ボーイスカウト磯城一団

奈良盆地の真ん中に位置する磯城郡(田原本町、三宅町、川西町)で活動しているボーイスカウトです。

大岩杉

2009年04月02日 | 独り言
大岩杉とは、幹周りが16mを超える巨木「縄文杉」の本当の名前である。屋久島に着くまで1日、翌日は徒歩で往復10時間、屋久島から帰るのに1日、合計3日の行程であった。今回はまったくのプライベートの旅行である。島のガイドから聞いた、あまり知られていない「大岩杉」の話を紹介する。
1966年、屋久町役場勤務の岩川貞次さんが伝説の大杉を7年の歳月をかけて探しだし、大きな岩に見えたことから「大岩杉」と命名した。翌年その存在を公開したところ、岩川さんが推定した樹齢6200年は無視され、樹齢7200年として報道されてしまった。またマスコミは発見者が命名権を持つという慣習を踏みにじり、縄文時代から生きているから、または表皮の様子が縄文土器の模様に似ているからと、勝手に縄文杉と呼び始めた。このような大岩杉の取り扱われ方を嘆いた岩川さんは、じつはもう一本大杉を見つけていたが、その場所は誰にも言うことなく亡くなられた。
マスコミで紹介されてから、訪問者が根っこを踏み荒らし大杉が弱ってきたため、対策として展望デッキが作られ、大岩杉の周辺は立ち入ることができなくなっている。それでも無礼をはたらくものがいるため、監視カメラも設置されている。したがって、大杉の裏側は見ることができない。その写真も公開されていない。理由は、公開すると見たくなる人がでてくるためである。他の屋久杉同様に幹の根元は「洞」があるらしい。植物学者になり研究として文部科学省の許可を得る、国家公務員試験に合格し林野庁もしくは環境庁の職員になると、大岩杉の裏側を見ることができ、触れることもできる。
いずれも俗な話ではあるが、自然に対して人間はどうあるべきかを考えさせられた。人間には超えられないものがあるということを再認識した。我々人類は地球の支配者ではあるが、もっと謙虚にならなければならないと思う。

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