたつもりです。

で、、、今回は県として「市町村からのお願い」をどう感じているか、、、そんなことも関心があり、少し遠回しに聞いてみましたが、「○○町は頑張っている」とか、「○○の取り組み」といった形で市町村名も上がっていました。

で、率直に感じたのが「外への発信を頑張っている市町村を応援している」という点。
もっとフォーカスすれば、「市町村の担当者の熱意を支持している」と。

県内の市町村、真剣ならば県もしっかりと取り組んでくれます。頑張りましょう!

長野県のことをもっと知って貰えたり、来てくれるよう、名古屋事務所の取り組みに期待したいと思います!