政経倶楽部連合会の朝例会に出席。今朝は、前神奈川県知事の松沢氏による二宮尊徳の話。
メモより・・・
三年前に二宮尊徳の破天荒力という本を出した。
各地で尊徳の講演会の依頼が増えた。
中国からもあったが、、、キャンセルになった。
中世の農村~幕府まで、人生を通して様々な改革を試みた人。
偉大な日本人だが、学校では教えて貰えない。
教育は、まず親から教えて貰うこと。
例えば、酒匂川の堤防にある松並木を訪れ、これは二宮尊徳が植えた松。洪水被害を防ぐために、13歳の時に子守の駄賃でもらった二百文のお金で、売れ残っていた松の苗を譲ってもらい、堤防へ植えた。これらの松苗は堤防に根を張って、堤防そのものが丈夫になった、、、というように。
政治家は、実践者でなければいけない。とにかく現地現場だ!と松下幸之助翁は言っていた。
「日本人は勤勉だ!」と言われるが、いつからか?と考えると、
特に二宮尊徳からではないか?
・・・中世は、ヨーロッパなどでもそうだが、税を納めるために働いた。
尊徳は、同じ働くでも目標を変えようとした。
みんなが働けば、みんながHappyになる。働けば働くほど工夫をするので知恵を得ることができ、みんなが楽しくなる。
と。
税率を固定し、稼げば稼ぐほどその人の稼ぎになるようにする。
開墾した土地は、税率が低い、、、などがあったので、開墾を奨励した。
至誠・・・真心を尽くすこと
勤労・・・物事をよくよく観察・認識し、それを元に知恵を磨きながら働くこと
分度・・・自分の置かれた状況や立場をわきまえ、それに相応しい生活をすること
推譲・・・勤労を尽くし、分度を守った結果として生じた果実の余剰分を子孫や社会の為に譲ること
積小為大・・・小さな努力や工夫の積み重ねが大きな収穫や発展につながるということ
一円融合・・・全てのものはお互いに作用し合い、一体となって結果をもたらすという世界観
道徳経済一元論・・・儒教や武士道などの道徳だけでは経済は成り立たないが、道徳のない経済もまだ罪悪である。つまり道徳と経済という一見、相反するものを融合させることが大切ということ
真心を込めて働けば、目標よりも大きく得ることができる。
自譲:将来のために
他譲:他人のために
企業とすれば、CSRなど社会のために、、、なども
⇒⇒偉大な経営者は、みんなやっている!
尊徳は、働くことによって様々な価値観を生み出した。
○大きなことを行うのに、小さなことを疎かにしない
○洪水で田畑を手放す事になったが、農地を耕しながら薪を売った(山で拾えるものだが、町では売れた)
尊徳は、農家の生まれだったが、父親が四書五経を持っていた。
で、学問にも興味をもった。
親戚の家で暮らしていた時も、寝る間も惜しんで読書をした。油代がもったいないと叔父に指摘されると、荒地に菜種をまいて収穫した種を菜種油と交換し、勉学を続けた
天動人動論・・・人間社会は、自然をバランスよく制御してきた。(が、制御できないと原発事故のようなことが起きる)
一円融合・・・最初は敵対していても。。。
○神奈川県の受動喫煙防止条例
様々な業界から強く反対された。が徹底して議論した。
こういったものは、敵対している団体を押し切って行ってもダメ。
⇒知事を辞めた時に戻されてしまう。敵を抹殺するというやり方は、「絶対につぶしてやる!」という反感を買う。(例:小泉郵政改革)
⇒⇒⇒二元論で押し切っては、長い目で見て改革にならない。
二宮尊徳は、一面としてものすごい改革者
・補助金は絶対にダメ(もっと欲しい、隣の町よりも欲しい、、、となってしまい、補助金目当てになって、本業が伸びない)
・融資であるべき(が、軌道にのったら返す)
⇒経済の発展は、経済的な自立をすることにある
二宮尊徳は、信用金庫みたいな事業も行った。
徳目によってお金を貸し出した。
借りた人は、自分を信用して貸してくれたことに感謝し、そのお礼として金利相当の額を払う、、、というカタチ。
報徳思想、影響を受けた人々に、
渋沢栄一氏(論語とそろばん)、安田善次郎氏(銀行、けちと倹約は異なる)、御木本幸吉氏、後藤新平氏、豊田佐吉氏、松下幸之助氏、、、らがいる。
松下幸之助氏は、
二人の若者が江戸に来たら、水売りがいた。
一人は、「水を買わなきゃいけない町か!?こんなところには住めない!!」と。
もう一人は、「水を売って商売になるのならば、何か成功する可能性があるんじゃないか!!」と。
なぜ、実業家が尊徳を尊んだか?
○道徳経済・・・日本的な思想・価値観を大事にしていた
○天道人道論・・・これまでの自然を壊してまで進むのか!?と
○実践主義者・・・学者や坊主が嫌いだった。人は何のために学ぶのか?人のため、世のために学ぶ!
GHQは、戦前戦中のことを全てダメ!という考え方。
・・・
日本人としての思想・価値観を今一度認識し、道徳経済一元論を説いていきたいと感じました。
特に偉人の話を子供達にすることで、世のため人のために生きることが素晴らしいことであることを知って育って欲しいと思います。